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2019年6月 4日 (火)

ScanSnap iX1500にブラック。台数限定。誰でも応募可能なキャンペーンも開催!!

昨年10月に発売された大人気ドキュメントスキャナー、ScanSnap iX1500。ビジネスでの利用はもちろん、リビングにも馴染むようカラーラインナップはホワイトモデルだけだったが、従来のScanSnapシリーズが持つ印象を踏襲したようなブラックモデルが台数限定で登場しました。

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シルバーのラインが、上質な黒に映えるブラックモデル。シャープな印象もまたいい感じ。PCやキーボード、プリンターなど、デスク周りにある他のガジェットと合わせるためにブラックモデルを希望していた方も多いのではないでしょうか。

価格は4万8000円(税別・PFUダイレクト価格)とホワイトモデルと同様。発売は6月7日(金)からで、予約はすでにスタート。PFUダイレクト(https://www.pfu.fujitsu.com/direct/scanner/detail_ix1500bk.html)などでオーダーすることができます。

また、ブラックモデル販売記念としてふたつのキャンペーンも開催中です!


●その1 ScanSnap 白黒つけようキャンペーン
誰でも参加可能。iX1500を購入する必要なし。

まずは、キャンペーンページにアクセスして、TwitterもしくはFacebookで白いScanSnapが好きか、黒いほうが好きかを解答して投稿。さらにアンケートに解答して応募する。

・賞品
ScanSnap iX1500 2名
Evernoteプレミアム(1年分、5200円相当) 1500名
※ただし賞品は選べない


・キャンペーンページ
https://scansnap.fujitsu.com/jp/campaign/borw-sns.html
※応募期間は2019年6月4日(火)~6月18日(火)

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●その2 ScanSnap 購入で豪華賞品が当たる!
応募期間中にiX1500のホワイト、ブラックやiX100などの対象モデルを購入。さらに下記、キャンペーンページでユーザー登録と応募を行った方から抽選。

・賞品
デロンギ・全自動コーヒーメーカー(マグニフィカS) 4名
BOSE・ワイヤレスヘッドフォン(Bose QuietComfort 35 wireless headphones II) 6名
BALMUDA・スチームトースター(BALMUDA The Toaster) 10名

・キャンペーンページ
https://scansnap.fujitsu.com/jp/campaign/borw-buyer.html
※応募期間は2019年6月4日(火)~7月28日(日)

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特に「その1 ScanSnap 白黒つけようキャンペーン」はiX1500などの購入不要で応募できます。Twitter、Facebookの利用者なら誰でもオーケー。Evernoteプレミアムはなんと1500名。当選確率はかなり高いのではないでしょうか?

2019年5月21日 (火)

antenna*の事業説明会で知る、ネット広告の今

グライダーアソシエイツって何の会社か知ってる?

antenna*を運営するグライダーアソシエイツさんの事業説明会に行って来た。

もともと、記事配信だったり、広告ビジネス側のお仕事としてうかがったのだが(僕、そういう仕事もしているんですよ(笑))、レポートしてもいいということだったので、レポートしてみる。ちょっと専門的な話になりますが。メディアや広告って、こういう感じで動いているんだって、ご理解いただけるかも。

antenna*さんって、いわゆるキュレーションアプリとして、フリック!の2015年9月号(Vol.47)で取材させていただいているのですが、我々としてはニュースを配信いただいたりする関係でもあるし、場合によっては広告側ビジネス側のお付き合いも発生する。

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https://antenna.jp/

今回のイベントは、そんなantenna*さんが、antenna*に記事を提供している媒体社や、広告出稿するクライアント、広告代理店などに向けて行ったイベント。

キュレーションメディアというと、Smartnews、Gunosy、Yahoo!などもあり、雑多なニュースをどっさり集めている印象がありますが、antenna*さんは、品質、ビジュアルにこだわったセレクション。したがって、広告クライアントさんも、JAL、ANA、レクサスなど、高級志向。

ブランドイメージを大切にする企業にとって、下世話で美しくないビジュアルのニュースの中に、自社の広告が表示されるのは望ましいことではない。PVがあればいいというわけではないのだ。そういう意味で、antenna*のようなちゃんとセレクションされたキュレーションサイト(すでに言葉として変な気もするが)の存在は高く評価されているというわけだ。

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会場に行くとめちゃくちゃ立派で驚いたが、これもantenna*に広告を出稿する企業のひとつであるテイクアンドギブ・ニーズが提供した会場とのこと。テイクアンドギブ・ニーズは全国100カ所以上の結婚式場を運営する会社。ここもそのひとつだが、土日以外はあまり使っていないということで、今回の会場提供となった模様。

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中も素敵。

まずは、グライダーアソシエイツの執行役員早坂直之さんが挨拶し、概要を説明。

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日本の総広告費6兆5300億、今年はついにネットがテレビを抜く

続いて、電通の電通メディアイノベーションラボの研究主幹北原利行さんが登壇して、『最新のメディア動向について』のお話があった。

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昨年の日本の総広告費は、なんと6兆5300億円なんだそうである。

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ピークは2007年の7兆0191億円。そこから急落し、2011年に底を打ち、そこから徐々に上がってきているのだそうだ。

内訳はこんな感じ。

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数値的には、テレビ、新聞、雑誌、ラジオのマスコミ4媒体(と言われるらしい)が41.4%。インターネット広告費が26.9%。そして、交通広告やPOP、ダイレクトメールなどのプロモーションメディア広告費が31.7%。

この中でインターネット広告費は、連綿と成長を続けており、昨年は1兆7589億円。その中でも運用型広告(キュレーションメディアなどでも表示される、支払ったお金に応じて対象を追いかけつつ表示されるタイプの広告)が大きな成長を遂げているらしい。

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媒体別広告費の移り代わりはこんな感じ。

急激に伸びている紫色の線がインターネット広告。

赤線が地上波テレビなので、このままではおそらく今年2019年は、地上波テレビの広告総額を、インターネットの広告総額が抜く歴史に残る年になりそうだ。

新聞が大きく、雑誌のご覧のように下がっている。とはいえ、ネットの記事もここのお金で作成されているので、仮に新聞や雑誌がこのまま凋落を続けると、誰も取材に行った記事を書けなくなるではないか……と雑誌の現場からは思わなくもないが。

そこは電通さんということで、ユーザーを分析して8クラスターに分けていらっしゃる。

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さしずめ、私も含めてフリック!の読者さんは、『情報高関与』タイプか『ネット情報重視』タイプだろうか? 前者は地上波テレビのみ平均以下の関与度。後者はグルメレジャー誌の関与度はグルメ・レジャー誌への関与度が低い……とのことなので、前者のような気がする。フリック!の読者さん、地上派テレビは見ないかもしれないけど、グルメとレジャーには詳しいもの。

まぁ、そんな型にハマるものばかりではないよ(笑)と、分析されるのが嫌いな私は思いますが。

実はこの他にも興味深いスライドがいっぱいあったのですが、情報公開NGのものもあったので、ここまででガマンして下さい。

顧客動向の変化。クルマ購入への来店不動の7回が→1回に!

さて、続いては、デルフィスの常務取締役・土橋代幸さんによる『広告主における最新のブランディング動向について』。

デルフィスさんは元々トヨタ100%出資の広告代理店。当然トヨタやレクサスの広告を扱っている。

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驚いたのはクルマの購入行動の変化。

クルマを買う時に、ユーザーさんは7回ディーラーに行っていたのだという。

まずは「様子見」だったり、どれか気に入ったのを探したりライバルメーカーと「比較」したり、最終的には家族の「説得」だったり、仕様やオプション品を「詰め」たり。

2カ月の間にそんな行動をする、不動の7回の来店があった。それがどんどん移り変わって2013年から激変したのだという。

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たった1回になったのだという。1店舗しか行かないという人が過半数になったという。

そういえば、昔、父などは、まるでそれが趣味であるかのように、週末のたびにカーディーラーに行っていた。ちょっとずついろいろ比較検討して、何度も折衝して買う商品がクルマというものだった。

それが今では1回の来店で買うものになってる。その代わり、その2カ月の間に70回もウェブサイトには来訪する。そういう市場動向の変化に対応しなければならないということだ。

次はアンケート調査の結果。

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マス広告の価値は、世の中への影響力、リーチ力、認知獲得力。つまり、まぁ、同じことを言っている。認知、「知ってるよ」ってことを獲得する手段だということだ。

(これは、逆にマス広告のユーザーデータの取りにくさを表しているとも言えるが)

デジタル広告の価値は、サイト雄引力、理解獲得/興味喚起、口コミに効く。つまり、いわゆるAIDMAの法則の認知>興味>要求>記憶>行動の法則の中でいえば、マス広告より次に進んだ状態をカバーしているといえる。

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一方、困っている点としては、マスもデジタルもどちらも同じで「広告効果の測定・検証」が一番になっている。もちろん、マスよりはるかにデジタルの方がデータは取れるが、データを取ったところで、もっとデータが欲しい……ということになるということだ。誰しも、クライアントであったり、上司であったりを説得する材料に常に困っているということだ。どこまでいっても。

だって、それが仕事なのだものね。

広告代理店であったり、メディアであったりに期待されるのは、広告効果測定の提案であったり、統合的戦略の企画提案であったり、効率的な媒体計画の提案だったりするそう。

つまりは、だからこそ、さまざまなメディアを繋ぎ合わせて、マス、ネットを組み合わせて、いろいろなパターンの広告提案が可能なグライダーアソシエイツのような会社が必要になるというわけだ。

目先のものに惑わされずクオリティを大切にするグライダーアソシエイツ

というところで、最後のシメにグライダーアソシエイツの2019年の事業方針の紹介ということで、取締役副社長の荒川徹さん登場。

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グライダーアソシエイツというと、キュレーションメディアantenna*の会社というイメージだが、実際には多角的なプロモーションが可能な会社ですよというお話。

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交通広告を組合せたり、様々な雑誌メディアを組み合わせたり、もちろんウェブでいろいろな記事展開を行ったり、それをSNSで展開したり。

なにしろ、代表の杉本哲哉さんは、あのデータアナリティクスの会社マクロミルの創業社長なんであるから、データを集め解析するのはお手のものだ(荒川さんもマクロミル出身)。

さらに、あたらしくレコメンドウィジェットのcraftを組合せ、統合的なプロモーションを展開していくとのこと。



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まぁ、一般の読者、ユーザーの方としては、どんなところにどんな広告が出ててもあまり関係ないかもしれないが、実際には、エロや出会い系、消費者金融や、ダイエット、育毛などのコンプレクス商材にまつわる不愉快な広告にイライラさせられることは多い。

だが、少しでも料率のいいアドセンスを貼ろうなどとしていると、そういう広告が知らぬ間に増えて、メディアとしての価値を毀損し、逆に十分な資本を持つ大きなクライアントの広告を遠ざけていることになる。

目先の数字を求めると、大切なものを失ういい例である。

antenna*のグライダーアソシエイツさんは、そういうところでないインタネット広告の世界を作ろうとされている。そんな目で、antenna*のアプリサイトを見ると、少し見えてくるものがあるのではないかと思う。

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https://antenna.jp/


(村上タクタ)

2018年12月23日 (日)

MAKOさんが、新しいiPad Proでニューヨークを描いてくれました!

今回、AppleのニューヨークでのiPad Pro発表会に一緒に行ってくれたMAKOさん(https://www.mako-okestudio.com/)が、新しいiPad Proでニューヨークをスケッチしてくれました。

※スケジュールの都合上、現地で出歩いた時にはまだ写真に写っている旧型を使っていました。そのデータをコピーして新型iPad Proで作品を仕上げる作業をしていただきました。

ここはWTC Cortlandt駅に直結して作られたショッピングモールOCULUS(オキュラス)というショッピングモール。
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911のあったWTC跡地には、プールと呼ばれる巨大な異例のためのモニュメントが作られいます。

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横にはOne World Trade Centerという新しいビルが。周囲のビルを美しく写して、まさにスカイスクレーパー。911があったのに、そのあとにこれを建てるというのが、いかにもアメリカですねぇ。どうもちょっと微妙な心持ちがします。

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そして、ビルの倒壊で大きなダメージを被った駅を修復するとともに、そこに直結するカタチで作られた新しい商業施設が、このOCULUSという施設です。

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海生の生物か、肋骨のような巨大な構造体の中に、さまざまな商業施設があります。

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もちろん、アップルストアも。

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今回、MAKOさんが一番時間をかけてスケッチしていたんじゃないかなと思う場所が、このセントラルパーク。行って見ると、南北4km、東西800m(幅は京都御所と同じぐらいだけど、長さは2.5倍)と、想像より広い場所なんですね。こうかくとスケール感は近いように思うかもしれませんが、周りの街の密度と高さが違うし、それだけに落差を大きく感じます。

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まさに都会の中のオアシス的な存在で、散歩したり、ピクニックしたり、ジョギングしたりしているニューヨーカーがいっぱいいます。

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私は、旅行中は猛烈に動き回る(しかも疲れない)タイプなので、ちょっとMAKOさんを引き回し過ぎたかも(気をつけてペースダウンしたつもりなのですが)。セントラルパークでスケッチしていたMAKOさんがいちばん生き生きしてらっしゃった気もします。

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アメリカに行くとUberやLyftにお世話になりまくるのが常ですが、ニューヨークはさすがに地下鉄が便利なのですね。

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NYの地下鉄というと治安が悪いイメージでしたが、少なくとも昼間中心街の地下鉄に乗った感じではとても安全なイメージでした。もちろん、時間や場所によっては違うかもしれませんが(ブラジルやインドをウロウロしてきた僕のモノサシなので、一般的に安全かどうかはまた別ですが)。

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身なりのいい人、お洒落な人がとても多い印象。ラフな格好の人が多いカリフォルニアとは確かに全然違いますね。

ここは、行かないとわからない感じ。360全方向の看板に動画広告が流れていて、なるほどここが全世界の広告戦略の中心か……と思った。Netflixの広告が多くて、今の勢いを感じますね。

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ここでもMAKOさんはしばらくiPad Proでスケッチをされていました。

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ホテルの近くにあったブルックリン・ブリッジにも、到着した日の夕方駆け足で行って見ました。

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眺めのいい場所ではあるのですが、橋の上にいるから橋自体は見えないし、スカイスクレーパーやブルックリンの眺望は、橋のワイヤーに遮られて微妙な展望。景色は船からとかがいいのかもしれませんね。

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ティム・クックもこの橋からのtweetを上げていましたが、どうもこれは光の方向からすると朝に歩いているようです。さすが。ちゃんとそのあたりも抜かりないですよね。

発表会終わって、私はホテルの部屋に篭って原稿を描いていたのですが、MAKOさんはその間に外に裸婦スケッチの回に行ってらっしゃいました。活動的!

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芸術の街ニューヨークで、芸術に最適なデバイスNew iPad Proを満喫したMAKOさん。このiPad Proを使って、どんなクリエイティブを産み出して下さるでしょうか?

(村上タクタ)

2018年11月20日 (火)

『日本にベンチャーの活力を!』Scrum Connetレポート

'80年代、'90年代の『Japan as No.1』な時代があったせいか、どうしたって今の日本が元気がないように思える。敗戦の焼け跡から、高度経済成長を経て、経済大国になったと錯覚した我々は、どこかで慢心してしまったのかもしれない。その結果の『失われた20年』だとすれば慢心の代償は大きい。

世界経済を席捲するシリコンバレー企業、特にAmazon、Facebook、Google(アルファベット)などの企業は、いずれも創業20年前後の企業、0から創業して、たった20年ほどで世界の頂点に駆け上がった(AppleやMSはもう少し古くて40年少々)。

Appleのように『ガレージから始まった』とまでは言わないまでも、1〜2人の企業が、急激に大きくなり世界的な企業になるサクセスストーリーは、なぜシリコンバレーのものなのだろうか?

そのひとつの理由に、企業へと成長するアイデアの萌芽に出資し、支援するベンチャーキャピタルの存在がある。

元企業家で、日米で起業し、企業を売却までもっていった経験を持つ宮田拓弥氏が率いるScrum Venturesは、アーリーステージの企業支援に特化したベンチャーキャピタルだ。そのScrum VenturesのイベントScrum Connetを取材にうかがった。場所は東京アメリカンクラブで、2018年11月19日開催。

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スタートアップが生まれにくかった日本と、シリコンバレーの土壌にはいろいろな違いがあるだろう。出る杭を打ち突出するのを嫌う日本人と、フロンティア精神に満ちた西海岸の違いというのもあるだろうし、'70〜90年代の成功体験が、チャレンジを阻害したというのもあるかもしれない。

Scrum Venturesは日本とサンフランシスコの両方に拠点を持ち、双方のスタートアップに双方からの資金調達を行っている。

特に今回テーマとなっていたのは『大企業のオープンイノベーション』。

大胆な再生を計りたい大企業が、スタートアップ的アプローチをいろいろな方法で取り込む例が増えているが、どうすればそれが成功するのか? 大企業とスタートアップの間にはどんな文化的違いがあり、両者が協力できることがあるのか? そんな話題が中心となったイベントだった。


セッション1『大企業のオープンイノベーションと展望』

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ここで登壇されたのは、出資者であると同時に生まれ変わりたい旧来からの大企業でもある三井住友銀行の常務執行役員である工藤禎子氏(一番右)と、近年社内オープンイノベーションに注力しているパナソニックの専務執行役員で、アプライアンス社の社長でもある本間哲朗氏(右から3番目)、そして報道する側でありながら、自らイノベーションを起さなければならない伝統ある企業でもある日本経済新聞の常務取締役である渡辺洋之氏(右から2番目)のお3方。モデレーターはscrum Venturesのパートナーである春田真氏(一番左)。

工藤氏は「銀行としてイノベーションに関わる時には、極力経営に近い影響力の大きい人にアクセスするように心がけていました。下の方から話を持っていっても、旧来のビジネスからチャレンジできないトップ人の承認が出ずに話が滞ってしまうというのは少なくない」とのこと。

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本間氏はパナソニックで当時後発で劣勢にあったSDカードを成功に導いた人物。自らの経験を元に、現在パナソニックでオープンイノベーションによる事業化の加速を推進。「早いサイクルで潜在的な顧客やパートナーに戦略をぶつけてどんどん方向転換していくのが大切」と語る。「社内の意思決定プロセスが垂直に上がっていって事業部長の承認を得るだけというのは不自然かな」とも。もっと他のルートがあってもいいし、それが社内ベンチャー的アプローチということだろう。


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日経の渡辺氏は、取材する側であると同時に一企業として日経の課題について言及。その閉塞感を打ち破るための電子化の施策について語った。日経の電子版はすでに61万部を売上げるまでになっているという。

オープニング来賓挨拶

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公務の都合上、最初のセッションのあとの登壇になったが、内閣官房副長官、衆議院議員の西村康稔氏が登壇。オープニングの挨拶を述べた。

「ベンチャーの活力、大企業の大きな資本力という違うものをミックスして新しい成果を産みだして欲しい。日本企業は卑下する必要はまったくなく、日本企業ならではの素晴らしさがあるし、ただベンチャーは恐れずチャレンジして、階段を5段飛ばし、10段飛ばしで進む活力を供給して欲しい」と語った。「安倍政権はそれをサポートするためにさまざまなメニューを用意している」とのこと。

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(パナソニックの制度で休職した社員が創業したミツバチプロダクツの「インフィニミックス」で作られたチョコレートドリンクを味わう西村氏とScrum Venturesのパートナーである外村仁氏)

セッション2『ヘルスケア セッション』

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次なるは、今、非常に注目が集まり、多くの投資がなされている分野でもあるヘルスケア分野のお話。

パネリストは活動量計・ウェアララブルセンサーSpireの創業者兼CEOであるジョナサン・バーレイ氏と、活動データを元にアドバイスをするサービスを行っている『Noom(ヌーム)』のジャパンカントリーマネージャーであるユリ・ハマサキ氏。

Sprieはなんとパンツにつけるセンサー。なんと、洗濯機にも乾燥機にも入れても問題ないという。バッテリーは1年半から2年持つという。Spireは歩数だけでなく、心拍、呼吸なども計測するという。とりわけ、呼吸からは緊張状態、ストレス状態など多くのことが読み取れるという。また、多くのウエアラブルデバイスと違い睡眠も計測も容易だから、計測により多くのことが分かる睡眠状態のデータが取れるという。

Noomは日本では累計300万人、世界では4500万人が使っているというウェブサービス。9割の人が減量に成功し、78%が4年間リバウンドしなかったという健康管理サービス。アプリに食事や運動を記録すると、人工知能があなたを分析。専属のコーチがサポートするという。日本法人のスタッフの7割が女性で、3割が在宅で勤務しているというのも新しい。

セッション3 『セールステクノロジー』

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ここで登壇したのはアーキー(Aarki)のシニアディレクターofセールスジャパンの小林直樹さんと、リードジニアス社長兼取締役会会長のプリャグ・ナルラ氏。

あまり一般の人が考えている話ではないが、セールステクノロジー、つまり「どうやったら売れるか?」は今後、AIの活用が爆発的にすすみ、既存のノウハウや経験によるマーケティングが役に立たなくなる分野。たとえば、『どちらのデザインのサイトが売上げを上げるか?』というような問題は、AIが容易に答えを出してしまう。

リードジニアスはマシンラーニングでマーケティングを効果的に行うようになった先駆者的企業。アーキーはモバイル端末のDSPで、キャペーンのROIを高めていく技術を持っている。では、「10年後にはセールスマーケティングはなくなるのか?」という問いに関してはどちらの答えも「No」で、AIのトレーニングのデータ作成など技術が必要になる部分は残りそうだ。


セッション5 『eコマースセッション』

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重大な影響を持つeコマースの分野のセッションで話したのは、中国でユーザーが必要とするサプリメントやビタミン剤をカスタマイズして提供するサービスのレモンボックスファウンダー&CEOのデレク・ウェン氏(左)と、あらゆる移動にマイル(ポイント)を提供するMilesの共同創業者兼CEOのジガー・シャー氏。

デレク氏はウォルマートに務めていてた経験の企業のアイデアを絞り込んで起業したという。

ジガー氏はシスコに勤めていたそうだが、自分の中のチャレンジとして起業しMilesを立ち上げたという。「何年か、給料が出ないかもしれないような時期を経なければならないこともあるが、挑戦をしなければならない」と語った。

デレク氏も「失敗した場合もプランB、プランCとさまざまな案を考えなければならない不安定な時期生を経なければならないが、そこのところは自信を持たなければならない。はじめは上手くいかなかったとしても、いろんな機会があり、いろんなドアがある」と語る。大企業と違い保障はなく、使える資産も限られるが、挑戦してみるべきだとふたりは語る。


セッション4『日本におけるオープンイノベーションの現状と展望』

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進行の都合か、セッション番号が前後したが、このセッションは日経のSTARTUP Xという動画コンテンツの収録を兼ねて行われた。

STARTUP X の司会進行は日本経済新聞編集委員の奥平和行氏と、日経CNBCキャスターの瀧口友里奈氏。

登壇したのはバカンの代表取締役河野剛進氏と、エクサウィザーズの粟生万琴氏。

バカンは空席情報プラットフォームである『バカン(VACAN)』と、弁当取り置きサービス『クイッパ(QUIPPA)』、トイレの空き室情報サービス『スローン(Throne)』を提供する会社。

エクサウィザーズは京大と阪大、そして静岡大学のベンチャーの融合から生まれた企業で、人事業務サポートの『HR君』、AIの利活用を促進する教育サービス 『AIトレーニング』などの展開を行っている。

両者とも、大企業とのコラボでは担当者の熱量が大事だと語った。

 セッション6 『ハードウェア セッション』

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このセッションもSTARTUP Xの番組の一部として行われた。注目している人は多いがまだまだ、成功している数の方が少ないハードウェアに関するスタートアップだ。

代表取締役CEOであり、CTOでもあるロン・ファン氏が登壇した『トップフライト・テクノロジー』は、長時間飛行、重量物の輸送が可能なドローンを開発している会社。先日、ヒュンダイとの協力を発表し、いよいよ人を載せてのフライトを意識した開発を行うという。

リアルタイムロボティクス代表取締役CEOのピーター・ハワード氏はロボットが環境や状況に合わせて作業できることを可能にするプロセッサーを開発。ロボットアームが人の邪魔をしても、それを避けて作業するデモを実演。

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通常、プログラムでこれを解決しようとすると、反応速度の点で間に合わないが、ピーター氏はこれをハードウェアの基板をPCIスロットに追加することで解決している。

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奥平氏は日本の自動車メーカーなどの企業との協業の際の問題点について聞こうとしていたが、ピーター氏の日本企業の評価は高く、スピードも十分にあると話していた。

対して、ロン氏は「日本の自動車メーカーは意思決定が少しスローだと思っている」と述べた。

セッション7 「SPORT TECH TOKYO」

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最後のセッションは、Scrum Venturesが2019年のラグビーワールドカップ日本開催、2020年の東京オリンピックを見据えて設定したアクセラレーションプログラム『SPORTS TECH TOKYO』について。まずは電通取締役執行役員の五十嵐博氏が語り、Scrum Venturesの宮田氏がモデレーターとなり元プロ野球/MLB選手の小林雅英氏と、元サッカー日本代表キャプテンの森岡隆三氏が語った。


お二人の、スポーツの現場からのテクノロジーの活用の話は非常に興味深く、この分野の発展が非常に大きいことが感じられた。

ほぼ1日に渡る非常に長いセッションだったが、シリコンバレーのベンチャーキャピタルの様子、日本の課題感、日本の大企業がどうやってベンチャーの活力を取り入れていけばいいか? ベンチャー側はどうやって大企業と上手くコラボレーションを行っていけばいいのか? いろいろな課題の出口が見えるようなイベントだった。

これからもScrum Ventures発の企業に注目していきたい。

(村上タクタ)

2018年10月31日 (水)

アップルNY発表会、tweetまとめ #AppleEvent #AppleEventNY #iPadPro

総論としての原稿は近々エイサイト(http://www.ei-publishing.co.jp/)に掲載される予定だが、現場からのtweetをこちらにまとめておく。

(村上タクタ)

2018年10月28日 (日)

2018年 #AUGM長崎 Tweetまとめ

年に1度は、遠方のAUGMにお邪魔しようと思っておりますが、今年はAUGM長崎! 佐世保に取材に着ました! 

会場が球佐世保鎮守府凱旋記念館という非常に立派な由緒ある場所で、かなり若い方も集まるイベントになっており、非常に盛会でした。以下、当日のtweetレポートをまとめておきます。


私としては、明日、月曜日からはAppleさんの発表会で、NYにご招待いただいているということで、非常にタイトなスケジュールではありましたが、Apple長崎の尾場さんには、6月頃からお声掛けいただいており「行きますよ!」とお約束していたので、スケジュールを違えることができず、リスクあるスケジュールだなと思いながら、お邪魔しましたが、とても盛会で来て良かったです!

あとは、今日の飛行機が、ちゃんと無事に飛んでくれることを祈るばかり……。

(村上タクタ)

2018年9月23日 (日)

iPhoneケース展in横浜赤レンガ倉庫、明日(24日)まで!

iPhoneファンにはおなじみのiPhoneケース展 in 赤レンガ倉庫がこの週末開催されています。
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今年のテーマは『iPhone×アートの文化祭』ということで、このケース展の雰囲気を良く伝えるキャッチフレーズになってますね! 出展している人も、参加している人も、みんながワイワイと楽しめるイベントになっていると思います。

入り口では弓月さんがお出迎え。

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入り口すぐの右側はiPhoneケース展ギャラリー。おなじみの、もはやiPhoneケースがどこに行ったかわからないような各出展者の方の創作意欲に溢れたiPhoneケースが展示されています。

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長野からいらした、こじぞうさんのiPhoneケース。障子を開くと中にiPhoneケースが入っています(笑)

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左側に入ると、iPhoneケースマーケット。各出展者のiPhoneケースが販売されています。けっこう破格値の放出品もあるので要チェック。

写真は台湾から出展されたn.max.nのケース。すっごい上質なケースで、フィット感も素晴らしく、帰宅してから、写真を見て、ああこれは買っておくんだったかな……と、後悔している。スルリと下から滑り込ませ、ホックで止める形式もよく考えられている。

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こちらは高品質な木製iPhoneケースで有名な松葉制作所の松葉さん。同じ広島県のスワロフスキーのデコレーションpls+Nとコラボ出展。

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フォーカルブースはIKマルチメディア製品を中心に出展。楽器系、音響系の製品は実際に説明を聞いたり、演奏してもらったりしないとなかなか分かりにくいので、こうやって実演販売する機会があるといいですよね!

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その奥の『遊べる未来博』いろいろなテクノロジー系のガジェットブランドが出展しているのですが、今年はなんと、Cerevoさんが出展していて、ドーミネーターやタチコマが実際に動作しているところを見ることができました。

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奥のイベントブースでは、ライブやトークショーが行われており、私が行った時にはアップル系情報サイトの大御所『Macお宝鑑定団』のdanboさんと、『Gori.me』のg.O.R.i.さん、『Linkman』のLinkmanさんがお話されていました。
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イベントは明日9月24日までです! 

詳しくはこちらのサイトから。

(村上タクタ)








2018年7月24日 (火)

【YouTube】約50組!フジロック、ライブ配信アーティストラインナップが決定!!

今週末、7月27日(金)〜29日(日)に開催されるフジロックフェスティバル’18。新潟県・苗場で開催される日本最大級のロックフェスティバルで、国内外の大物アーティストが参加。毎年、この日のために仕事をしているという人もいるほど、日本の夏を彩る大イベントです。

そんなフジロックフェスティバルが、今年はYouTubeでライブ配信! 仕事などの都合で足を運べなくても、アーティストたちのパフォーマンスを楽しむことができます。


YouTube: FUJI ROCK FESTIVAL'18 LIVE ON YOUTUBE

フジロック公式チャンネル https://www.youtube.com/fujirockfestival


ライブ配信されるのはGREEN STAGE、WHITE STAGE、RED MARQUEE、FIELD OF HEAVENの4ステージの一部。以下、ライブ配信が楽しめるアーティスト一覧です。

ALBERT HAMMOND JR

ANDERSON .PAAK & THE FREE NATIONALS

浅井健一& THE INTERCHANGE KILLS

ASH

Awesome City Club

CARLA THOMAS & HI RHYTHM

W/VERY SPECIAL GUEST VANEESE THOMAS

cero

CHVRCHES

D.A.N.

DIRTY PROJECTORS

eastern youth

エレファントカシマシ

FISHBONE

GLIM SPANKY

HINDS

HOTHOUSE FLOWERS

ハンバート ハンバート

jizue

JOHNNY MARR

KACEY MUSGRAVES

KALI UCHIS

King Gnu

MAC DEMARCO

ミツメ

MONGOL800

N.E.R.D

neco眠る

小袋 成彬

ODESZA

odol

OLEDICKFOGGY

Ovall

PARQUET COURTS

POST MALONE

RANCHO APARTE

ROUTE 17 Rock'n'Roll ORCHESTRA (feat. 仲井戸”CHABO”麗市、甲本ヒロト、奥田民生トータス松本)

サカナクション

シャムキャッツ

STARCRAWLER

ストレイテナー

Suchmos

The Birthday

THE FEVER 333

toconoma

TUNE-YARDS

VAMPIRE WEEKEND

YEARS & YEARS

and more


リストはアルファベット順。このとおりに配信されるわけではなく、4ステージで平行して配信されるわけではないので、タイムスケジュールもしっかりチェックしておきましょう!

2018年7月10日 (火)

あの行列から10年が経った。そしてイベント開催

ニッポンの歴史が動いた日。2008年7月11日から、10年が経とうとしている。

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そう、10年前の7月11日、日本でもiPhoneが発売された。前日の7月10日。僕は「お腹が痛いので」と宣言し、会社を早退し、表参道のソフトバンクの行列に並んだ。そう当時はまだフリック!なんて存在もせず、私は『コーラルフィッシュ』という海水魚とサンゴを飼育する本の編集長だった。

ちなみに、このiPhoneの行列に並んだ話も、当時のコーラルフィッシュのブログ『水槽日記 on the web』(http://blog.sideriver.com/coralfish/2008/07/iphone-1671.html)に書いてある。


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会社をサボったのは良くないかもしれない。

しかし、あの日、この行列に並んでいなければ、『フリック!』が存在しなかったのも、また確かなことなのである。荻窪圭さんや三井カメラマンとご一緒したし、今でもIT系のメディアまわりにいる人の大半がこの行列に並んでいた。よく「あ、僕も並んでました!」なんていう話になる。

明らかに従来のガラケーと違う『タッチパネルのついたポケットに入る小型コンピュータ』が、歴史を変えることに気がついていた人たちが、会社をサボってでもその場所にいたのである。

夜中には、このiPhoneを日本に持ち込んだことで『ヒーロー』になった、孫正義さんが行列の激励においでになった。

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多くの人が『iPhoneなんて売れない』と言ったものだが、iPhoneは『売れた』どころか、世界を完全に変えてしまった。
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あれから、10年。

明日、7月11日の夜、東京カルチャーカルチャーで、『iPhone日本上陸10周年イベント』が開催されます(主催は社団法人の『あんしん修理促進協議会』)。私も登壇させていただくので、ご興味のある方はぜひ。一緒にiPhoneの10年について語り合いましょう。

一般社団法人「あんしん修理促進協議会」presents
iPhone 日本発売10周年!【 iPhone 解体新書 】
http://tokyocultureculture.com/event/general/24706

まだ、若干前売りチケット(2500円)残りがあるようです。おいでになる方はPeatixか、イープラスか、チケットぴあでお早めに。

(村上タクタ)

2018年6月20日 (水)

デジタルガレージのNCC2018で聞いた『テクノロジーと規制』の話

あまりに長いレポートになってしまい、誰も読んでないんじゃないか状態になったデジタルガレージさんのTHE NEW CONTEXT CONFERENCE 2018 TOKYO『テクノロジーの進化がもたらす レギュレーション維新』のレポート(http://blog.sideriver.com/flick/2018/06/the-new-context-3304.html)だが、イベント自体も9時半から18時半まで、お昼以外はほぼ休憩なし、ノンストップ、高密度……という熱量の高いものだった。

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私のtweetだけだと、あまりに読みにくいので、ちょっと興味深いトピックを、2〜3私見を交えて取り上げてみよう。

テクノロジーは規制されるべきなのか?

主題は、簡単に言うと『テクノロジー』と『規制』。

当然のことながら、デジタルガレージさんとその周りのいる人は、テクノロジーを信奉する人たち。

テクノロジーを扱う人は自由に進化させたい。ただ、規制がなくていいのかという問題は常にある。

古くはインターネット。現在でいえば、バイオテクノロジーや、医薬品、人工知能、自動運転、フィンテック……などなど。

たとえば、インターネットは結局比較的自由に進化したけど、結果、著作権侵害の問題や、個人情報、フェイクニュースなどのデマ……などの問題は内包している。

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バイオテクノロジーで、既存の生物を絶滅させてしまうようなウイルスや生物が出来たら? 人工知能は人類を滅ぼすような決定をしない? 自動運転のクルマが人を撥ねたら、それは誰の責任?

現代では技術が富の原資なので、当然のことながら競争が起る。無制限な競争は、良心を越えた決断をさせ、取り返しのつかない状態に陥いる可能性を高める。

では、規制は誰が行うのか? 国? でも、自国の技術を規制しているうちに、他国が圧倒的にメリットを得たら? そう考えると規制は自国の国際競争力を低下させるかもしれない。もしくは、自国で規制することによって、人材やテクノロジーが流出したら? いずれにしても、現代のような人材、技術、情報の流動性の高い状態で、一国で規制しても限界があるし、共同で規制するための意見調整にはとても時間がかかる。

テクノロジーの進歩のスピードの方が早い。

自動運転車のプログラムは、歩行者を守るために、ドライバーを犠牲にすべきか?

デジタルガレージの共同創業者でMITメディアラボ所長の伊藤穣一さんのお話に出てきたのは、トロッコ問題。

自動運転というのはあらかじめプログラミングする必要がある。では、正面にブロック塀があってこのまま走ったらぶつかって乗員が死んでしまうけれど、ハンドルを切ったら歩行者を轢いて死なせてしまう……という状況は起りうる。そんな場合、どう動作するようにプログラムすべきか?

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たとえば、自分(や家族)が死ぬようにプログラムされたクルマを買うかというと、やはりそれは売れない。つまり市場原理に任せると、究極の選択としては歩行者を轢くことを選ぶクルマが売れることになる。

ただし、自分たち以外の他人には歩行者を守るクルマを買って欲しい。ただ歩いてて、自動運転のクルマに轢かれるような社会なんてディストピアだ。ここに矛盾が生じる。

となると、歩行者を保護するようなプログラムを法的に義務づけないと、市場原理としては乗員を守るクルマばかりになってしまうのではないか? そんな話だ。


命の価値は?

人の命の値段を計算しなければならないかもしれない事情というのはある。

たとえば、津波に対する堤防を作るのにいくらかかるか? 鉄道のホームの安全対策にいくらかかるのか? どの対策にどのぐらいのコストをかけていいのかを判断するには人の命の値段を求めなければいけなくなる。『人の命の値段は無限大』と考えると、どの安全対策にも無限大のコストをかけなければならなくなる。

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慶應の大屋さんが「フォードピント事件(車両の改修をするより、事故死した人の賠償金を払った方が安いとフォードが判断し大問題になった事件)以来、人の命の値段は計算しちゃマズいということになっている」とおっしゃったが、実際にはVSL(Value of a Statistical Life=統計的生命価値)として、安全性を高める工事などの実施判断などに使われていると伊藤さん。

それによると、国によって違うが、欧米では6〜9億円がひそかに想定されているのだそうだ。

自動車事故の賠償金は一般に2000万円〜8000万円ぐらい(状況や年齢、遺失利益などによって異なる)だが、これは結果として死亡された方の賠償として支払われるもので、失われていない命の価値ではない。しかし、それでも9億を支払えば死なせてもいいという話ではないのは言うまでもない。

自動運転を導入すると、全体としては死者は減るかもしれない。しかし、命の選択を要求される時の倫理的問題はまだまだ解決していない。

ちなみに、現行法では、自動運転の場合でも運転者が責任を負うことになっている。自動運転のプログラムを組んだ人、自動車を作った人は責任を問われないらしい。今のところ。

アメリカでは、先般の事件を受けて、「運転しなくていいように見えて、責任は問われるのはおかしい。運転しなくていいように見えるデザイン、広告宣伝がおかしいのでは?」と問題になっているらしい。

おそらく、今後エリアごとにインフォームドコンセントを行い、サンドボックス(砂場——閉じたエリアで試験的に運用すること)での運用を行っていくことになるのだろう。

安全性のために治験を重ねて誰も買えないほど高価になる薬

医療分野の話も興味深かった。

このあたりを話して下さったのは医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団理事長の土井脩さん。

医薬品や医療機器は、さまざまな書類審査、実験を経て、最終的には人とエリアを区切った『治験』というカタチでさまざまな試用を行い開発を進めているらしい。

しかし、安全性が要求されるあまり、このコストがものすごいことになっており、それが医療費の高騰を招いているという。

開発コストは、当然商品の価格によって負担されるからだ。

そして欧米では、新薬が開発できないほど高価になり、日本では高齢者が増えるとともに、ますますの医療費負担……となっているらしい。こちらはMITメディアラボ リサーチサイエンティスト、プラティック・シャー(Pratik Shah)さんの話。

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医療分野自体が極めて保守的。医師や医療関係者も、改善により自分たちの職が奪われる可能性に不安を感じるから、人工知能導入のような抜本的改革は好まれない。また、メディアも新薬への不安を煽る記事を好んで書くし、国民の間にもヒステリックにゼロリスクを求める声が強い。リスクがゼロなんてことはあり得ないのに。

かくして行政も極めて慎重な姿勢になり、途方もなく慎重で大量の治験が必要になり、薬価は途方もなく高騰する……というわけだ。

素早く科学的な判断を下して、薬価の高騰を伏せぐ必要がある。シャーさんによると、開発にマシンラーニングを使ってステップを減らす必要があり、そのような開発方法を承認する制度が必要であるという。

ルールをかいくぐって日本で始まったインターネット

実態として、インターネットが日本に繋がった頃のお話をされた慶應義塾大学環境情報学部教授の村井純さんのお話も興味深かった!

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TCP/IPを使ったインターネットとしては、1983年にアメリカの大学、研究所間を繋ぐネットワークとしてスタートしているが日本における起源は、この村井純さんが、1984年9月に慶応義塾大学と東京工業大学を繋いだことにあった。

しかし、当時は電話を使ってデータ通信をすることは禁じられており、ルール違反な行為であったといいう。また、双方の大学に許可も取っていなかったという。

このネットワークに10月に東京大学が参入し、日本の大学や研究設備を繋ぐ実験ネットワークとして接続されていく。ちなみにJUNETの由来は『Japan University Network』であるが、村井純さんの名前に由来する『純ネット』だという説もあるらしい。

今回のイベントで語られた話だが、NTTの内部に協力してくれる人がいて、ネットワークの回線をこっそり貸してくれたり、アメリカのネットワークとの接続の際にKDD研究所(現KDDI総合研究所)の中の人が回線をこっそり使わせてくれたりしたらしい。

何の話かというと、テクノロジーの黎明期には、従来のルールをこっそり逸脱しないと、技術的飛躍は得られないということだ。

論文でも何でも、既存の権威は、革新を認めない。村井さんはそこをかいくぐって、(たぶん多少ルールを逸脱しても)信じるチャレンジを行う必要があるとおっしゃっていた。

『テクノロジーと規制』という永遠の課題

『テクノロジー』と『規制』。

原子爆弾やバイオテクノロジーなどの例を挙げるまでもなく、無制限なテクノロジーの進歩は、もはや人類を容易に滅ぼしてしまうレベルにまで来ている。

しかし、過度の規制はテクノロジーの進歩を阻害してしまう。

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人工知能、インターネットメディア、自動運転、フィンテックなどの新しいテクノロジーと我々はいかにして付き合っていくべきか。議論はまだまだ必要だ。

(村上タクタ)

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  • 村上タクタ

    村上琢太。ガジェット好きの雑誌屋。'92年入社以来趣味誌ひと筋。バイク雑誌RIDERS CLUBから、現在はコーラルフィッシュRCエアワールドの編集長も務める。機能を突き詰めてカッコよくなったガジェットと、アイデアと楽しさに満ちたウェブサービスを紹介する本『フリック!』の編集活動に奮闘中。twitterアカウントは@flick_mag

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