携帯電話どれをえらぶか
「あなたがこのモノを選んだ理由、モノ選びの基準ってなんですか?」
こんな言葉、一般生活ではあまり聞くことがないと個人的に思っているのですが、この編集部、「リアルデザイン」にかかわっているとよく耳にします。ブランド品だからとか、誰かにすすめられたとか、と明確な方もいるはずですし、直感的な人もいるでしょう。どんな理由であれ、それは各々自由で、何が正解といったことはもちろんありません。でも、人は気付かない内に自分の選ぶモノ、買うモノの傾向って何かしらありますよね。洋服タンスの中に収まるワードローブの色の好みを見れば、その人が何色が好きか、もっといえば人からどう見られたいか、まで、わかると以前カラーセラピーの先生に取材した際うかがったことがあります。心理学的な分析ですね。
話がズレましたが、そういうわけで自分にそれを置き換えて考えてみたとき、ひとつの傾向としてあるなと思えるのが、「誰も持っていなそうなモノを選ぶ」ってことかなと思います。ひねくれた性格だと自分でも思います。というわけで、やっと本題です。 「リアルデザイン」ではクルマ、デジタル、ケータイ系の記事を担当している私ですが、特にケータイ電話は毎回新機種の実機を「取材」と称してお借りし、来るべき個人的な買い替え候補を模索しています(いや、あくまで取材です!!)。
で、上で書いたモノ選びの基準にすえると、これまでのケータイ遍歴は以下のようになります。
SonyEricsson premini-s←SonyEricsson So505i←ERICSSON ER207
おそらくはそれほどいないであろう、エリクソン一筋の機種選びです。ご存知のように2001年、エリクソンは個人向け携帯端末の部門をソニーの携帯電話部門と統合され「ソニー・エリクソン」になったわけですが、もともとジョグダイヤルやウォークマン携帯などソニーの携帯電話開発においても個性を発揮していたソニーと、エリクソンが結びついたわけですから、つまらないモデルをリリースするはずもなく、液晶画面が180度に回転するわ、メガピクセルカメラでほとんどデジカメだわで話題となったSO505iやカバンの中で無くしてしまいそうなほどコンパクトさでヒットしたpreminiの後継機「premini-s」と選んできたわけでありますが、そんなレベルで「人とは違うケータイを持ってる気取り」だった自分に、衝撃を与えてくれたのが写真のモトローラの端末です。
こんな機種見たことがないと思うのもそのはず。実は国内では使えないいわゆる海外モデルのモックアップです(ちなみに写真はV70という機種らしいです。中国のモノらしく液晶画面には「摩托羅拉」の文字が!!)。これは先日取材した池袋の海外用GSM方式の携帯電話を販売しているショップ「ビッグウエストジャパン」でいただいたモノ(お客さんには無料でモックアップをわけてくれる良心的なショップですよ)です。写真で見ておわかりのとおり、液晶画面を中心にカバーが360度回転し、待受時にはコンパクトな本体も、通話時にはクルッとまわして耳元、口元にしっかり届く位置にきます。コンパクトモデルにありがちな「口元からマイクが離れて、通話中の声が遠いのでは?(実際には今の携帯電話は高感度なマイクが声をしっかり拾うので問題ない)といった感覚的な不安もありませんし、着信時ならそのままの通話も可能なのかもしれません(未確認)。ボディ背面はアルミを使った質感の高いもの、カラーリングもカバーを閉じていれば通常時はシルバーで、開いても落ち着いたマルーン系(小豆色!?)です。
これに限らず、海外製の携帯電話は思い切ったデザインのモノをが多いです。これには様々な理由が考えられるのですが、ひとつには海外は日本と異なり、個々の端末に携帯電話番号を割り振るのではなく、携帯電話番号や利用情報はSIMカードと呼ばれるカードに収められ、それを通信事業者が販売し、端末は各メーカーが用意する多様なモデルの中から好きなものを選んで購入し、カードを差し替えて使う。つまり、カードひとつに対して、端末本体をいくつも所有し、気分やTPOに合わせて使い分けることが可能なのです。だから、端末自体に必ずしもオールマイティな性能を求めなくても済むわけです。ビジネスマンがオレンジの携帯電話を欲しいけど、職場でそれは使えない。ただし、上のような形であれば週末や趣味の時間にはカードをさしかえたアクティブなモデルを使える。ライフスタイルにあわせて端末を選べることが、それにあわせたモデルを開発するメーカーのデザイン性に自由度を生み出す。ユーザーサイドとしても自分にぴったりなモノを選ぶことができるわけですからメリットがありますね。
アップル社のitunesに対応するモトローラ社の端末、ウォークマン、サイバーショットのブランドロゴを掲げたソニー・エリクソンの端末、バング&オルフセンとサムスン電子のコラボレーションによる端末などなど。
たしかに国内の携帯電話市場も近年デザインケータイをはじめとして、以前よりもモデル選びに幅が出てきたのは事実ですが、結局キャリアごとの枠内での機種選択になってしまう。といっても本年11月には番号ポータビリティが実現し、ケータイ選びは変わってくる可能性もあります。携帯電話の1ユーザーの立場として、「これは誰も使わないだろう」と思ってしまうユニークなモデルがもっと増えてくれれば、ひねくれたモノ選びがいっそう愉しめるようになるのですが。あるいは「リアルデザイン限定モデル」なんてモノをつくって理想のクセ物モデルを仕立てるなんていうのは、いかがでしょうか? 端末メーカーの皆様!


























