今回、中古アパートの買い替えを経験することとなりましたが、日本と違うことが多く、面白いなぁと思ったり戸惑ったり・・・。
引越しを考えた際、情報収集からするのは日本と同じ。新聞に掲載された広告やネット、不動産屋の店頭に掲示された広告をもとに、希望物件を探します。この広告、日本だと間取り図は必須ですが、ノルウェーの場合はイメージ優先。景色のいいベランダ、最新設備が整ったキッチン、また人気のある19世紀に建てられたアパートメントは外観の写真などが大きく掲載されています。
良さそうな物件があったら、足を運んで見てみるのが次のステップですが、ノルウェーの場合、広告に「visining」と呼ばれるお部屋公開の日時が記載してあります。たいてい、木曜の夜と、週末の日中、それぞれ数時間ずつ公開されます。3日ともする場合もあれば、木曜と土曜だけとか週末のみの場合もあります。引越しシーズンの夏ともなれば、週末には何社もの不動産屋のvisining道案内看板が出ていたりします。
ここで面白いのは、人がまだ住んでいる状態で公開されること。住人はvisiningのときには留守にしていて、不動産屋の担当者が対応してくれます。実際の間取りや細かくチェックしたい場所を見て回ることができます。間取り図をはじめ、地域の年齢別住人構成など、その住宅についての情報が詳しく記載されたパンフレットも、このときに入手できます。このパンフレットも、セールスポイントになる室内箇所や部屋からの景色の写真を大きく使ったもの。
気に入って購入したい場合ですが、ここからが気の抜けない真剣勝負になります。基本的にオークション制なのです。前もって示されている販売価格はあるのですが、これは絶対ではなありません。もちろん不動産鑑定士の鑑定を基本に、不動産屋や売主が定めたものですが、購入希望者が多ければ、価格はつり上がることになります。逆に、購入希望者が現れなければ、売主はvisiningを何度も行い、それでも売れない場合には販売希望価格を下げるなどの状況にもなります。
さて、このオークション(?)、visining後の月曜日、朝10時スタート。不動産屋担当者に書面で申し入れます。たいていの場合、販売希望価格よりも低めの買値を提示します。そして、やはりたいていは「それでは売りません」ということになり、売買が成立する実際の価格決定に向けての交渉になります。ここからは口頭でのやり取りでOK。ほかに購入希望者がいない場合には、売主の思惑を考えていればいいだけですが、競争相手がいる場合、彼らのことも考えて購入希望価格を提示していく必要があります。価格のつり上げ競争になって当初の予算をオーバー、その住宅購入をあきらめるという場合も。売主と買主、双方が合意する価格にこぎつけたなら、めでたく売買成立。
住宅買い替えの場合、売主側と買主側の両方の立場を経験することになり、なかなか疲れます。以前は、新居を購入してからこれまでの所を売る人が多かったそうですが、不動産価格が下がりつつあるこのごろでは、売ってから買う慎重派が増えているそう。