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2017年8月 9日 (水)

6人一緒にVRの世界にダイブ!【アバル:ダイナソー】@六本木ヒルズ

最終的にはコンテンツはVR状態で楽しむものに収斂していくと思う。ゲームにしても、映像にしても。

問題は、いつから、どういうコンテンツが……かということ。

詳しい人に聞くと、8Kレベルで120fpsぐらいになると、かなり良い……とのことだけど、現状の再生環境ではそれは難しい。ただ、解像度の問題は時間が解決するハズなので、これはじっくりタイミングを待って、普及するレベルの再生環境を手に入れればOK。

問題は、どういうコンテンツか? というところだろう。そして、こちらは再生環境が完全になる前から、それぞれが模索しなきゃならない。再生環境が整った段階では、競争に負けている可能性が大きいし、何より発展途上のテクノロジーにこそ、ユニークなコンテンツが生まれるものだ。

というわけで、六本木ヒルズの、テレビ朝日 夏祭りSUMMER STATIONに行ってまいりました。そこで公開されているコンテンツ『アバル:ダイナソー』を体験するためです。

テレビ朝日 六本木ヒルズ夏祭りSUMMER STATION
http://www.tv-asahi.co.jp/summerstation/

アバル:ダイナソー
http://abal.jp/

特徴的なのはただのVRではなくて、こちらの身体をリアルにセンシングして、VR空間の中で位置特定して、描写、しかも6人もの大人数で、それを体験できるということです。

……何言ってるか、わかりませんね(笑)順を追って、私の体験したことを説明しますので、ちょっと待って下さい(笑)

さて、六本木ヒルズのお隣であるテレビ朝日本社の中に入り口があります。ここに来るには、夏祭りのイベントに入るためのパスポートが要ります。

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入り口を通ると、こんなお部屋があります。6人それぞれ、中央の四角い箱に座って、指示を待ちます。荷物は手前のロッカーに入れなければなりません(なので、体験中の写真はないのですが……)。

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ここでガイドの人に従って、VRゴーグルと、手足にそれぞれ装具を付けます。VRゴーグルでは、もちろん3D映像見られるわけですが、ゴーグルの上についた角と、手足の装具にはその位置をセンサーに報せるためのポイントが付いています。

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これにより、映像空間の中に、自分の位置関係とポーズが再現されるわけです。

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VR空間の中にも、この部屋と同じ空間が再現されており、他の5人と自分の手足がアバターとなって、表示されている状態になります。

そして、このVRゴーグルをしたまま、ストーリー上のゲートをくぐると(実際には、ゴーグルをしたまま隣の部屋に歩いていってるんだと思う)。そのゲートの向こうの世界では、恐竜のいる世界での冒険が展開されます!

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これは、その異世界で、いかだ下り状態のアドベンチャーを体験しているところですが、中央に見えるのが、他の人です。実際に、VRゴーグル内ではアバターに見えてますが、実際にそこに人がいるので、肩を叩いたり、ハイタッチをしたりもできます。アバターに手を伸ばすと、実際にも接触するというワケです。

この、現実と、空想の混濁した感じがすごいです!

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そして、いかだで川下りするとともに、巨大な恐竜達が現れ……というストーリーです。他の仲間に触れられたりするので、現実とVR空間の感覚が混濁したまま、巨大な恐竜の下をかいくぐっていくわけです! すごい迫力!

約15分のコンテンツで、異空間の中を実際に歩き回ったり(もちろん、現実には普通に部屋にいるので、歩ける距離には制限があるし、VR空間内で他の人のアバターにぶつかると現実にもぶつかる)しながら、迫力の映像体験ができるのはすごいです。

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現実には、たぶん何にもない広い部屋で、この赤外線センサーによって、僕らの位置やポーズが計測されており、それがVRゴーグル内の映像に反映されているワケです。

お互いのゴーグルの中に、お互いの位置関係がリアルタイムに表示されているので、これはけっこう高度な処理のように思えます。現状では、レイテンシーを高めるのが没入感のためには一番重要ということで、レイテンシー重視。そのために、画像解像度(ゴーグルはGalaxy VR)やポリゴン数は控えめになっているそうです。また、描画も60fpsぐらいに押えられているとかで(動きのキャプチャはもっと速くて180fpsぐらいまで取れているそうです)、まだまだ理想の状況ではないようですが、それでも『複数人の共有体験』&『移動したり触ったりできる』というのは、興味深い体験でした。

……何言ってるか、わかりませんよね(笑)

面白いので、8月27日までに六本木ヒルズに行って体験してみて下さいってことです(笑) 

http://abal.jp/











2017年7月28日 (金)

10万円で誰でも遺伝子合成できるってホント?【THE NEW CONTEXT CONFERENCE 2017 TOKYO】

デジタルガレージさんが主催する『THE NEW CONTEXT CONFERENCE 2017 TOKYO』の1日目にお邪魔してきた。

取材……という体ではあるが、なにしろ私ごときでは受け止め切れないあまり圧倒的に膨大な『知』の表出なので、ちょっとだけ感想文として書かせていただこうと思う。いずれにしても、いずれにしてもほぼ8時間にわたり21人の圧倒的な知識人の方の話を、ひとつのウェブ記事で書くなんて不可能だ。

それでも、驚くようなお話をいくつもお伝えできることは間違いない。

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デジタルガレージといえば、ウェブ界隈への広告、決済、投資、ベンチャー育成などを手がける最先端企業。わかりやすいところでいえば、Twitterにいち早く目をつけ、日本に持って来たのもデジタルガレージだ。

そのデジタルガレージが世界中さまざまなスピーカーを集め、おこなうイベントが『THE NEW CONTEXT CONFERENCE』。今回は1日目がバイオテクノロジー、2日目がブロックチェーンをテーマに開催されたのだが、私はスケジュールの都合上、1日目だけうかがった。

1日目はデジタルガレージの代表である林郁氏のあいさつ、共同創業者でMITメディアラボ所長を務める伊藤穣一氏(写真上)の基調講演を皮切りに、5つの大別されたセッション、21人の登壇者による多くの講演と、対談によって構成されていた。

ともかく、頭の良さそうな人が、続けざまに朝9:30から、夕方18:30まで、多少の休憩はあるにしろ、延々と高レベルのプレゼンテーションを続けるので、凡庸な頭脳しか持たない私としては聞いているだけで知恵熱が出そうだった。
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で、私は良くわかっていなかったのだが、とにかくこれから多くの注目を集める業界になるのが、『バイオテクノロジー』と『ブロックチェーン』なのだそうだ。

1日目のテーマであるバイオテクノロジーだが、とにかく進歩が著しいのだそうだ。そりゃあ理屈では分かっていたが、遺伝子はプログラミングと同じコードの並びで、解析は長足の進歩を遂げているのだそうだ。
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特に一日中何度も、いろんな人が見せてくれたのがこの下のグラフ。DNA解析にコストも、DNA合成のコストも猛烈な勢いで安くなっている。特にDNA解析の費用はムーアの法則をはるかに上回る勢いで低価格化が進んでいる。

10年前には数千億円必要だったゲノム解析が、10万円ほどできるという。さらに10万円ほどで細菌などの遺伝子をプログラミングすることさえ可能なのだそうだ。

ためしに、知識のあるメディアの人が天然痘のような細菌をオンラインで注文したら10万円程度で合成加工されたものが送られてきたという。

ええっ! 遺伝子工学ってそこまで進んでた&一般化が進んでたの?(汗)

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研究所じゃなくて、一般市民レベルでの遺伝子の加工も可能で、なんと電子工作のように遺伝子を加工するバイオハックに挑戦する人が増えていて、なんとストリートバイオなんでいう言葉までできてるらしい。想像を絶する。

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法規制してしまうと、コンピュータのクラッカーなどと同じく水面下に入ってしまうし、そうならないように、表向きのコミュニティを作る方向なのだという。

ほんとうに驚きばかりだ。

これらのテクノロジーは機械学習の進化などにより加速しており、猛烈な速度で進歩しているという。

遺伝子加工のもたらす可能性も飛躍的に大きくなっており、駆使すれば、食料難を解決する高カロリーの食料、逆に超低カロリーの食料、効果的な腸内細菌、などを設計できるという。

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また、植物性の素材から、エビそっくりの食材を造り出したり、

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牛肉を培養して、ミートボールを作ったり……ということも可能になっているという。家畜を殺すことを続けるか、食べられる肉だけを培養するか……ということを選択できる世代もすぐそこになっているのだという。

今のところ、このミートボールひとつを作るのに3000ドル(約33万円)かかっているのだそうだが、そのうちに量産され安価になっていくのかもしれない。

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また、喫緊の課題であり、あらゆる分野の専門家が警鐘を鳴らすと同時に、ほぼお手上げの状態になりつつある地球温暖化問題さえバイオテクノロジーで解決するかおもしれないとのこと。

はるか昔、大気中のCO2が4000ppmだった頃は、大西洋を海水に耐性のあるアオウキクサの仲間が覆って酸素を造り出していたそうだ。ならば、今海水の上でも生きて行けるアオウキクサを作ったら? もしくは他の植物のCO2処理能力をもっと高めたらどうだろう? 人類の危機を解決できるのなら、試してみるべきなのかもしれない。

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もちろん、テクノロジーの可能性を考えるイベントだから、技術の進歩について語られているのかもしれないが、市井の市民としては、そんなにDNAがいじられているのは、ちょっと怖いような気がする。

個人のゲノムデータを唾液を送って、遺伝子解析してもらえるサービスを行っているジーンクエストの高橋祥子さんは、自分の健康リスク、体質、祖先解析などをしてもらえるキットを紹介されていた。

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結果はパソコンやスマホから閲覧できるという。

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この他にも、本当にさまざまなバイオテクノロジーについてのお話があり、それがどこまで進むのか、法的にはどうしていったらいいのか、僕らが議論する前にテクノロジーの方が進歩していっているような気がする。

たしかに、私の話の理解度は高くないかもしれないが、バイオテクノロジー関連の技術は今後も猛烈に進んでいきそうだ。法規制も大事だが、規制しているうちに、海外の技術の方が圧倒的に進んでしまう……というもあり得なくはない。

多くの人がバイオテクノロジー技術について知り、適切な運用を考えなければ、大きな不利益を被るようなことになるかもしれない。これは、誰もがもっと勉強するべき事柄だろう。

(村上タクタ)






2017年7月25日 (火)

“Phil Libin Strikes Back!” 大会社でも起業でもない『スタジオ』方式のAll Turtles、秋に日本でもスタート

EvernoteのPhil Libinが、大好きな日本に再びアプローチ

Philが、『人工知能に関する』『スタジオ形式の新会社』であるAll Turtlesをサンフランシスコでスタートした話は、こちら(http://blog.sideriver.com/flick/2017/06/evernote-4c88.html)に書いた。

そして、今日(2017/07/24)、Philは前回、匂わせていた日本での展開を、正式に発表してくれた。

Philの提言は、日本のIT産業、いや産業全体が耳を傾けるべきものなのではないかと思う。

単に新しい会社がシリコンバレーから日本にやってきたということではなく、彼がAll Turtlesを通じて提案する『スタジオ』という形式が、日本に向いており、現在の日本の『停滞したイノベーション』を打ち破る鍵になるのではないかと思うのだ。

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PhilはEvernoteを運営していく中で、日本の魅力とうまく発揮できていない優れた点を理解してくれたのではないかと思う。今回のプレゼンテーションも、日本に力を発揮して欲しいという思いに溢れていた。

ともあれ、なぜ『スタジオ形式』なのか? なぜ『人工知能』なのか? なぜ『日本』なのか? について、新たに語ってくれたので、Philのプレゼンテーションに沿って、説明していこう。



一度の失敗で、可能性を見限られてしまう日本に向いた『スタジオ』形式


まずは、なぜ『スタジオ形式なのか?』だ。

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いくつかの起業を経験して、そしてEvernote後、ベンチャーキャピタリストとして活動して、Philはシリコンバレー方式の起業の限界を感じたという。

まずは、投資家は、数十億ドル(数千億円)以下のアイデアに投資しない。つまり、優れているけどとっても大きくスケールしないアイデアは失敗と見なされる。

次にアイデアを持ったクリエイターが社長業に注力しなければならなくなる。つまり、資金繰りやスタッフィングに奔走し、プロダクトを作ることにはほとんど力を割けなくなる。

また、地理的および人口統計的濃度がイノベーションを制限する。つまり、成功する人物像の中心は、シリコンバレーに住む英語を解する白人男性になってしまう。

Philはそうでない方法論を模索したいと感じたのだという。

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上下にプロフェッショナリズム、左右に既存の概念を守るか、新しい機会を探すかのベクトルを配し、四象限に分けると、既存の概念を守るプロフェッショナルは企業、アマチュアに近い人が可能性を探るのがスタートアップとなる。

では、プロフェッショナルとして新しい可能性を探るにはどうしたらいいだろう?

Philはハリウッドの映画産業にその雛形を見出したという。映画産業では本当のプロフェッショナルが、映画というプロダクトに向けて、起業することなく集合し、成果を発揮している。

その仕事の方式『スタジオ』を、用いることにしたのだという。

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Evernote時代にフォーカスした2ワード『Remember Everything』に対して、All Turtlesは『Product First』にフォーカスする。

従来のようにベンチャーキャピタルからお金を集めて起業してしまうと、起業した人は、プロダクトにフォーカスできず、資金繰りはもちろん、法的問題、セールスの問題、会社の成長性、広報、人事……などの問題に振り回されてしまう。本来のプロダクトにフォーカスすることなんてできない。

それで、多くの起業がダメになっていく。

そうした問題をスタジオとしてのAll Turtlesが引き受けていくのだという。



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『人工知能』が皮切り、将来的には『スタジオ方式』を横展開していく


すでに、サンフランシスコのAll Turtlesでは、9つのサービスが胎動を始めている。

『Replika』は自然に対話できる、AIの友達を開発中。
『sunflower labs』はドローンなどを活用したホームセキュリティサービス。
『Edwin』は、AIで応対してくれるFBメッセンジャーを使った英会話の学習システム。

この他にも6つのサービスの支援を始めている。これらのサービスはいずれも今もっとも進捗の著しいテクノロジーであるAIを活用しており、All Turtlesでともに育成されている。

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ちなみにAll Turtlesはすでに、2000万ドル(約22億円)以上の資金をシリコンバレーや日本、ヨーロッパの投資家から集めている。アメリカのVCであるジェネラル・カタリスト、日本のデジタルガレージ、楽天の三木谷浩史、フランスのザビエル・ニールなど、多くの投資家がすでに資金を投じている。

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(写真右は、日本のAll Turtles立ち上げにあたって大きな支援をしているデジタルガレージCEOの林 郁さん)


そして、この『スタジオ』方式が成功すれば、他のカテゴリーにも横展開していくとのこと。Philは例として、量子コンピューティング、精密医療(個々の特性を精密に調べたオーダーメイド医療のこと)、宇宙開発……などを挙げていた。

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そして、Philは『シリコンバレー以外の場所での可能性を広げるため』に、All Turtlesを、サンフランシスコと、東京と、パリで展開するという。

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ちなみに、日本では東京オフィスをこの秋に開設。2018年の1月1日にアイデアの受付を開始し、同4月1日には5チームのサポートをスタートする予定だという。

人工知能を用いた、世界を変えるアイデアをお持ちの方は、即座にプレゼンテーションの準備を始めた方がいいかもしれない。これは大きなチャンスだ。

Philは日本こそ『失敗は成功の母』を知る社会であったと言う


Philが例に挙げたのが『金継ぎ』という陶芸の手法。

割れてしまった陶器を、漆と金を用いて修復する。金継ぎで修復することにより、新たな美が生まれる。割れたこと、修復したことにより、より価値が生まれる。

Philが出会ったのは金継ぎ職人は福島の井上俊介さん。彼をPhilに紹介したのは会津若松でEyes, JAPAN(アイヅジャパン)を率いる山寺純さん。彼らは震災と原発事故で損なわれてしまった福島を、金継ぎのように修復することでより価値あるものにしていきたいと考えていたという。

この金継ぎの価値観にPhilは惹かれた。Philにとっても、Evernote自体に失敗したことこそ、学びの機会であり、次の成功の糧となった。

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金継ぎが日本固有の文化であるにも関わらず、日本は失敗についてあまりにも厳しい。起業して失敗してしまった人に、次のチャンスが与えられる可能性はとても低い。それゆえ、日本で起業しようとする人は多くないし、結果日本から新しい可能性は生まれない状況が続いている。

しかし、Philは金継ぎの価値を知る日本だからこその、失敗の価値を知って次なる可能性を開くやり方があると力説していた。

さて、これはPhilがEvernoteの CEO時代に愛用していた『スターウォーズ・帝国の逆襲』のマグカップ。フィルはこれをとっても気に入って、オフィスで使っていたのだという。写真は、その時にさまざまなメディアで撮影されたインタビューカット。たしかに、帝国の逆襲のマグカップをPhilが持っている。

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EvernoteでのCEO時代に長い間ともにあった大事なマグカップ。しかし、Evernoteを離れるために、引っ越し荷物をまとめていた時に、うっかりと落としてマグカップを壊してしまった。

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それ以降、忙しくて、フィルはこの破片を捨てるでもなく袋に突っ込んで、放置していた。そして、All Turtlesの立ち上げにあたって日本に来ていた時に、思い出して福島の職人さんに金継ぎでの修復を依頼したのだという。

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そして、3カ月を経て、ついに『帝国の逆襲』のマグカップは、金継ぎをされ、より価値の高いものになって、Philの手元に帰ってきた。

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Evernoteを去る日に割れて、日本にAll Turtlesを立ち上げる数日前に金継ぎされて手元に戻ってきたマグカップにPhilはなにやら象徴的なものを感じるという。

失敗は失敗に終わらず、それを埋め合わせることで新たな、より大きな価値を産み出す。ビジネスの失敗は単なる敗北ではなく、次なるステップへの礎だ。

このマグカップは、『スタジオ』というアイデアを実現する『Product First』な場所を作ることで、『金継ぎ』という文化を持つ日本人に合った挑戦のステージを用意したいというPhilの思いを象徴したマグカップとなったわけだ。

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Philのスタジオが成功しますように。

そして、それが日本のイノベーションを活発にするヒントになるように願って止まない。


(村上タクタ)

2017年7月18日 (火)

元MS社長、古川さんがバースデーパーティを開くワケ

元マイクロソフト社長の古川享(ふるかわ・すすむ)さんの63歳のバースデーパーティに呼んでいただいた。

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(↑PHOTO:K.MITSUI 三井公一)

古川さんとは、『カバンの中身~』の別冊『』の取材でお世話になって以来のお付き合いだ。非常にパワフルで、アスキーから分離したマイクロソフトの日本法人の社長になり、その後、ウインドウズ95をはじめ、マイクロソフトの隆盛を築き上げた人である。2005年にスッパリとマイクロソフトを辞めて、慶應大学で若者にデジタルメディアに関して教えておられる



『カバンの中身』の取材の時には、歴代最高の30kg超、MacBook Proの17インチ、15インチ、10台近くのカメラをお持ち下さる、パワフルな趣味人としての一端を拝見したのだが、3年ほど前に脳梗塞で半身不随になられ、多くの人が心配していた。

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が、そこから奇跡的な精神力と努力で、今また(杖は使われるけど)パワフルな日常生活に支障がないほど復活されているのだから本当に驚く。すごくリハビリを頑張られたのだと思う。

だからこそ、古川さんがお元気でお会いできることに、誰もが喜びを感じてこうやって集まるのだと思う。

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それにしても、こうやって150人もの人が集まって、誕生日を祝うというのはすごいことだ。本稿の趣旨とは違うので、どんな方がいらしていたかはあえて伏せますが、なにしろ古川さんの誕生日ですから「○○さんが来てたよ!」とSNSで自慢したくなるような人がいっぱいいらしてました。なんで私のような者が呼んでいただけたのかなと思うのだけど、古川さんのおっしゃってたことを発信していくのもブロガー(?)としての役目かなと思い、今、ブログを書いている。

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古川さん曰く『生前葬だから(笑)』とのことだが、たしかに葬式で多くの人が集まっても仕方がない。「もっと人と人を繋げたいし、あの人とあの人が会ったら新たな化学反応が生まれるかもしれないじゃない。」突然、飛行機の中で脳梗塞を起し、入院中やリハビリの時に、古川さんはそんな思いを深くされたのかもしれない。

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会場には、WWDCに登場したことで一躍時の人となった82歳の女性エンジニア、マーちゃんもいらしていた。マーちゃんや古川さんがこうやって元気に活躍されているのに、我々若造(48歳だけど)が、疲れたとか言ってのんびりしていていいわけがない。

もっとパワフルに、今できることに積極的にチャレンジすること。人と人を繋げていくこと。古川さんはそんなメッセージを伝えるために誕生日パーティを開催されているのだと思う。

そうそう、そうはいっても、当日お会いした人の中で、お一人だけ自慢させて下さい。

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……どなたか分かりますか? 『うる星やつら』の『ラムちゃん』の声優さんの『平野文』さんです。中学生時代に雑誌で見た人に、この歳になってお会いできるというのは感激した。平野さん、ありがとうございました。

古川さん、本当にお誕生日おめでとうございます。これからもますますお元気でご活躍を。

これからも、僕もいろんな人と会って、いろんなコトを産み出す触媒になりたいと思いました。

(村上タクタ)

2017年7月14日 (金)

アップルの基調講演に登場した『コンピュータおばあちゃん』は筋金入りだった!

WWDCの基調講演の冒頭で、アップルCEOのティム・クックが紹介した82歳のエンジニア若宮正子さん。

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ティム・クックが会いたがった『コンピュータおばあちゃん』。親しい人には『マーちゃん』と呼ばれる彼女。実はWWDCの前に、彼女に何度かお会いしていたので、その様子をお伝えしよう。

最初にお会いしたのは、『シニア・プログラミング・ネットワーク』の取材にお邪魔した時だった。
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登壇者3人の平均年齢なんと77歳というすごいイベントでしたが、「挑戦するのに遅過ぎるということはない」といういことを教えていただいたイベントでした。左にいらっしゃるのは、マーちゃんの師匠に当たる小泉勝志郎さん。

そして、これがマーちゃんが開発してリリースしたiPhoneアプリhinadan。

こちら(https://itunes.apple.com/jp/app/hinadan/id1199778491?mt=8)から無料でダウンロードできる。

4月末時点で2万99500ダウンロード、75万ビューとのことなので、WWDCに登場した今となっては、もっとすごいことになっているんだろうなぁ……。


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マーちゃんは高齢者の方を集めて、ご自宅でパソコン教室も開催してらっしゃったりもする。これは、その取材のためにご自宅にうかがった時に撮影させていただいた写真。

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突然、Swiftでプログラミングを書きはじめたわけではなくて、もともと古くからパソコンには触ってらっしゃった。

今、82歳のマーちゃんは、終戦の時に10歳。国民学校に行った最後の歳になるのだそうで、学童疎開なども経験されている。

その後、東京の銀行に就職され、しっかりと定年までお勤めになったのだそうだ。趣味は海外旅行。だから英語も堪能でいらっしゃる。

60歳の定年退職が近づいた頃、本屋さんで『パソコン通信』に関する本を見つけた。ちょうど近々ウィドウズ95がリリースされるという頃だった。

「遠方の友達と交流できるなら面白そう」と思ったマーちゃんは、パソコンを買ってパソコン通信を始めたのだそうだ。

その後、パソコン通信は相当やり込んで、パソコン通信上の高齢者のグループ『メロウクラブ』の副会長も勤めるほど。じつは『マーちゃん』というのもパソコン通信のハンドルネームなのだそうだ。

その後、エクセルアートにもハマって、いろいろなメディアに取り上げられ、TEDxTOKYOにも登壇する。

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WWDCで紹介された写真に写っているネックレスも、実は自分でAutodeskの123DというCADソフトでCAD図面を引いて3D出力してもらった自作の品。

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なんでも、自分で工作して作ったりするのが好きなのだそうだ。

今回のようなお教室を2つ持っていて、メロウクラブの会合、マンションの管理組合の書記をしていて、かなりお忙しいそうだが、それでも講演会などの依頼があると極力でかけていくようにしているという。本当にパワフルな方だ。

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パソコン教室では、時事の話題をもとにスライドを作って、パソコンについていろいろなお話をされている。ちなみに、私が取材にうかがった時の講義は、ビットコインの話をキーに、インターネットで横行する詐欺や、それにどうやって気をつければいいかをお話されていた。

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いつお会いしても、本当にお元気で、ほがらかで、本当に驚いてしまう。

ちなみに、アップルのWWDCから帰ったあと、日本に2日だけ滞在して、友達に会うためにロシアに旅行に出かけられた。

彼女よりはるかに若輩な我々が、日々に疲れたり、海外をおっくうがったり、プログラミングを「もうはじめるのには遅い」とは言えない。

彼女より多少若い我々は、彼女に恥ずかしくないように、がんばろう。

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(村上タクタ)

2017年7月 7日 (金)

100年前、23歳の男が始めたベンチャー企業の話【100BANCH】

昨年、105歳で亡くなった祖母に聞いたのですが、子供の頃は、電気も、ガスも、水道も、なかったそうです。夜は真っ暗闇で、水は井戸から汲んだものだったそうです。

今からおよそ100年前。

そう、ちょうど私の祖母が5〜6歳の子供だった頃、23歳でベンチャー企業を立ち上げた男がいました。

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電球ソケットを発案し、その後、天井からぶら下がっている電灯線から、他の電化製品の電源を取る『二股ソケット』を作ったことで財をなしたこの男は、松下幸之助と言い、現在年商7兆円を超える巨大企業、Panasonicを立ち上げた立志伝中の人物です。

当たり前のことですが、Panasonicも100年前にはベンチャー企業だったのですね。

(余談ですが、『この世界の片隅に』の玉音放送を聞くシーンで、天井の二股ソケットからラジオにケーブルを引くのが描かれているそうです。電灯が、戦争という暗い時代が終わり、成長の時代が始まる象徴して描かれたのかもしません)。

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というわけで、前置きが長くなりましたが、来年100周年を迎えるPanasonicが中核となり、ロフトワーク、カフェカンパニーと一緒に、渋谷の新南口エリアに『100 BANCH』というスペースを立ち上げたそうです。

やっぱり、7兆円の売上のある企業で、コトを起すにはいろいろな社内調整や、社内の上下関係、その他モロモロいろいろあって、もちろん、社内でもいろいろ試みはするけれど、新しい『これからの100年を面白くするためのプロジェクト』として、社外の風も、応援したり、取り入れたりしていこうということらしい。

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使われたのは、もともと倉庫だったビルだそうで(Google Mapsで見ると違う会社の看板が……)、そこをリノベーションしてウェアハウス風のカッコいい建物にしています。

ビルは3階建てになっており、一番上がロフト、2階がガレージ、1階キッチンと呼ばれるそうです。

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3階のロフトスペースは、さまざまなパートナーとのコラボレーションスペースとして、発表会やワークショップなどのイベントに使えるスペース。1階のキッチンは人が集うカフェスペースに。

そして、中心となる2階の『ガレージ』では、これからの100年を作る35歳以下の若者リーダーが立ち上げたプロジェクトを支援するアクセラレーションプログラムが展開されるそうです。

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二股ソケットの現代版を使っているのが象徴的ですね。

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プログラムに入る若者は68件のエントリーから、5月26日に開催された審査会でメンターによって選ばれた13プロジェクト(ふんどしの人が気になりますが、それについては後述)。

ガレージプログラムは随時公募を行い、審査を通過したチームはプロジェクトスペースを無償で使えるのだという。

ただし、場所が使えるだけで、活動資金などは別途調達しなければならない。もちろんPanasonicやそれぞれの会社に認められば、それらの会社から出資が得られる可能性もあるが。また、そこで作られた製品に関する権限は、Panasonicなど主催会社が持つわけでなく、それぞれのプロジェクトが持つ。もちろん、出資などの条件によっては、企業が買い取ったりすることはあるかもしれないけれど、基本的には『場所を貸して、応援する、アドバイスする』というのが中心的な活動になるそうです。

プロジェクトは3カ月ごとに経過を発表し、1年を基準に交代していくことになるという。ここでのメンタリングや、審査には、21人のメンターが協力していくことになるのだそうだ。私の良く知るところではCEREVOの岩佐さんもメンターに名を連ねてらっしゃる。

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実際、どんなことをやっている(やろうとしている)人が参加しているのか見てみたが、デジタル造型に特化したクラウドソーシングとか、街全体を連携させたメッシュ型のコワークとか、在室が分かるシステム構築とか、いろいろ興味深いプロジェクトがありました。

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25歳の工藤大貴さんが率いる『Re:Recipe』は、料理上手のおばあちゃんちで郷土料理を食べるサービス。

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24歳の高橋祐亮さんが率いる『Future Insect Food』は、これからの食料難の時代に先駆けて昆虫食を推進するために『食べて美味しい昆虫料理』を開発するのだそうだ。粉末化して上手に料理すると肉のように感じられる昆虫の料理など、いろいろ考えてらっしゃった。

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24歳の邦高柚樹さんは、魚の養殖と水耕栽培を掛け合わせた新しい農業、アクアポニックスを渋谷で運用したいのだそうだ。

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水槽飼育と、水耕栽培と、屋外での園芸をちょろっとかじった私としては、なかなか大変だとは思うのだけど……面白くはありますよね。

最後に謎のふんどしの人……。

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28歳の星野雄三さん(右)。『世界中でふんどしを楽しむ未来を作る』って、おっしゃっていて、それをここでやる意味が全然わからなかったんですけど、株式会社ふんどし部の代表だそうで、東大大学院で筋生理学を終了し、TEDxUTOKYOのスピーカーも勤めたということなので、もしかしたら、すごい人なのかもしれません。


というわけで、渋谷に『100 BANCH』という新しいプロジェクトが始まったということは覚えておくといいかなって思います。今後も、何か面白いコトが始まって、取材に行けるといいなぁと思います。

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100BANCH
〒150-0002
東京都渋谷区渋谷3-27-1
contact@100banch.com

2017年5月29日 (月)

ASUSの発表会を(ちょっと)のぞいてきました!とプレス雑感 #COMPUTEX2017

ASUSのデバイスには私、詳しくないのですが(いつも安井くんがレポートしてます)、プレスパスをご手配いただいたので、せっかくなので発表会に行ってみました。

実は、iPhoneで検索したら、別の場所が表示されていて、ウロウロしてしまって、開演に間に合いませんでした。パスを手配して下さったASUSの方、すいません(汗)

遅れてついたら、もう開場はギッチギチのライブハウスみたいな状態で、入れません(汗)

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まぁ、ここで諦めたら試合終了なので、「すんまへん、すんまへん」と関西弁で言いながら、割り込んで行きます。入り口付近がきつかったのですが、奥の右手の方にはスペースがありました。

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壇上では、ASUSチェアマンのジョニー・シーさんがめちゃめちゃ熱弁を奮ってらっしゃいます。アツい!

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ジョブズじゃないけど、エラい人がここまで詳細を理解してカンペもなしに(時々スマホ見てたけど)目線をあげて熱弁をふるえるのは素晴らしいなぁ。

ZenBook ProとかZenBook 3 Deluxeとか、VivoBook Proとか、ZenBook Flip Sとか、めちゃめちゃいっぱい新製品が発表されていました。VivoBook Sが499ドルとかいうところで、めっちゃ盛り上がってましたよ。さすが台湾お膝元です。

日本のメーカーにすでにこういう熱気がないことには一抹の寂しさを感じますよね……。

全然関係ないところですが、製品を持ってるコンパニオンの女性がめちゃめちゃキレイなことに驚きました……。

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めっちゃくちゃ背も高くて、もはや彫像じゃないかというほどの美しさです。

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ASUSのマシンに詳しくないので、せっかくプレス発表の開場に入れてもらっても、何も語ることはできませんが、こんなに場所と取りの難しい会場も久しぶりな感じです(汗)

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明日から、ちゃんと僕は取材できるのか、不安になるレベルの混雑ぶりと熱気です。

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テレビ局(?)のムービーの人が我が物顔で撮影して、スチルのカメラの人に舌打ちされたり、逆にムービー撮ってる人の前にスチルの人が割り込んで撮影が止まって起こったり、ちょっと客観的に見ると、プレスの戦いって大変だなぁ……。

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画角を広くすると歪むから、ちょっと引こうとすると、ワイドな画角のスマホの人がガッて入ってきて、めっちゃ腹立ったりします。

日本のメディアの人もいっぱいいました。みなさんが見てるレポートも、こんな戦いの末に書かれているわけです。


(村上タクタ)

プレスパスを受け取りに行きました #COMPUTEX2017

せっかく来たので、くどくどとレポートしましょう(笑)

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こういう展示会の取材って、モーターショーやホビーショー、熱帯魚のショーまで、世界各国のいろんなのの取材に行きましたが、だいたい感じは同じです。

で、慣れてない展示会の取材はまごまごするし、逆に慣れるとツボを得た取材ができるようになります。

だいたいにおいて、ネットの発達した今となっては、開場した時点で世界中のメディアは同列になってしまうので、下手をしたら会場にいる方が情報に疎いなんてことになったりします。

そうならないためには、強いコネクションをもって事前情報を手に入れるか、独自の視点で物語るかしかありません。

まぁ、COMPUTEXの場合、日本のメディアも、ベテランライターさんが山ほどいらっしゃっているので、僕が行く必要あるんかという気もしますが、そこは百聞は一見に如かず、一度取材しておけば、誰かに取材をお願いするにしても、どういう場所かわかりますしね。

台湾は日本から飛行機で3時間半。石垣島から目と鼻の先です。極論をいえば前夜入りでも大丈夫なのですが、今回は全然土地勘もないということで(私、アジアの国はいろいろ行ってますが台湾は初めてです)、先に入って会場の場所なども下見しておくことにしました。

前日にプレス受付をしておけば、明朝もスムーズに入れるはずです。だいたい初日の朝は大混雑で、プレス受付も手間取るのが定番ですからね。

というわけで、世貿展館というところにある会場がこちら。ごらんのように、台北市街の中心、台北101のすぐ横にあります。ちゃんとたどり着けるかどうかどころか、台北のどこからでも101を目指せばたどり着けます(笑)

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もう、空港からCOMPUTEX TAIPEI 2017のバナーが出てて、町中にもいっぱいポスターがあるので、国ぐるみのビッグイベントって感じです。

で、会場が広すぎて(笑)受付がどこでやってるのかわからない(笑)

会場全体はまだ設営中って感じですねぇ。

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ここの会場は上からも見えるから、上もきれいにしないと大変ですね……。

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うろいろ歩いて野垂れ死にそうになった時に(おおげさ)、ようやくプレス受付への道を見つけました。

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矢印どおり歩いて、ようやくプレス受付を発見。

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日本から、事前申請してあるので、名刺を出すだけでプレスパスがもらえました♪

よし、これで今日の任務は完了。

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このプレスパス、地下鉄のSuica的な機能もあって、会期中は地下鉄に自由に乗れるそうです。わーい。

※あとで試したら、乗れなかった(T_T)会期中でないとダメなのかな?

受付の裏にメディアセンターもあります。

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ここえ、原稿を書いたり打ち合わせしたりできるわけですが、だいたいベテランの人がドヤ顔で仕事してるので、僕ら新参者は隅の方で……というのはウソですが、慣れないと使いこなせないのも事実です。私は、あまり活用できたことはありません。

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でも、今回のようなパターンだと、電源があるのはありがたいですね。明日、アダプターを持ってこようかな。

さて、もう一つの会場も下見しておきましょう。こんなにちゃんと下見して取材しに行くのは珍しいな(笑)いつも行き当たりばったりだから。

方法は2つあって、地下鉄を3本乗り継ぐか、1〜2km歩いてから、1本で行くか。

今回は後者の方法を取りましたが、その方法が正解のようです。

台北メトロ板南線の一番終点(つまり町はずれ)にある南港展覧館という駅で降りると、そのめの前が、会場。

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なんちゅうか、下見するまでもなく簡単でした。

なんでも、どっちかっていうと大メーカーはこっちの建物の方にあって、世貿展館の方が、どっちかっていうとイノベーティブな出展、小メーカーの出展が多いというお話でした。どっちから取材すればいいのか、今迷ってるところです。

明日ぐらいには、次号フリック!のレイアウトも上がって来だすでしょうし、そもそもこのCOMPUTEX TAIPEI 2017の記事もフリック!に12ページ確保してあるので、隙間時間に仕事しないといけないの、大変な感じです。

が、モバイルWi-Fiルーターと、MacBook Proがあれば、世界のどこでも仕事できますから、まぁ、便利なんだか、大変なんだか(笑)

2017年5月25日 (木)

ジェットダイスケさんの写真展『空UTSUSEMI蝉』

ガジェット好きなら、『ジャジャ〜ン!』という掛け声とともに新製品が紹介されるジェットダイスケさんのYouTubeをご覧になったことがあると思います。

いまやYouTube動画だと誰でも使う、短過ぎるぐらい短く動画を切って繋ぐ『ジェットカット』を生み出した人であり、ブログ、ポットキャスト、ビデオポッドキャストなどに黎明期から関わり、音楽や動画のクリエイターとして常に先駆者として知られる人です。

ヒカキンさんも所属するUUUMの役員でもあります。

そのジェットダイスケさん、最近は写真家としての活動に力を入れておられて、その初の個展が開催されているので行ってきました。

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(※うっかりクリックしてしまいそうですが、Tシャツの柄です。動画じゃありません)

行ってみて、ビックリ。動画でのキャラクターとは違って写真はまったくガチ。

セミの羽化の場面を延々と撮影されています。

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いろいろお話を聞いたのですが、蝉の羽化は日が暮れてから朝方までに行われるので、それを延々とファインダーで狙うのだそうです。

生物の写真は、生き物次第ってことがありますから、延々と忍耐するしかないわけです。蚊に刺されたって、蚊取り線香を焚くわけにもいきませんしね。

蝉が地面から出てきて、羽化を始めて、背中を割って出てきて、羽根を伸ばして、羽根が乾燥して飛び立つまでは1時間ぐらいかかるそうです。

撮影しやすい場所に出てくるとは限りませんし、ストロボで撮影するワケにもいきませんし、撮影途中に鳥に食われてしまうことや、雨粒に当たって死んでしまうことも多々あるそうです。写真の他にタイムラプス動画も展示されていて、羽化のシーンがよくわかります。

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このサイズのものになると、当然マクロレンズで撮影されるわけですが、この領域になると、ピントの浅さが異常で、目にピントを来させて、撮影するのは相当な苦労があると思います。スローシャッターなのだそうなので、フォーカスブラケットとか、その他ブラケット撮影も使えないと思うので、設定には独自の工夫がいっぱいありそうです。

目の周りにある毛(つまりまつげみたいなものですね)にピントが来ている写真は、やはり独特な境地な気がします。『ソニーα7RIIでないと撮れない写真』と、ジェットさんはおっしゃってました。

中央の写真にある蝉の身体には金粉のようなものがいっぱいついていますが、これも羽化したばかりの蝉は真っ白で、完全に乾燥した蝉にはこの色はありませんから、ほんのわずかなだけ生じる色彩なのだそうです。生き物って不思議。

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ちなみに、プリントはフジフィルムのラボで出力されたA全の巨大なプリント。表示されているディスプレイはEIZOの4Kディスプレイ『ColorEdge』を使ってのドットバイドットと、いう機材のマニアでもあるからこその、機材の性能を引き出しきった展示であるのも魅力。

それらの機材の真価、高精細の極みをここで体験できます。

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『空蝉』っていう言葉は、『うつせみ=浮世の身』という意味が本来あるから、蝉の羽化を撮りながら、この浮世の我々自身の存在を問うような意味もジェットさんはかけているような気がします。

素敵な写真展なので、ぜひ。

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『空UTSUSEMI蝉』

2017年5月24日〜6月3日

EIZO Galleria Ginza

TEL03-5537-6675
〒104-00551東京都中央区銀座7丁目3-7
ブランエスパ銀座ビル3階

営業時間:10:00〜18:30
定休日:日・月・祝日(例外もあり)

2017年5月19日 (金)

オジサンも胸きゅんするラブストーリーは、Premiere Proで作られた

5月27日(土)から、映画『ママは日本へ嫁に行っちゃダメというけれど。』が公開されます。

A(c)mamadame production committee


偶然、Facebook上で出会った日本人の茂木さんと台湾のリンちゃんの海を越えた恋愛模様を描いた作品で、実話を元にしています。リンちゃんのFacebookページは現在も続いています。さらにページをまとめたフォトブック『ママは日本へ嫁に行っちゃダメというけれど。』も出版されており、こちらが原作になっています。

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▲『ママは日本へ嫁に行っちゃダメというけれど。』のFacebookページ

本作品はAdobe Premiere Pro CCで全編編集された。Premiere Proならカラーグレーディングを始め、さまざまな作業が可能。専門の編集マンはいたものの、主演の中野裕太さんと監督である谷内田彰久さんは、ああでもないこうでもないと夜な夜な編集を進めたとのこと。さらに試写会も何度も行い、参加者の意見を受けて再編集という作業を繰り返して完成。

限られた予算の中、何度もフィードバックを反映できるのは、プロフェッショナルのためのソフトながら安価で利用できるAdobe Premiere Pro CCを使ったからとのこと。

Photo_3▲Adobe Premiere Pro CCの編集画面

D ▲主演の中野裕太さんと監督の谷内田彰久さん

Facebook上での偶然の出会いからエンディングまで、作品は胸きゅんなシーンがいっぱい。40歳を超えたオジサンでもきゅんきゅんしてしまいます。(ただ、もうこんな日は自分にはこないのか……と、せつなくなってしまいますが)

公開は来週、5月27日(土)からです。


●映画情報
『ママは日本へ嫁に行っちゃダメと言うけれど。』
2017年5月27日(土)新宿シネマカリテ、ユナイテッド・シネマ アクアシティお台場にて公開。他、順次全国公開
監督:谷内田彰久
出演:中野裕太、簡嫚書(ジェン・マンシュー)、王彩樺(ワン・サイファー)、蛭子能収
公式Facebook:https://www.facebook.com/mamadame.movie/
公式サイト:http://mama-dame.com/

E (c)mamadame production committee

▲日本だけでなく台湾でも上映される

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  • 村上タクタ

    村上琢太。ガジェット好きの雑誌屋。'92年入社以来趣味誌ひと筋。バイク雑誌RIDERS CLUBから、現在はコーラルフィッシュRCエアワールドの編集長も務める。機能を突き詰めてカッコよくなったガジェットと、アイデアと楽しさに満ちたウェブサービスを紹介する本『フリック!』の編集活動に奮闘中。twitterアカウントは@flick_mag

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