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編集部・タクタ一覧

編集部・タクタ

2019年2月19日 (火)

今夜24時、フリック!3月号Vol.89発売! 専門家の愛用品を大公開!

本日、深夜24時に、フリック!3月号Vol.89発売です!

今回の特集は『専門家のベストバイ』。
エキスパートが実際に買った、今、お勧めの買うべき製品をお教えします。

配信はこちらから。
https://www.ei-publishing.co.jp/magazines/detail/flick-480397/

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OSMO Pocket、BauBaxのジャケット、ノートパソコンスタンド、Apple Watch Series 4、ScanSnap、GoPro HERO 7、BOSE NOISE MASKING SLEEPBUDS……などなど、各界のエキスパートが買って、実際にお勧めできると判断した商品を紹介。

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製品レビューと違って、実際に自腹で買って、長期間使って、お勧めできる製品が掲載されているところがポイントだ。ぜひじっくりご覧いただきたい。


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CP+前ということで、発表されたばかりのCanon EOS RPの紹介と、Olympus OM-D E-M1Xを使用レビュー。

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新トレンドや新製品の紹介も満載。

PayPay、TUNEWEAR ALMIGHTY DOCK CM3、BelkinやcheeroのUSB-Cチャージャー、Fenderのスピーカー、デンソーのワインセーバー、satechiのチャージャーなどを詳細に紹介している。

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一部で話題になったが、東京女的生活では、Toomoの東智美さんが、Facebookの広告出稿を初体験して、その便利さをレポート。普段、広告が表示される人は、その背景でどんなことが起っているのかを知ることができる貴重なレポートだ。

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配信は今夜、24時から。Kindle、ZINIO、hontoなど各電子書籍配信元から。



ぜひ、お楽しみ下さい。

(村上タクタ)

2019年2月13日 (水)

cheeroの45Wアダプター、私のようなMBP13、iPad Proユーザーに最高

先日、cheeroから『USB-C PD Charger 45W』という充電アダプターが発売された。色はブラックのみ。販売価格は2580円(税込・価格はモールによって異なる。定価は3480円)。

iPad本の締切で忙しくて出遅れたので、ちょっと詳しい話をしよう。

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結論から言うと、MacBook Pro 13のお出かけバッテリーとして純正より軽くて最高。私のように、MacBook Pro 13とiPad Pro 12.9を持ち歩いている人なら、これだけで両方とも充電できるから、非常に便利。また、最近増えているUSB-PDで充電可能なモバイルバッテリーがあれば、それも充電できる。

もちろん、自宅などでは純正61Wの方が充電速度が速いのは言うまでもないが、出張などでできる限り荷物を減らしたい場合には、とてもいい選択肢だ。

計測してみた。

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ちなみに、最近のデバイスはとても賢いので、一様な数字を取るのが難しい。だいたいにおいては、空に近い状態だと、急速充電し、容量がいっぱいだとゆっくり充電する。本体、充電器、ケーブルのネゴシエーションをし、温度なども計測しつつ充電するのだろう、状況によってけっこう電流量が変わったりする。

だから、この計測データもあくまで計測時の一例のデータとして考えていただきたい。極力最大値を取ろうとしているが、あくまで計測時の状況だとご理解いただきたい。

という、前提で考えていただきたい数値だが、cheeroの45Wは、iPad Pro 12.9を充電すると純正の倍近い速度で充電でき、MacBook Proだと純正の3/4ぐらいの速度で充電できる。

iPad Pro 12.9を充電するなら最高の充電器のひとつだし、MacBook Proでも高負荷の処理をし続けるのでなければ、44Wで充電してくれれば十分だと思う。

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ちなみに、バッテリー本体の重さは単体が純正61Wが196gに対してcheeroの45Wアダプターは124g。重さを63%に低減できる。

ケーブルを、純正と、cheeroのバッテリーに付属していた50cmぐらいのUSB-C−USB-Cで組み合わせてみると、純正256gに対して138gに抑えることができた。この差はかなり大きい(ただし、ケーブルが短いので利用条件は限られるが)。

価格もMacBook Proの純正の61W USB-Cアダプター(6800円(税別))よりはだいぶ安い。
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というわけで、MacBook ProやiPad Proを持って出張に出る人で、アダプターまわりを軽量化したい人は参考にしていただきたい。

iPad Proの充電に関しては、こちらの記事も参考に。

新型iPad Proをどのアダプター、バッテリーで充電すれば良いか計ってみた
https://www.ei-publishing.co.jp/articles/detail/flick-475623/



(村上タクタ)

2019年2月 7日 (木)

『iPad超活用術 Proと9.7インチ』本日発売です!

ウチの編集部で作る本で一番売れる『iPad超活用術』シリーズの最新版『iPad超活用術 Proと9.7インチ』本日発売です!

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表紙と巻頭のイラストは、もう弊誌の読者の方にはおなじみ、AppleのNYの発表会にも招待されたMAKO Okestudioさん( https://www.mako-okestudio.com/ )
です!



A4変形、112ページ・オールカラー、中とじ、920円(税別)です。全国の書店、一部コンビニ、Amazonはじめ通販で販売します。

ちなみに電子版も同時発売です。電子版は900円。紙よりちょっとお安くなっています。削られているページは別にありません。

今回のテーマは、iPad ProとiPad 9.7インチのどっちを選ぶかというところにあります。3万7800円(税別)からと破格に安いiPad 9.7インチと、超高性能なiPad Pro、どっちを選ぶかというのは悩ましい問題ですからね。

また、ウチの作った本ということで、実際のユーザーさんの利用シーンの取材にも力が入っています。特に今回の特徴として、マニアックなというかクリエイティブ系というか、もうちょっと開くとヲタクな方面の取材も熱心にやっております。マンガ制作アプリとして、過半数のマンガ家さんが使ってらっしゃるクリップスタジオがiPadに対応、さらにiPad Proの性能が上がったっていうのが、とっても影響が大きいみたいです。

もう、昔のようにアトリエにこもらなくても、iPad Proがあればマンガが描けるっていう感じになっているみたいです。

というわけで、こちら!

Instagramで154万人のフォロワーを持つ、イリヤ・クブシノブさん(https://www.instagram.com/kuvshinov_ilya/)ってご存じでしょうか?

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なんと、ロシアの地方に生まれ、11歳の時からモスクワの芸術専門学校でアートの英才教育を受けたという人。6歳の時に見た攻殻機動隊のアニメが忘れられず、マンガ、アニメなど日本のヲタク文化への憧れを追い続け、ついに24歳の時に来日。

Instagramに毎日イラストをアップし続け、アップしたイラストなんと2300枚以上。そしていろんな仕事が舞込み、ついに、この春公開の原恵一監督の『バースデー・ワンダーランド』(http://wwws.warnerbros.co.jp/birthdaywonderland/)のキャラクター他ビジュアルすべてのデザインを担当することになったという新進気鋭のアーティストだ。

そのイリヤ・クブシノブさんのアトリエにうかがい、iPad Proの活用についていろいろお話をうかがってきた。

また、『ひそねとまそたん』のキャラクターデザインや『ウゴウゴルーガ』の制作、NHKのドラマ『あまちゃん』の二次創作『あま絵』で有名な青木俊直さん( https://www.facebook.com/ToshinaoAoki/ )もiPad Proで創作をされているということで、取材にうかがってきた。

iPad Proで絵が描けるようになって、青木さんは、喫茶店などで仕事をすることも多いという。

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その他にも、MAMORIO( https://mamorio.jp/ )のアプリのプログラミングを担当するプログラマーでブロガーのあきおさん( https://egg-is-world.com/ )、

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ボカロPの夕立Pさん( https://mofday.info/ )など、今回のiPad超活用術は、ガチでクリエイターの方々のところに突込んで行っているのが特徴です。こんな本、たぶん、他にあまりありません(笑)

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もちろん、製品としてのiPad Proの紹介も抜かりありません。iPadの系統図とか、グラフィカルな価格表とか、ウェブサイトではやりにくい雑誌ならではのコンテンツ展開にもこだわりました。

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USB-Cポートにもいろいろ突込んで、試してみましたよ!

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iPad 9.7インチと、iPad Proの特徴はすなわち、発表された場所に非常に色濃く表れていますということで、両方にご招待いただいて取材している私ですから、シカゴの学校でのiPad 9.7の発表会の様子と、ニューヨークのオペラハウスでのiPad Proの発表会の様子をあらためてレポート。再確認しています。

その他にもアプリ紹介、用品紹介等々、超テンコ盛りな一冊になっております! 

ジャイアン鈴木さんの『iPadノートPC的運用テクニック』もめっちゃお役立ちですよ!

本日発売の『iPad超活用術 Proと9.7インチ』ぜひお求めを!



(村上タクタ)

2019年2月 5日 (火)

2月7日、『iPad超活用術 Proと9.7インチ』発売!

2019年2月7日(木)に『iPad超活用術 Proと9.7インチ』を発売します!

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これは、フリック!とは違って、書店さんやコンビニ(コンビニで販売されるのはごく一部です)で販売される紙の雑誌です。Amazonやセブンネット、Yahoo!ショッピングなどの通販でも買えます。もちろん、電子書籍版も発売されます。



今回は大テーマとして、前半の企画ページでは『Proか? 9.7インチか?』というテーマに絞って、iPadを紹介しています。実際、9.7インチでもほとんどのことはできるんですよね。しかし、パフォーマンスを測ると、Proは9.7インチの3〜5倍の性能。ではその性能はどこで必要になるか……というところを考察しています。

毎回好評のユーザーさんの取材ですが、今回はいつもよりクリエイティブの現場寄りかもしれません。マンガ家さん、イラストレーターさん、ボカロP、プログラマーさん……などのiPad超活用術を取材にうかがっています。取材も楽しかったですよ!

Proと9.7インチどちらにしようか迷っている方、iPadを買ったけど、どう活用したらいいのか悩んでいる方のお役に立つと思います。

ぜひ、ご予約を。


(村上タクタ)

2019年1月20日 (日)

本日、フリック!2月号Vol.88発売! QRコード決済に詳しくなれます!

本日、フリック!2月号Vol.88発売!

配信はこちらから。
https://www.ei-publishing.co.jp/magazines/detail/flick-478917/



Paypay使ってますか? LINE Payは? d払いは? Origami Payは? 楽天Payは? じゃあ、Kyashは組み合わせて使ってる? 

今回は、今話題のQRコード払いについて、掘り下げました。

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結論から言うと、使っておいた方がいいです。

Paypayも、LINE Payも、d払いも、Origami Payも、楽天Payも登録しておいて、使えばいいんです。別に損はないわけですから、お得なクーポンやポイントがある時に使えばコストをセーブできます。

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さらに、例の100億円キャンペーンの指揮をとったPayPayの馬場副社長や、d払いのご担当者の方に取材に行ったりして、最新情報をレポートしています!

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さらに、これらのサービスと組み合わせるとめっちゃお得なKyashにも取材に行って来ました。なぜ、Kyashが登録するだけで2%もお得になるのかなど、核心を聞いてきました。

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加えて、弓月さんの、CESレポート、新製品はLinksysのVelop、フォーカルポイントのJUSTJAMES、TUNEWEARのALMIGHTY DOCK TB3、VAIO SX14、cheeroのダンボーPD 18Wシリーズ、AndMeshのLayer Case、Mesh Case、Haptic Case 、オーディオテクニカのATH-DSR9/7BT、など、今月も満載です。

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ぜひ、お楽しみ下さい!

(村上タクタ)

ワイン好き、日本酒好き必携のDENSOの秘密のアイテム

醸造酒が好き。

つまり、飲むなら、日本酒か、ワインがいい。

しかし、この2種類って、開栓してからあまり日もちしないのが残念。

我が家では、お酒を飲むのは私だけなので、ワインを開栓したら週末のウチに飲んでしまわなければならない。

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もちろん、金土日とかけて、1本開けるぐらいは飲めるのだが、ちょっと用事ができたりすると飲み干しそこなったりするし、逆に「飲まなければならない」というタスク化して、ガマンできるのに飲み干してしまったりする。

γGTPの数字も気になるお年頃だから、酒の控えられるなら控えた方がいいのだが、ついつい飲んでしまう。

というわけで、この不思議なデバイスの登場。ワインに栓をして中の空気を抜き、真空に近くするデバイスだ。酸素がなければ酸化も進まない。がんばって週末に飲み干さなくても、来週も同じ味でワインを楽しめるというわけだ。

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使い方は簡単。

黒い栓をして、白い(色はいろいろあるようだ)デバイスをグッと押し当てる。

そうすると、自動的にスイッチが入って瓶の中の空気を、電動ポンプが抜いてくれる。

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ぷるるる……という音がして、本体のスリット状の部分が明滅する。最初ゆっくりで、段々早くなり、最後に点きっ放しになったら、空気を抜き終わったということだ。

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初めて、使ってみたのだが、操作は簡単。これなら酔っぱらってたって使えそうだ(笑)

週末に飲み干さなくていいのなら、ちびちび飲んだっていい。その方が身体にもいいだろう。

また、ゆっくりと飲めるなら、もうちょっと高いワインを買ってもいいかもしれない。いつもは800〜1000円の安ワイン(笑)ばっかり飲んでいるが、これなら2000〜3000円のワインを買って、2週間ほどかけてゆっくり飲んでもいいかも知れない。

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というわけで、いつも飲んでるのよりちょっといいワインを買ってきて実験中。

しかし、美味しくて、どうも来週まで残っていなさそうなのが残念なところ……(笑)

もし、来週まで残ってたら、味がどう変化したかレポートしますね。



(村上タクタ)

2019年1月 9日 (水)

フィルムケーススピーカーのチープな音に癒される夜もある

バード電子の斉藤社長から、怪しげなパッケージが送られて来た。お年賀だろうか。

実はバード電子さんと、私の実家は近くて、そういえば年末もPFUの松本部長と飲んだくれて、斉藤さんの近くの店で盛り上がった気がする。あまりに酔っぱらって、よく覚えていないが(笑)

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パッケージを明けてみると、フィルムケースを使ったスピーカーが出てきた。

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2004年にMAGISONの名で販売されたフィルムケーススピーカーのリメイクだという。今回の商品名はEZISON7。価格は3700円(税別)で、フィルムケース部分は白いのと黒いのがある。

バード電子 EZISON7
https://shop.bird-electron.co.jp/?pid=138623737

アップル製品やPFU製品の周辺機器として、怪しくも便利で、かつ、めっちゃ少数しか売れなさそうな商品を黙々と作るバード電子だが、これまたどう扱っていいか分からない商品だ。なにしろ、フィルムケースを反響室にしてスピーカーとしているんだから、たいした音が出るわけでもないと思う。記事書きにくい商品だなぁ……なんて思いながら写真を撮ってしまうのがブロガーの性(笑)

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それにしても、僕にフィルムケースを送り付けてくるとは。

雑誌屋である僕は、フィルムケースとは因縁が深い。

そもそも26年と半年前、関西から東京のバイク雑誌に出てきた僕の最初の仕事は、カメラマンさんの撮ってきたフィルムを編集部から、現像所に持って行き、現像が上がったら取りに行くことだった。バイク雑誌だから、当然日常の足はバイクだった。最初はGSX-R1100に乗ってたし、途中から編集部のM900を担当するようにもなったし、編集部に来ていたいろいろなメーカーさんの試乗車に乗せてもらえるようになった。

シャッターを押したらデジタルデータの写真が仕上がっている今からは、想像もつかないが、ロケ終わりのフィルムを夜間ポストに持ち込み、仕上がったら取りに行き……往復するだけで小一時間はかかるから右往左往しているうちに1日は終わった。当時はどんな夜中であれ、早朝であれ、文句を言うことは許されなかった。

時には日本に1台しかないバイクの走行写真だったり、極秘で編集部に運び込まれたGPマシンのスタジオ写真だったり、アメリカやヨーロッパの試乗会に行って撮ってきたスクープ写真だったりしたから、若造の仕事とはいえ『万一』は許されなかった。減感、増感の指示を聞き違えたり、手違いがあったりすると容赦なくブン殴られたりすることさえあった時代だ。

ラジコン飛行機の本を作っていた頃は、長期間の世界選手権の取材などにギャラの高いカメラマンを連れていったりできなかったので、自分で撮影するようになった。EOS 3のモードラ付きに、300mm F4を付け、ポーランドやフランスの青空にラジコン飛行機の演技を追ったものだ。スイスにラジコングライダーを撮影に行ったり、フロリダのジェット機のラジコンのイベントの取材に行った事もある。そういう時は、モードラでバンバン撮るから、60本とか、80本とかのフィルムを持っていっていた。いい時代だ。今考えると、フィルム代とか、現像代とかだって大変な金額になる。しかし、当時はクオリティのためにはそんなもの屁でもなかったのだ。

このフィルムケーススピーカーは白と黒があるというが、白い方はたぶん富士フイルムの、黒いほうはコダックのケースだ。ラジコン飛行機はフジのプロビアで撮ってた。空の青がよく映えるのだ。バイクはコダクローム。金属色が美しく出る。実効感度の低いKRで、冬のバイクの走りを撮ってもらうのはむちゃくちゃ難しかった。実効感度50、走りを撮るとなるとシャッタースピードは1/125か1/250だったと思う。となると、絞りは開かねばならず、ピントは紙のように薄い。それをマニュアルフォーカスで撮っていたのだから、当時のモータースポーツ系のカメラマンの腕は本当に神業だった。

おっと、ついつい昔話をしてしまった。

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もう僕のiPhoneにも、iPad Proにもヘッドフォンジャックはないから、MacBook Proに繋いで音を鳴らしてみている。

正直いわゆる『いい音』ではない。たとえるなら昔の安い小さなラジカセのような安っぽい音だ。

しかし、思えば最近のiTunesが奏でるデジタルのカッチリした音ではなく、微妙なアナログ感がある。なるほど、斉藤さんはこれが気に入ってるんだなと思う。

思えば、いま、つい昔話をしてしまったのも、この音のせいかもしれない。

チープなフィルムケーススピーカーから、古いポップスを流すと即席のタイムマシンの出来上がりだ。

物好きな方。お試しあれ。

(村上タクタ)


2019年1月 7日 (月)

『ファクトフルネス(FACTFULNESS)』賢い現代人へと導いてくれる名著

急いで読んでいたら、まさにこの本に指摘される愚を犯していた!

年末に、日経BPの中川ヒロミ女史に、1月11日に発売される『FACTFULNESS』(日経BP・1944円)をいただいた。

(ちなみに、電子書籍版は元旦に発売されております)



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「僕、読むの速いですから、ちょうど年末年始だし、サクッと読んで感想上げときますね!」なんて軽口を叩いたのを覚えている。

たしかに、僕は読むのは速くて厚い書籍でも2〜3時間あれば読み終われる。小説に至っては、読むのが速過ぎて、たくさん読むとお金がかかるから、なるべくゆっくり読もうと心掛けているほどだ。

自分が速く読んでいる状態を客観的に分析すると、目は文章をなぞりつつ内容をあるていど推測しながら読んでいるように思う。どういう展開であれ、時代劇なら最終的に剣豪が悪を切るし、ビジネス書なら目標を達成するための驚くほど効果的な方法が書いてある。その前提で文章が構築されているのだから、ハイスピードで読んで一部が欠落しても脳内で補完できる。そして、それで大筋間違いはない。

が、読みはじめてしばらくして、この本はそんな読み方をしていい本ではないことに気が付いた。

いつも本を読んでいる時にやるように『これは、こういう方向のコンテンツだろ?』と概要をまとめて類推すること自体が、この本が指摘している誤りのひとつだと思い知らされるのだ。

良著、しかし実に地味な本!

良著。しかし、そんなわけで、僕の文章力ごときで、この本を取りまとめるのは難しい。

一言一句読んで、血肉にしていただきたい本である。

しかし、編集者としていえば、よくこの本を出されたなぁ……と感心もする。

ネットの記事でいえば、PVを稼げる記事の対極にある本である。普通に考えると、なかなか容易には売れそうもない。読者の良識を信頼しているというべきか。

読めばその日から業績がグングン上がるというワケでもなければ、ひと足飛びに真実にたどり着けるわけでもない。聖書に『命に至る門は小さく、その道は狭く、それを見出すものはまれ』と書かれているとおり、真実に至る道に近道はないということを感じさせる。

PVを求めるためには炎上もやむなし、すぐに成果が上がる2次曲線的に効果が生まれる方法論……ばかりが求められる世の中にはあまりもマッチしない内容である。

いまこそ、正しいモノの見方を学ぼう

しかし、著者のハンス・ロスリング氏や、この本の翻訳出版を決めた日経BPさんの判断は正しいと思う。

いかに遠回りであれ、正しく、そして最終的に成果を上げるために、我々は『ファクトフルネス』を身に着けるしかないのだ。

それは、正しい意思決定の方法論。物の見方だ。

データを重視し、数値から物事を判断しなければならない……ということは現代人なら誰でも分かっていること。

しかし、我々はあまりに間違ったデータの読み取り方をし、間違った方向に意思決定をしがちなのだ。

それは、最初に13の質問に答えることで、明らかにされる。

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ロスリング氏の指摘によると、我々は、世界は分断されていると思いがちだし、世の中は悪くなっていると思いがちだし、今起っているできごとはこれからも同じように起ると思いがちだし、恐怖にかられがちだし、概略を捉えようとおするあまり、シンプルに単純化しようとしがちだ。

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そのうちのいくつかについては、我々メディアに責任があることもあるし、メディア人だからこそ陥りがちな過ちもある。

単純化しなければ伝わらない物事は多いし、なんとか興味を惹いて本なら部数を、ウェブ記事ならPVを得なければならない。

PVや部数を求める姿勢は利益至上主義として批判されるが、正しかろうが価値があろうが誰にも読まれない文章は、誰にも伝わらない文章として価値がない。利益を求める前に、我々メディアは多くの人に読まれなければ価値を生み出せないのだ。ゆえに、我々メディアは利益至上でなくとも、ウケを狙ってしまう習性がある。

それゆえ、我々はいろんな物事を分類(分断)し、悪いニュースを伝え、現在の動きから未来を推測し、恐怖を煽り、パターン化する。我々メディアに責任があることは認めるが、読者のみなさんも、そういう記事を取捨選択をして読んでらっしゃることを認めていただかなければならない。我々も読まれない記事を書いても仕方がないのだから。

明確にパターン分けするわけではなく、複雑な事象をあるていど複雑なままにし、平凡で当たり前の変化を地味に伝える記事を『でもこれは真実に近い』と見分けて、評価する目を持っていただかなければならないのだ。

この本は、そういう本当の意味で『賢い現代人』になるための手助けをしてくれる。

地味な本ではある。しかし、正しい価値判断をするためには『狭き門』から入らねばならないのだ。

短期的に目覚ましい成果を上げることはできないかもしれない。しかし、正しい判断は長期的には良い結果を産むものだと思う。

ネット文化とは対極の話だが、だからこそ2019年の春に読んでおかねばならない本だと思う。

世界を歩き、病気や貧困と戦った人だからこそのファクト

最後にもうひとつ補足を。

読みはじめると、著者のロスリング氏はは統計データをさまざまな角度から眺める学者タイプの人のように思える。

しかし、読み進めると次第に、彼は長らく現場で戦ってきた人であることを理解させられる。

病院の救急救命室で働き、エボラ出血熱と戦うためにリベリアに行き、1980年代には世界で最も貧しいエリアのひとつだったモザンビークの人口30万人の都市のたったひとりの医師として働いていたこともある。人口30万人の都市にひとりしか医師がいないと、多くの決断を迫られ、手の届かない多くの命を見送らなければならないことも、途中で切々と語られる。

最終的にロスリング氏は、目の前のひとりの命を救うより、世の中を改善し、多くの命を救う活動に移行し(目の前の病院で死にそうな人を助けるより、手を洗える水道を敷設したり、糞尿が付近に溢れないようにするために下水道を設ける方が多くの人の命を救えるのだそうだ。その通りだと思う)、スウェーデンに国境なき医師団を立ち上げ、世界保健機構、ユニセフなどの活動に尽力し、講演活動も積極的に行った。

文中に出てくるモザンビークのナカラでの道路封鎖の出来事は本当に胸が痛い。しかし、そんな経験を持つ人だからこそ、これだけのことができたのだろう(どんな出来事かはぜひ本を読んで知っていただきたい)。

残念ながら、氏は昨年すでにすい臓ガンで世を去ってる。この本は、氏と彼の息子のオーラ、オーラの妻のアンナの共著であり、ハンス・ロスリング氏が残した原稿を最後に彼らが取りまとめているということのようだ。

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このグラフは本の中にたびたび出てくる、彼らが『世界保健チャート』と名付けたグラフだ。X軸に所得、Y軸に平均寿命が配され、マッピングされるのは国ごとのデータで、円の大きさは人口を表している。

ロスリング氏たちは、このグラフを使って、我々にグラフから真実を読み解く方法、間違った結論に飛びつかないための方法を根気強く教えてくれる。

もし、あなたがすぐに儲かる方法、PVを稼ぐ方法、濡れ手に粟で稼ぐ方法を知りたいのなら、他に読むべき本はあるだろう。

少しまわりくどくても、正しい判断をしたい。常に惑わされず、世の中のファクトを捉えられる人になりたい……そう思うなら、この本を読むべきだ。それも、急がず、じっくりと。



(村上タクタ)

2018年12月23日 (日)

MAKOさんが、新しいiPad Proでニューヨークを描いてくれました!

今回、AppleのニューヨークでのiPad Pro発表会に一緒に行ってくれたMAKOさん(https://www.mako-okestudio.com/)が、新しいiPad Proでニューヨークをスケッチしてくれました。

※スケジュールの都合上、現地で出歩いた時にはまだ写真に写っている旧型を使っていました。そのデータをコピーして新型iPad Proで作品を仕上げる作業をしていただきました。

ここはWTC Cortlandt駅に直結して作られたショッピングモールOCULUS(オキュラス)というショッピングモール。
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911のあったWTC跡地には、プールと呼ばれる巨大な異例のためのモニュメントが作られいます。

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横にはOne World Trade Centerという新しいビルが。周囲のビルを美しく写して、まさにスカイスクレーパー。911があったのに、そのあとにこれを建てるというのが、いかにもアメリカですねぇ。どうもちょっと微妙な心持ちがします。

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そして、ビルの倒壊で大きなダメージを被った駅を修復するとともに、そこに直結するカタチで作られた新しい商業施設が、このOCULUSという施設です。

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海生の生物か、肋骨のような巨大な構造体の中に、さまざまな商業施設があります。

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もちろん、アップルストアも。

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今回、MAKOさんが一番時間をかけてスケッチしていたんじゃないかなと思う場所が、このセントラルパーク。行って見ると、南北4km、東西800m(幅は京都御所と同じぐらいだけど、長さは2.5倍)と、想像より広い場所なんですね。こうかくとスケール感は近いように思うかもしれませんが、周りの街の密度と高さが違うし、それだけに落差を大きく感じます。

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まさに都会の中のオアシス的な存在で、散歩したり、ピクニックしたり、ジョギングしたりしているニューヨーカーがいっぱいいます。

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私は、旅行中は猛烈に動き回る(しかも疲れない)タイプなので、ちょっとMAKOさんを引き回し過ぎたかも(気をつけてペースダウンしたつもりなのですが)。セントラルパークでスケッチしていたMAKOさんがいちばん生き生きしてらっしゃった気もします。

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アメリカに行くとUberやLyftにお世話になりまくるのが常ですが、ニューヨークはさすがに地下鉄が便利なのですね。

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NYの地下鉄というと治安が悪いイメージでしたが、少なくとも昼間中心街の地下鉄に乗った感じではとても安全なイメージでした。もちろん、時間や場所によっては違うかもしれませんが(ブラジルやインドをウロウロしてきた僕のモノサシなので、一般的に安全かどうかはまた別ですが)。

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身なりのいい人、お洒落な人がとても多い印象。ラフな格好の人が多いカリフォルニアとは確かに全然違いますね。

ここは、行かないとわからない感じ。360全方向の看板に動画広告が流れていて、なるほどここが全世界の広告戦略の中心か……と思った。Netflixの広告が多くて、今の勢いを感じますね。

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ここでもMAKOさんはしばらくiPad Proでスケッチをされていました。

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ホテルの近くにあったブルックリン・ブリッジにも、到着した日の夕方駆け足で行って見ました。

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眺めのいい場所ではあるのですが、橋の上にいるから橋自体は見えないし、スカイスクレーパーやブルックリンの眺望は、橋のワイヤーに遮られて微妙な展望。景色は船からとかがいいのかもしれませんね。

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ティム・クックもこの橋からのtweetを上げていましたが、どうもこれは光の方向からすると朝に歩いているようです。さすが。ちゃんとそのあたりも抜かりないですよね。

発表会終わって、私はホテルの部屋に篭って原稿を描いていたのですが、MAKOさんはその間に外に裸婦スケッチの回に行ってらっしゃいました。活動的!

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芸術の街ニューヨークで、芸術に最適なデバイスNew iPad Proを満喫したMAKOさん。このiPad Proを使って、どんなクリエイティブを産み出して下さるでしょうか?

(村上タクタ)

2018年12月20日 (木)

オジさんもメルカリできるのか?

メルカリさんの主催する『勝間和代さんと考える、自宅の『かくれ資産』とは?』というイベントに行って来ました。

登壇者は勝間和代さんと、ネタフルのコグレさん、メルカリ広報のまゆみんこと石川真弓さん。

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フリック!でも去年の7月に、メルカリとヤフオクの特集をやっていますが、我々オジさんの家にも、メルカリで売ったりできる資産がけっこうあります。

が、どうもメルカリというと、若い女性の使うサービスっていうイメージがあって、使い慣れない感じがする。今回のイベントは「そんなことないよ! オジさんもメルカリ使ってね!」というイベントだったわけです。

まずは勝間さんの今年買って良かったガジェット談義。

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・第1位 山のようなアンドロイドタブレット
・第2位 パナソニックホームベーカリーSD-MDX100-W
・第3位 Oculus Go
・第4位 シャープ超音波ウォッシャー
・第5位 Amazon Fire 8 タブレット

なのだそうです。すごい勢いでいろいろなもの買って売ってらっしゃいますね。

そして、その「売って」の部分で役に立っているのがメルカリというサービスというわけ。

なんでも、メルカリの調査では日本全国で37兆円ものかくれ資産があるという。

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それを単純に割り算すると、1人があたり28万1277円のかくれ資産があるという話。

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えー? もっとないですか? というのが個人的感想。僕の部屋だって、MacBookが10台ぐらいと、カメラも20台ぐらい、テントなどのキャンプ道具、なんだかんだって山ほどありますが……28万円にしかならないのかな。それとも、これはあくまで平均だから、ガジェットオジさんはそれどころではないという話なのか……。

いずれにしても、みなさんのお宅には、大きな資産が隠されていて、それを上手にメルカリで売りましょうという話です。

ガジェット好きとしてはね。そもそも全部、いつまでも持ってたいんですが、そろそろ持っててもどこに行ったか分からなくなって、手がつけられなくなってきている感じが。だったら、たしかにメルカリでお金にした方がいい。

でも、出品したり発送したりが面倒だし、『○○様専用』とか、ローカルルールがよくわからないし、何を売ったらいいかわからないし、メッセージのやりとり面倒だし……っていう感じなんですよね。やりたいけど、できない。

そこで、いくつかヒントをもらってきました。

まず、iPhoneは売れる。

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よく売り買いされているのは、iPhone 6、それからiPhone 6s、7。それぞれ、1万2000円弱、2万円弱、3万7000円弱という価格。古いのもそれなりの値段で売れるし、7がそのぐらいの値段で売れるなら、売って新しいのを買おうかなという人もいるのではないでしょうか?

iPhone Xだったら、ガラスにヒビが入ったようなのでも6万9000円で売れることさえあるそうです。

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また、僕らの部屋にはいっぱいある充電器やバッテリーなどのデジタルガジェットも売れやすいのだという。カメラのバッテリーなど、自分のニーズが下がっていても、そのカタチのものを必要としてる人がいるものに関しては、出品してみると意外と売れるのだそう。

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新刊の本はよく売れるので、買って読む前に出品してしまえば、「売れるまでに読まなければ……」となって積ん読にならないというライフハックも紹介された。

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また、売れやすい時間は、平日の17時以降24時ぐらいまで。一番うれやすいのは22時とのこと。ここを狙う戦略で行きたい。

さらに、オジさんがメルカリに挑戦するのをサポートする機能もいくつか紹介されました。

ひとつは商品のやりとりのメッセージの典型的な文面を表示してくれる『初心者向けメッセージガイド』。年内にローンチされるらしい。

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また、11月12日リリースで、ユーザーの疑問に答えるAIチャットボットも装備している。

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値引き交渉されるのが面倒という人には『オファー機能』も用意されている。これだと、提案された値段で売る気がなければそのまま却下すればいいという便利さだ。とても売る気になれないような安価な値段を提示されても、タップひとつで却下されるから、気を遣う必要がない。

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また、らくらく/ゆうゆうメルカリ便を使えば、宛名書きも不要だし、送料も全国一律だし、匿名で配送されるしで、やりとりが安心で、ラクチン。

これだけいろいろ便利になっているんだから、我々オジさんもメルカリに挑戦しましょう……という話です。私も、年末に大掃除しながら、出てきたものを頑張って売ってみようと思います。

あなたも、ぜひ。

(村上タクタ)

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  • 村上タクタ

    村上琢太。ガジェット好きの雑誌屋。'92年入社以来趣味誌ひと筋。バイク雑誌RIDERS CLUBから、現在はコーラルフィッシュRCエアワールドの編集長も務める。機能を突き詰めてカッコよくなったガジェットと、アイデアと楽しさに満ちたウェブサービスを紹介する本『フリック!』の編集活動に奮闘中。twitterアカウントは@flick_mag

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