大久保慈

  • おおくぼ・めぐみ
    建築家。1974年生まれ。明治大学理工学部建築学科卒業。2000年よりヘルシンキ工科大学建築学科。2002年よりR-H Laakso,JKMM他フィンランドの建築設計事務所勤務。北欧スタイル他、寄稿多数。

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2009年9月19日 (土)

危機回避中


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   さてヘルシンキの都市計画に関しては毎年、年初に計画白書みたいなのが各家庭に配布されるけれど、不況の時代に立ち往生し、少し忘れ去られかけている宅地計画がある。それはヘルシンキのマルミ空港だ。国際空港としての立場をヘルシンキ・ヴァンター空港に譲ったものの、マルミはヘルシンキ中心部から12kmの距離、ヘリコプターや小型の飛行機の離着陸はもとい、スカイダイビング・クラブも利用している。でも数年前までは空港を完全に廃止して滑走路なども全て宅地利用しようという計画が確かにあった。そして空港廃止の反対運動はマルミ空港の機能主義のデザインが美しいと建築業界、デザイン業界にも広がっていたのだ。

   不況で開発の速度にブレーキがかかり、その計画が見直されているのだ。 建物の価値は一歩下がってひと呼吸おいてみるとその歴史的、文化的価値とかが見えてくるものだと思う。そのうち羽田空港みたいに利用価値もあがると思うのだけれど。

   実はスカイダイビングの免状(こちらで言うCライセンス)をとったので書類を届けにマルミ空港にある航空協会の事務所まで行き、そして書類が出来上がるまでの間、うろうろと、森に入ったり、キノコを眺めたり、建物を見物してきた。やっぱり結構素敵だと思う。