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iPhone一覧

iPhone

2017年7月20日 (木)

(追加記事)iPhoneの通話を録音できるデバイス『Call Recorder』

こちらで昨日記事にした『Call Recorder』ですが、22日の日本発売を前にしてアプリにアップデートがかかりました。




音声データをテキストファイルに変換する機能が追加されました。アプリの最新バージョンは今時点で1.0.9だと思います。

一番したのボタンを押すと、録音した音声データをテキストファイルにしてくれます。

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言語はいろいろ選択できます。これって、iOS標準の機能なのかしらん? だったら、標準の録音アプリにもテキストファイルに変換する機能を付けて欲しいなぁ……。

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変換にはけっこう時間がかかります。実測ですが、6分のファイルでだいたい6分かかりました。その間、iPhoneを占有されてしますので、それなりに難儀です。テキスト起しされた内容はこちら。

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なんというか、完全ではありません。特に数字などの変換もアテになるわけじゃないので、これだけに依存するのは危険かもしれません。

でも、どっちが何を言ったかはだいたい分かるし、何よりタイムスタンプが入っているので、録音を聞き直すインデックスとして使えば、かなり有効に使えそうな気がします。

Call Recorderの追加機能、『通話を録音したものを、テキスト化できる』のレポートでした。

(村上タクタ)




2017年7月14日 (金)

アップルの基調講演に登場した『コンピュータおばあちゃん』は筋金入りだった!

WWDCの基調講演の冒頭で、アップルCEOのティム・クックが紹介した82歳のエンジニア若宮正子さん。

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ティム・クックが会いたがった『コンピュータおばあちゃん』。親しい人には『マーちゃん』と呼ばれる彼女。実はWWDCの前に、彼女に何度かお会いしていたので、その様子をお伝えしよう。

最初にお会いしたのは、『シニア・プログラミング・ネットワーク』の取材にお邪魔した時だった。
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登壇者3人の平均年齢なんと77歳というすごいイベントでしたが、「挑戦するのに遅過ぎるということはない」といういことを教えていただいたイベントでした。左にいらっしゃるのは、マーちゃんの師匠に当たる小泉勝志郎さん。

そして、これがマーちゃんが開発してリリースしたiPhoneアプリhinadan。

こちら(https://itunes.apple.com/jp/app/hinadan/id1199778491?mt=8)から無料でダウンロードできる。

4月末時点で2万99500ダウンロード、75万ビューとのことなので、WWDCに登場した今となっては、もっとすごいことになっているんだろうなぁ……。


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マーちゃんは高齢者の方を集めて、ご自宅でパソコン教室も開催してらっしゃったりもする。これは、その取材のためにご自宅にうかがった時に撮影させていただいた写真。

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突然、Swiftでプログラミングを書きはじめたわけではなくて、もともと古くからパソコンには触ってらっしゃった。

今、82歳のマーちゃんは、終戦の時に10歳。国民学校に行った最後の歳になるのだそうで、学童疎開なども経験されている。

その後、東京の銀行に就職され、しっかりと定年までお勤めになったのだそうだ。趣味は海外旅行。だから英語も堪能でいらっしゃる。

60歳の定年退職が近づいた頃、本屋さんで『パソコン通信』に関する本を見つけた。ちょうど近々ウィドウズ95がリリースされるという頃だった。

「遠方の友達と交流できるなら面白そう」と思ったマーちゃんは、パソコンを買ってパソコン通信を始めたのだそうだ。

その後、パソコン通信は相当やり込んで、パソコン通信上の高齢者のグループ『メロウクラブ』の副会長も勤めるほど。じつは『マーちゃん』というのもパソコン通信のハンドルネームなのだそうだ。

その後、エクセルアートにもハマって、いろいろなメディアに取り上げられ、TEDxTOKYOにも登壇する。

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WWDCで紹介された写真に写っているネックレスも、実は自分でAutodeskの123DというCADソフトでCAD図面を引いて3D出力してもらった自作の品。

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なんでも、自分で工作して作ったりするのが好きなのだそうだ。

今回のようなお教室を2つ持っていて、メロウクラブの会合、マンションの管理組合の書記をしていて、かなりお忙しいそうだが、それでも講演会などの依頼があると極力でかけていくようにしているという。本当にパワフルな方だ。

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パソコン教室では、時事の話題をもとにスライドを作って、パソコンについていろいろなお話をされている。ちなみに、私が取材にうかがった時の講義は、ビットコインの話をキーに、インターネットで横行する詐欺や、それにどうやって気をつければいいかをお話されていた。

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いつお会いしても、本当にお元気で、ほがらかで、本当に驚いてしまう。

ちなみに、アップルのWWDCから帰ったあと、日本に2日だけ滞在して、友達に会うためにロシアに旅行に出かけられた。

彼女よりはるかに若輩な我々が、日々に疲れたり、海外をおっくうがったり、プログラミングを「もうはじめるのには遅い」とは言えない。

彼女より多少若い我々は、彼女に恥ずかしくないように、がんばろう。

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(村上タクタ)

2017年7月 9日 (日)

フリック! 2017年8月号 Vol.70、今夜発売です!

早いもので、初代iPad発売を機に作った、フリック!も70号。GPUパフォーマンスを500倍に拡大したiPad Pro 10.5の記事を書いているのですから、不思議なものです。

今夜24時に、8月号Vol.70を配信します!



Photo先日、速報でお伝えしたWWDCの速報と、発売された数多くの新製品のインプレッションと、テストをお送りします。

実機を触ってみたからこそ、速度テストを動かしてみたから分かる部分ってありまして……。iPad Proの激速ぶりとか、MacBook Pro 15と13、13のTBなしはどのぐらい速度さがあるか……とか、いろいろ興味深いです。

その他待望のキヤノンEOS 6D Mark II、オリンパスの防水カメラTG-5なども実際に撮影してレポート。その他にも新製品満載しております。

また、デジモノ好きにはたまらないIT関連各社のTシャツを特集。各社からいただいた37枚を読者のみなさんに抽選でプレゼントします。これからのシーズン、レアなデジモノ系銘柄のシャツというのもいいかもですよ!

お求めはこちらから!
https://www.ei-publishing.co.jp/magazines/detail/flick-439374/

2017年6月23日 (金)

『知らないと損する!iPhone超便利テク100』6月26日発売! ついに電子版も同日に!

『iPhoneの操作がまだまだ得意じゃない』って人向けの、超懇切丁寧なiPhoneテクニック本『iPhone超便利テク100』を、6月26日月曜日に発売します!

現在、絶賛予約受付中。



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そして! ついに、電子書籍チームの努力のおかげで、今回は紙の本と、電子書籍同時発売です。Kindle版は、今予約を入れていただくと、月曜日(多分0時とかに)に配信されます!

まぁ、内容的にはフリック!の読者さんにとっては「知ってるよ!」っていう話が多いかもしれませんが、身近なiPhone使いこなしてないユーザーさんに勧めてあげて下さい。

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iPhoneに関する基本的な知識から、最新iPhoneの選び方、MVNOなどで通信費を抑える方法などなど。

一番使いこなして欲しいのはSiriなんですよね。ガジェットマニア以外の人がSiriを使ってるのをあまり見た事がないのですが、初心者の人ほどSiriを使って欲しい。だって便利だもの。

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同様にApple Payも使って欲しい。Suicaで日常の買物はたいてい済むし、足りなくなったらカードからチャージできるし、カード払いも使えるし。これももっといろんな人に活用して欲しい。その他にも、初心者に御勧めのiPhoneの活用方法が満載。

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もちろん、猛烈に優れた性能のiPhoneのカメラの活用方法も。

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また、『起動しなくなった』『画面を割った』などのトラブル時に読みたい対応策も。

iPhoneをもっと使いこなしたい……と思っている方に、ぜひ読んでいただきたい1冊です。







2017年6月19日 (月)

SQUAIRのThe DimpleのiPhone 7 Plus用サイズ調整が無料だった

あんまり縁はないけど、世の中の高額な商品界隈では、案外細かいサービスは無料だったりするようだ。

外車のディーラーに行くと、黙っててもオレンジジュースとか出てくるし、空港のビジネスクラスのラウンジに行くと多少の食べ物でお金取ったりしない(らしい)。

最高級のiPhoneケースを提供している『SQUAIR』もそんな感じなのかもしれない。iPhone 6 Plus用として買ったThe Dimpleを、7 Plusで使えるように調整してもらったのだけど、親切にも無料だった。

SQUAIR Free Care(http://www.squair.me/ja/squair-freecare-guide)

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ちょっと高価な製品ではありますが、こんなアフターサービスが味わえるiPhoneケースって他にはないですよね。

7/7 Plusは基本的には6/6 Plus、6s/6s Plusと同サイズで、普通のバンパーだと共通で使えるのですが、SQUAIRのバンパーはあまりにサイズが厳密なので、入らないんですよね。そういえば、ジェットブラックはアルマイト加工が厚いので、もう少し大きいなんていう話も聞いたことがあります細か過ぎる(汗)

ちなみに、SQUAIRはiPhoneが出るたびに何台も買って、iPhoneのサイズの個体差を計測しているそうです。ほぼ同じに見えるiPhoneも0.01mm単位でサイズを詰めるSQUAIRからすると、けっこう個体差があるそうです……細か過ぎる(笑)

ていねいなお手紙も入ってました。高価なケースだけに、6 Plus → 7 Plusと、少しでも長い間使えると嬉しいですね。

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というわけで、帰ってきたThe DimpleをiPhoneに装着してみました。

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いやー、ブラック&ゴールド……いいですね!

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これでいましばらくThe Dimpleの感触を楽しめます! やったー!

参考までに、アップルさんから借りてるProduct REDにも装着してみました。

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うわー、ゴールド&レッドもゴージャスですね。白い文字盤とのマッチングはこんな感じです。

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お役ご免になるかと思っていた高価なThe Dimpleがもう一回使えるようになって嬉しいです。

素晴らしいアフターサービスですよね。

(村上タクタ)









2017年6月12日 (月)

WWDC 2017関連記事インデックス

WWDCで取材した件を集めたインデックスを作りました。
まだ、お読みになっていない記事があったら、ぜひ。

現場からならではのレポートをぜひお楽しみ下さい。

(村上タクタ)


WWDC 2017 Overview『アップルの大攻勢』
http://blog.sideriver.com/flick/2017/06/wwdc-2017-overv-ae93.html

アップルの未来が語られる! WWDC2017 レポート!!(速報Tweetまとめ)
http://blog.sideriver.com/flick/2017/06/wwdc2017-1560.html

高性能な新iPad Pro 10.5は、パソコンになりたいのか? パソコンを超えるデバイスなのか?
http://blog.sideriver.com/flick/2017/06/ipad-pro-105-5f09.html

アップルが新カテゴリー製品、HomePodを売る本当の目的
http://blog.sideriver.com/flick/2017/06/homepod-1b5a.html

WWDCで刷新されたiMac、MacBook Proは買いなのか?
http://blog.sideriver.com/flick/2017/06/wwdcimacmacbook-a76e.html

WWDC 2017で発表された、ポケモンがちゃんと地面に立つiOS 11
http://blog.sideriver.com/flick/2017/06/wwdc-2017ios-11-c39f.html

土台から変更されたmacOS High Sierra。VRクリエイターに! WWDC 2017
http://blog.sideriver.com/flick/2017/06/macos-high-sier-1d4d.html

WWDCに参加している、女性デベロッパーFlask LLPにインタビュー!
http://blog.sideriver.com/flick/2017/06/wwdcflask-llp-e572.html

WWDCが開催されるサンノゼってこんな街
http://blog.sideriver.com/flick/2017/06/wwdc-85f5.html

アップルの新社屋『Apple Park』が未知との遭遇レベルの巨大さだった
http://blog.sideriver.com/flick/2017/06/apple-park-3a43.html

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WWDC 2017で発表された、ポケモンがちゃんと地面に立つiOS 11

iOSは、何十億人の人が使っている。Androidユーザーのうち7%しか昨年の夏発表された最新のバージョン7 Nougatを使っていないことを考えると、86%が最新のiOS 10を使っているiOSは世界最大のプラットフォームといえるだろう。その影響は、途方もなく大きい。

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新しいiOS11の恩恵は、iPhone/iPadを持っている人なら誰でも(あまりに古い機種は多少切り捨てられるが)、世界中の人が受けることができるのだ。iOS 11の登場タイミングは『秋』とアナウンスされている。従来の例に添うなら、9月のiPhoneの発表後、発売の1週間ほど前にリリースされるように思う。

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※開発者向けにはWWDC基調講演当日から、パブリックプレビューは6月中。

今回のiOS 11の重要なポイントは3つある。

『iPad』、『AR』、『機械学習』だ。



最初のiPadの話はこちら(http://blog.sideriver.com/flick/2017/06/ipad-pro-105-5f09.html)ですでに書いた。

ドックが便利になり、マルチタスクの活用がしやすくなり、さらにFilesというファインダー的なアプリケーションが使えるようになった。クラウドサービスからファイルを持ってきたりという運用もしやすくなった。

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Apple Pencilも便利になって、ロック状態からペンでワンタップするだけで、インスタントメモを使い始められるように設定できたり、メールやさまざまなアプリケーション上に、Apple Pencilで、すぐに書き込めるようになった。

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とはいえ、実際に可動しているデバイス数的にはiPhoneで使えるアップデートの方が影響が大きいだろう。

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ARKitによって実現する、AR機能は、これまで我々が思いもしないような機能を実現してくれるはずだ。たとえば、メモがあたかも机の上にあるような表現もできるし、実空間にあるものに注釈を付けたりというアプリケーションも作りやすくなった。

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非常に分かりやすい例でいうと、Pokémon GOのモンスターが、路面の面の上に3Dの生物としているような表現だって可能になるのだ。

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iPhoneを向けると、いつも横に寄りそっている3Dオブジェクトのペットや、アシスタントのような表現も可能になる。

ARKitによる表現は、我々が思っているよりさまざまなアプリで使えるようになるだろう。そして、おそらくそうやって、AR空間上の情報量が充実してきたあとで、iOSで使える3Dゴーグル型デバイスとか、グラス型デバイス……という未来がやってくるのだろう。

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3つの重要なポイントのうち、最後のひとつは機械学習。『CoreML』としてリリースされたデバイス上の機械学習機能によって、予測能力や学習能力を備えたアプリケーションも開発が容易になる。

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機械学習による成果は、iOS 11それ自体にもふんだんに使われていて、デモでも機械学習によって話し方がより自然になったSiriが使われていたが、微妙なイントネーション、ピッチ、強調、速度が調整されることによって、ドキリとするほど話し方が自然になっていた。

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また、ついにSiriによる翻訳が可能になった。英語の単語や語句を、中国語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語に翻訳することができる……とのことで、残念ながら日本語は含まれていないが、日本語の翻訳が可能になるのもそう遠い日ではないだろう。

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iPhone上では、学習機能はよりさまざまな情報を統合的に扱い、Safari、News、メール、メッセージなどの情報は連動するゆになるようだ。たとえば、SiriはユーザーがSafariで検索したトピックや場所に基づいて、提供する情報の候補を選んだりするようになる。

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さらに、Apple Payでの個人間送金、運転中のおやすみモード(運転中であることを自動認識し、画面を暗くして通知を無音にしたりする)、コントロールセンターのデザイン更新(より多くの情報を1画面で扱えるようになっている)、SiriKitにより一般のアプリケーションもSiriの機能を使えるようになる……など、数々の機能が実現する。

秋になると、次世代のiPhoneでこれらの機能が使えるようになると思うと、非常に楽しみだ。

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加えて、すでに使うことができるようになっているが、App Storeも刷新されている。

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9年ぶりの大改変ということで、デベロッパーも新しいフォーマットに対応したグラフィック素材を用意したりと手間がかかるようだが、新しい世代の、優れたアプリケーションが、豊かな表現で閲覧できるようになったということで、これも歓迎すべき変更だろう。ユーザーベースがあまりにも多いことを考えると、当初使い方に戸惑ったりして、変化を好まない人も多くいそうだが、言われてみればApp Storeが少し古めかしくなっていた。変化は多少の苦痛を伴うものなのだ。

(村上タクタ)

2017年6月 8日 (木)

WWDCに参加している、女性デベロッパーFlask LLPにインタビュー!

さて、原稿書きの合間を縫って、日本から参加してらっしゃる女性デベロッパーFlask LLP(http://flaskapp.com/ja/)のお二人にお話を聞いてきました。

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世界75カ国から5300人の開発者が集まるWWDC。我々取材者は、ほとんど最初の基調講演しか聞けないので、どうしても基調講演で発表された新製品の情報などが中心になるのですが、実際には月曜日から金曜日に渡って多くの人を集めてエンジニアがアプリ開発のための新しいAPIや、次世代のアプリを開発するためのコンセプトを話してくれるセッションがいくつも開催されます。また、アップルの開発者、エンジニアと話をして、プログラム開発で問題引っ掛かっている部分や、疑問に思ってる部分を質問できるハンズオンラボ、ゲストスピーカーの話しを聞いたりできるのです(詳しくはこちら(英語ですが))。

このWWDCに参加しようとすると、エンジニアの方は日本円で17万8000円もする参加費を払って、さらに抽選で勝ち残らねばなりません(実は私も取材を兼ねて参加したくてエントリーしたことがありますが落ちました)。さらに、もちろん飛行機代やホテル代もかかります(期間中はホテルが相当値上がります)。

そんな大枚を払ってまで、なぜWWDCに参加するのか、Flask LPPのお二人に聞いてみました。

Flask LPPは以前もご紹介しましたが、美しくてポップで繊細なデザイン、実用的な機能と、素敵なヘルスケア系のアプリを作ってらっしゃる、小川秀子さんと、堀内敬子さんのおふたりです。

=====

WWDCには毎回参加されているとうかがいましたが、今年で何回目ですか?

Flask「ふたりとも、4回目です。2013年は堀内だけ、2014年は小川だけが抽選に通って、それぞれ1人で来ました。2015年からは3年とも2人で来てます」

安くない費用がかかると思うのですが、なぜWWDCに参加するのですか?

Flask「なぜでしょう?(笑)モチベーションが上がるんです。Keynoteを聞いて、世界中の一番熱意のある開発者さんたちの中にいて、新しい機能やサービスのことを聞いて。毎年、WWDCに来て『よーし! やるぞー!』って思うんです。前年1年がんばったご褒美っていう意味もありますね」

なるほど、せっかく来たのだから、サンフランシスコとか、ナパとか観光していかれるのですか?

Flask「全然(笑)私たち、日本でもそれぞれ開発はひきこもってしますし。WWDCでも観光もせずにホテルに引きこもってます(笑)Keynoteやセッションで聞いた話に基づいてテストのコードを書いて質問したり、新しく勉強したことを試したり」

えー、もったいない(笑)

Flask「日本だといろいろ世間の情報も入るし、あんまり集中できない側面があるんですけど、WWDCにいる間は100%開発に取り組めるんで、すごく集中できるんです」

他にもWWDCに来るメリットはありますか?

Flask「最新の機能に触れて、それを実装できることですね。新機能を採用すると、やっぱり注目されるし、売行きもよくなるんです。App Storeで大きく取り上げられたりもします。何より、新しいことにチャレンジするのは楽しいですし」

※編注:FlaskのApple Watchの心拍計を使って運動強度に基づいたトレーニングができるアプリZonesと、スタンド機能を使って1時間に一回立つことをゲーミフィケーションするアプリStandlandApp StoreのBest of 2016に選ばれている。

今年の基調講演で発表されたことで、開発者の方々の間で話題になっていたことはありますか?

Flask「うーん、なんだろう? 今年は新製品が多かったですよね。開発者としては機能についての話に興味があるのですが。あ、ARKitはみんなすっごい話題にしてましたね。APIを使えば、割と簡単にテーブルの上にあるような仮想の物体を描画できるってすごいです。これを簡単に使えるなんて。私たちも****を****したいなって、話しをしてて!」

おっと(笑)それはまだ一応書かずにおいて、楽しみにしておきましょう。私も新機能や新アプリの登場を楽しみにしておきますね。

今日がお忙しい中、ありがとうございました!

読者のみなさんも、ぜひFlask LLPのアプリ、使ってみて下さいね! 良いですよ!

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我々取材者は、基調講演しか取材できないのですが、開発者の方がなぜWWDCにいらっしゃるか分かりましたでしょうか?

先にもお伝えした通り、10歳のオーストラリア人の男の子から、82歳の日本人・若宮正子さんまでが取り組んでいるアップルのアプリ開発。今から、がんばって取り組めば、来年のWWDCに参加しているのは、あなたかもしれませんよ?

(村上タクタ)

2017年6月 6日 (火)

WWDC 2017 Overview『アップルの大攻勢』

なりふり構わない、新製品ラッシュ

今、必要とされている部分を一気に埋め合わせる。それが今回のWWDC 2017のテーマだったように思う。

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プレゼンテーション中、何度も何度も繰り返されたのは『機械学習』『AI』、そして『AR』『VR』という仮想空間を扱う用語だった。

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さらに、Surfaceに勝てる画面サイズということで、『iPad Pro』は10.5インチになり、欠けている高性能デスクトップをカバーするために『iMac Pro』が登場し、AlexaやGoogle Homeに対抗する音声認識ホームデバイスとして『HomePod』が登場し、iOS 11や、macOS High Sierraなどの機能は、すべて『今、アップルに必要とされている部部』を埋め合わせることに集中している印象だった。

もっといえば、今、アップルが後塵を拝している部分を、素直に認めて、なりふり構わず盛り込んでいるのだ。

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VR/ARの作り手になれるMacと、楽しめるiOSデバイス

たとえば、iMac、MacBook Proの機能向上と、外付けGPU、HTC Viveを使ってのAR/VRなんて、その最たるものだろう。3Dゴーグルを実現するのにHTC Viveなんて他社製品を使うなんて、アップルらしくはないし、Kaby Lake世代のCPUの採用は当然としても、昨10月末に発売されたMacBook Pro Late 2016からわずか7カ月しか経っていないのにオーナー(私のことだ)の悲しみを省みず、モデルチェンジするのもらしくない。

また他社製外付けGPUにしても、たしかにThunderbolt 3のメリットを引き出した構成であるとはいえ、いかにもらしくない。

が、しかし、VR/ARコンテンツを自由に作り出すためには、そのスペックのマシンと外付けGPUが必要になってしまったのだと思う。

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というわけで、ハンズオン(基調講演後にプレス向けに公開される新型マシンに触れる取材場所)での展示は猛烈にVR/AR中心。Windowsマシンの人からすれば、何をいまさらな部分もあるだろうが、Mac/iOSデバイスコミュニティが参入してきて、はじめてユーザーベースが大きく増えるという側面もある。

Macで体験するVRコンテンツはなかなかのものだった。Windowsの最先端VRデバイスに触れている人は物足りないようだったが、Macユーザーとしては、Macで駆動できれな導入コストは大きく下がる。

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ちなみに、外付けGPUは599ドル〜とのことだった。HTC Viveが10万円ぐらいとすると、Thunderbolt 3(USB-Cでもいいのか未確認)ポートも付いたMacを持っていれば(Late 2016以降のMacBook Proや、今回発表のiMacなど)、17万円ほどの追加コストでVRコンテンツを楽しんだり、作り手側に回ったりできるということだ。

最大で18コアのXeonを搭載可能なiMac Proはこれをさらに加速するデバイスだとは思うが、プロユーザーはディスプレイを独自に選びたいだろうし、Mac Proはどうなるんだろうとか、いろいろ気になるデバイスではある。

iOSデバイスではVRゴーグルは駆動できないが、VR/AR系のAPIが充実してくれば、ハコスコのようなカタチで楽しめるデバイスも増えていくのではないだろうか?

少なくとも、画面表示タイプのARは十分に扱えるようになっている。スターウォーズの3Dチェスはとってもユニークで楽しくて、ジャバ・ザ・ハットとチェスしている気分でいっぱいだった。

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あらゆる側面に、機械学習を活用

Siriのバックボーンの学習や、Siriの発音、われわれがSiriに頼む内容の解析、Siriウォッチフェイスに表示する内容、写真アプリの顔認識、画像加工、文章の解析、手書き文字の解析……などなど、ありとあらゆるところのデータ解析の説明に『機械学習』『AI』という言葉が出てきた。

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こちらも、すでに研究を進めている人からすると、「何をいまさら!」ということかもしれないが、iOSデバイスほど数が普及しているデバイスにこれだけ採用されているとなると、おのずと意味が変わってくる。

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「家を出る時に鍵を持ってるか確認するんですよね?」「今日の夕方は、●●さんとのアポがありますよ」「夕方には天気が崩れますから傘をどうぞ」……などの情報がApple Watchに表示されるとかなり便利だと思う。


今でも私は、次のカレンダーでのスケジュールをApple Watchに表示しているが、これだけでも、会話中に次の予定の時刻をチラ見することができるし、ゆっくり休んでる時に「アレ? 何か予定をすっぽかしてない?」と不安になっても、Apple Watchを見るだけで事足りるようになっているからかなり便利だ。Siriウォッチフェイスは、この昨日をさらに推し進めたものだと思う。実際に使ってみるのが楽しみだ。

ティム・クックは戦う気、満々だ

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WWDCは、その名の通り、開発者の集まりだ。

そして、ティム・クックは、アップルを支えているのは、ここに集まってる開発者たちだということをよく分かっている。だから、これらの武器を提供し、鬨の声を上げているのだ。

もちろん、他社対抗だとか、後追いだという批判もあるだろう。

しかし、アップルという会社が、あとから技術が実用的になった時点で現れて、そのカテゴリーの製品やサービスを『Reinvention(再発明)』して席捲してしまうのが得意な会社であることは歴史が物語っている。

ミュージックプレイヤーRioを持っていた人はiPodを笑ったものだ。iPhoneの登場をBlackBerryはどう捉えていただろう?

アップルのAR/VRが、HomePodが、進化したApple Watchが、世界を席捲しないと誰が言えるだろうか? そんな可能性を感じさせられたWWDCの基調講演だった。


(村上タクタ)

(関連記事はこちら)

WWDC 2017 Overview『アップルの大攻勢』
http://blog.sideriver.com/flick/2017/06/wwdc-2017-overv-ae93.html

アップルの未来が語られる! WWDC2017 レポート!!(速報Tweetまとめ)
http://blog.sideriver.com/flick/2017/06/wwdc2017-1560.html

高性能な新iPad Pro 10.5は、パソコンになりたいのか? パソコンを超えるデバイスなのか?
http://blog.sideriver.com/flick/2017/06/ipad-pro-105-5f09.html

アップルが新カテゴリー製品、HomePodを売る本当の目的
http://blog.sideriver.com/flick/2017/06/homepod-1b5a.html

WWDCで刷新されたiMac、MacBook Proは買いなのか?
http://blog.sideriver.com/flick/2017/06/wwdcimacmacbook-a76e.html

WWDC 2017で発表された、ポケモンがちゃんと地面に立つiOS 11
http://blog.sideriver.com/flick/2017/06/wwdc-2017ios-11-c39f.html

土台から変更されたmacOS High Sierra。VRクリエイターに! WWDC 2017
http://blog.sideriver.com/flick/2017/06/macos-high-sier-1d4d.html

WWDCに参加している、女性デベロッパーFlask LLPにインタビュー!
http://blog.sideriver.com/flick/2017/06/wwdcflask-llp-e572.html

WWDCが開催されるサンノゼってこんな街
http://blog.sideriver.com/flick/2017/06/wwdc-85f5.html

アップルの新社屋『Apple Park』が未知との遭遇レベルの巨大さだった
http://blog.sideriver.com/flick/2017/06/apple-park-3a43.html

2017年6月 5日 (月)

アップルの新社屋『Apple Park』が未知との遭遇レベルの巨大さだった

日本から遠路はるばる来たら、やっぱりアレ見に行っちゃいますよね!

4月から引っ越しがスタートされているとレポートした、アップルの新社屋『Apple Park』です。

サンノゼからは約15km。バスで30分ぐらいです。

バス停からテクテク歩きましたが……地図のスケール感がよくわからなくて(笑)結局5kmぐらい歩きました……。

なんというか、のどかな感じの郊外なんですよね。

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自転車、走りやすそうだなぁ……なんて思いながら、テクテク歩いていると。

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道の向こうに巨大な構造物が……。

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記事で、4階建て、直径500mほどあるリング状で、1万2000人が働く……と(アップルのリリースに基づいて)書きましたが……いや、実際に見ると意味が分からない巨大さです。

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イメージとしては、野球やサッカーのスタジアムを想定してもらえると近いのですが、その2〜3倍はあるんじゃないかというデカさです。周りも広いからよくわかりませんが。

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位置からすると、左の丘が『スティーブ・ジョブズ・シアター』という展示会場になるんじゃないかと。丘の中身が1000人を収容するシアターになっていて、上にはガラスで出来た入り口だけが設けられるようです。

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周りも広いし、重機もデカイし、大きさが感じられません。いつか、ここに取材のために行けるといいなぁ……。

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9000本以上の木が植えられ、屋上には17メガワットの太陽電池を備えるエコな建物でもあります。

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地下への入り口。工事用でしょうか? それとも、完成した際に、クルマは地下に停めるようになる、その入り口なのでしょうか?

完成予想図の看板が立っていました。

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半年かけて全社員が入居する計画とのことなので、10月頃には1万2000人の社員がこの中で働くことになるのでしょうか?

早く、その全貌が見たいものです。

※あと、数時間後に始まるWWDCのレポートはこちらから(http://blog.sideriver.com/flick/2017/06/wwdc2017-1560.html)


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    村上琢太。ガジェット好きの雑誌屋。'92年入社以来趣味誌ひと筋。バイク雑誌RIDERS CLUBから、現在はコーラルフィッシュRCエアワールドの編集長も務める。機能を突き詰めてカッコよくなったガジェットと、アイデアと楽しさに満ちたウェブサービスを紹介する本『フリック!』の編集活動に奮闘中。twitterアカウントは@flick_mag

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