シビレる本を買ってしまいました。
洋書です。しかも日本円で約5,000円。
一冊の本にこれだけ出したのは何年ぶりだろう。
"THE STONE MASTERS"
California Rock Climbers in the Seventies
かなり大版で、厚さ約2cm。
1970年代にカリフォルニアの岩壁に集ったクライマーたちの
人物像とそのカルチャーを写真中心に見せている本です。
これがとにかくカッコいい。
出てくるクライマーは、どいつもこいつも薄汚く、貧乏くさいのばかりなんだけど、
どういうわけかスタイリッシュなのです。
'70年代といえば、ヨセミテ渓谷の大岩壁が次々に登られ、
いまでいうフリークライミングの技術が急激に発達した時代。
才気あふれるクライマーが腕を競い、個性的なクライマーが続々登場した時代でした。
これは有名な写真。
バックは、ヨセミテにあるエル・キャピタンという1,000mの大岩壁。
この3人は、当時、ヨセミテで最強を誇ったクライマー。
エル・キャピタンを登りきったあとに、
どうだとばかりに、一発キメているシーンです。カックイイ!!
その後、ここを訪れたクライマーは、みんなこの写真をマネして、
エル・キャピタンをバックにカッコつけたものです。
'70年代のヨセミテには、こんなヒッピーみたいなクライマーが大勢たむろしていました。
彼らは空き缶回収で小銭を稼ぎ、
ヒマなときはキャンプ場にある大岩でボルダリングのワザを競い、
それに飽きたら木にロープを張ってスラックラインをやり、
またあるときは何か得体の知れないものを吸い……という毎日を送っていたそうです。
いまや「世界の」パタゴニアの創業者、イヴォン・シュイナードだって、
若いころはこんなんだったんですよ(シュイナードは'70年代というより'60年代ですが)。
むさ苦しい男どもが渦巻くこの本のなかで、ひときわ目立つイケメンぶり。
名前はマイク・グラハム。
あの「グラミチ」の創設者です。
このグラハムさん、クライマーの間で「グラミッチ」という愛称で呼ばれていたそうで、
それがそのままブランド名になったとか。
この本に出てくる人はみんなこんななりですが、
クライミングしかできないダメ人間ばかりではなくて、
グラハム以外にも、「ファイブテン」の創設者のチャールズ・コールなど、
ビジネスで成功した人もいるんです。
クライミングバカも徹底すれば一財をなすということですねー。
この本、キメキメのクライミングショットは意外と少なくて、
上にあげたようなオフショットのほうがむしろ中心です。
しかし、それがいいんです。
そんな写真集が成り立ってしまうというのは、つまりは、
これが単なるアクティビティとしてではなく、カルチャーとして成立しているということ。
こんな本が出せてしまうような成熟したアウトドア・カルチャー。
うらやましいとか言っているだけでは何も始まらないよな。
こんな本を作れるようになるのが、僕の夢です。
ちなみにアマゾンで買えます。
こんなマニアックな洋書買うのも便利になりました。
(モリヤマ)