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2018年8月

2018年8月22日 (水)

我々は、今後何で名刺管理をすればいいのか? 【Eight Premium Nightで、Eightの次のバージョンがチラ見せされた】

名刺管理アプリ、Eight使ってますよね?

こういう仕事をしていると、けっこうな頻度で聞かれるのが『名刺管理は何ですればいいの?』ということです。

まぁ、ご存じのように、名刺管理アプリといえば、テレビでもCMをやってるSansanがあり、同じ会社がやってるEightがあり、メイシーがあり、まぁEvernoteで管理するっていう方法もあるワケです。

しかし、まぁ一番順当な答えとしては『Eight』を勧めるのが一番失敗なく、その質問した人へのアフターサービスも簡単かな? と思えます。

そんなEightのユーザーさんの中でも、超濃い、Eightユーザーの中のEightユーザーというべき20人の方が集まるイベントがあるというので行ってまいりました。8月20日の夜のことであります。

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イベント会場はSansanのオフィス内。渋谷と表参道のビルの13階にある超シャレな部屋であります。

ここに集められた人は、220万人のEightユーザーのうち、Premiumユーザーの中で希望者を募ったところ、数百人の応募があり、その中でよりすぐられた20人であります。

一番古くからEightを使ってるユーザーさん、一番長くPremiumを使っている人、一番たくさん名刺を登録している人、一番たくさんの投稿をしている人……など、それぞれに方向性は違えど、Eightのヘビーユーザーの方々ばかりなのです。

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最初に挨拶されてたのは小父内(おぶない)信也さん。

Eightのカスタマーサクセスを統括している方だそうです。

昼は工事現場、夜は音楽活動をしながら中小企業診断士の資格を持ち、企業のコンサルティングを行っていたという不思議な経歴をお持ちの方。

Eightの根幹である、数百人を越えるオペレーターの方々を束ねるセンター長として6年勤務した後に、現職だそうです。

普段、Eightのユーザーと直接合う機会はなかったとのことで、今回、実際のヘビーユーザーの方々に会って、大変感激されていました。

知ってました? Eightの歴史


そして、次はEight事業部長の塩見賢治さんから。

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塩見さん曰く、『名刺なんかなくなればいい』と。

この時代に元々デジタル的なデータである名前やメールアドレスなどを、紙という非常にレガシーなデバイスに印字し、その後それをまたスキャンしてデータ化すると……めっちゃ無駄です。

なのに、なぜ我々はこの紙を交換しなければならないのだろう?

そこで、名刺のない世界を作るための名刺ソフトを作ろうということでEightは始まったのだそうだ。

そして、これが最初のバージョンのEight。

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2010年9月ローンチ。奇しくも弊誌フリック!と同じころですね。iPhoneは4が出たばかりの頃ですが、当時はまだiPhoneが成功するとは思われておらず、パソコン用のサービスでした。

「当時、流行していたmixi的なビジュアル」とおっしゃっていましたが、もうmixiの流行は終わりかけていたかもしれません。

2〜3カ月経った、2010年11月のユーザー数はなんと37人。

明らかに失敗……という状態だったそうです。今の220万ユーザーという状態からは信じられませんね。

その後、スマホ用のアプリを追加したβ2.xが登場。

1年後である2011年11月末のユーザー数は2683人。今から考えればとても少ないのですが、当時は「これはもしかしたら、行けるかも?」と思い始めたそうです。

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そして、多くの人が知っている、Eight V.3。

机の上に名刺がちりばめられたスキューモーフィズム的なデザインで、スマホ上での動作を前提とし、クラウドで名刺を管理するという今のEightのスタイルが完成したバージョンです。

弊誌フリック!で最初に取り上げたのもこのバージョンだったと思います。

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これで、2012年11月末のユーザー数は11万2904人。Eightは爆発的な成長路線に乗ったわけです。

しかし、無料で、しかも人力での確認を前提としたEightでは、爆発的にユーザーが増えると、今度は文字認識の方が間に合わないという問題が発生し、内部的には相当大変な時期が続いたそうです。

そして、現在Eight V.9。さまざまな改善、進化とともに、ソーシャルな機能を取り込んでいます(賛否両論ありますが)。

現在のユーザー数は220万5283人。名刺の印刷数から考えると、日本の名刺の流通数の約10%を把握できるまでになったそうです。

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実はこのあと、次バージョンのEight V.9が公開され、モックを体験できました。

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が、これに関する情報は非公開ということで、詳細をここに語ることはできません。ごめんなさいね。

そのあとにその体験版を触れてみての、ワークショップも行われた。新しいいバージョンに触れてみて、しかもそれに対する意見がもしかしたら製品版に取り込まれるかもしれないということで、みなさんとても熱心に話をされていました。

とても充実した会合でした。

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我々の名刺管理の未来。ビジネスコミュニケーションの未来

さて。ということを踏まえて、我々はEightにどうなって欲しいのか?

V.3以来、僕らはEightで名刺をスキャンし続けてきました。

我々フリック!も、一般の人に、「大量の名刺を持っているんだけど、どうすればいい?」と言われた時に、Eightを一押しでお勧めしてきました。

しかし、V.6あたりからのSNS化が進められている件に関しては、多くの人に支持されているとは言い難いと思います。「名刺管理をしたいだけなのに、ネットワーク上で勝手につながりたいワケじゃない!」という意見は多く聞きます。

なぜ、EightはSNS化したいのか? ホントにそれを望んでいるユーザーが多いのか?

いくつか理由は考えられます。

ひとつは、同じ社内にSansanという企業向け名刺管理サービスがあること。Eightは出来た時からこのSansanとある程度カニバる運命にありました。また、企業から集金するため収益性の高いSansanに対して、フリーミーアム戦術を取るEightが収益を上げるのはなかなか難しいのだと思います。無料で使っている人の多いEightは、収益性という点に於て、とても苦労している部分があるかと。

推測でしかありませんが、有料版のPremiumだけで収益を上げるのは難しいのではないでしょうか? だから、フィードを成立化させて広告を募ったり、企業アカウントを募り、たとえば有償で情報発信したり、求人に活用出来たり……というような方向に進化して行く必要がある……のではないでしょうか?

もうひとつ、冒頭で事業部長の塩見さんが語ってらっしゃったことですが、Eightは名刺管理サービスでありながら、最終的に名刺をなくそうとしているサービスです。

この時代に、紙の名刺を手渡して、ペコペコ挨拶するのが果たして正しいのか? 名刺交換して挨拶して、『今日はご挨拶にまいりました』なんていう非効率が、現代的なのか? たとえば2社それぞれ5人5人のミーティングだったら、事前にそれぞれ情報を把握できて「この人が意思決定者なので我が社からこういう意思を伝えよう。この人がこういう情報を持っているハズだからこの人にこれについて話を聞こう」……なんていうことを考えてから、会合を開く方がよっぽど効率的じゃなでしょうか?

LinkedInを使っている国々では、そうなってますよね。

なのに、日本は相変らず、大勢で名刺交換しながらテーブルの回りをクルクル回って、最初の会合は挨拶だけで済んでしまっています。圧倒的に効率が悪いのだから、そりゃ競争力も低下します。

話は逸れますが、日本では、ビジネスSNSとして、中途ハンパにFacebookが普及してしまいました。業種によるし、大会社同士のつきあいではそんなことないのかもしれませんが、 IT系の会社同士だと、けっこうFacebookで繋がって、FBメッセンジャーでやりとりをしたりします。そうなると、初対面なのに、その人が「娘と遊園地に行きました!」なんていうファミリーな側面を見せられることになります。これはこれで良いコミュニケーションなのかもしれませんが、プライベートでは繋がりたくない……という人が拒否しにくい関係……というのも問題があるでしょう。

USでは、プライベートはFacebook、仕事のつきあい連絡はLinkedInという感じの使い分けになっていると聞きます。

では、日本はどうすればいいのでしょう?

最終的に『紙の名刺』はなくなって、電子的な情報交換になるとすれば、将来的に我々を支えるのは、現状のプレイヤーでいえば、Eightか、LinkedInか、Facebookになると思います。

FacebookはUS本国がもともとそれを意図していないことを考えると、EightかLinkedIn。

名刺という日本の仕組みを押えているEightか、USで仕組みを作っているLinkedInか。それとも他のプレイヤーが現れるのか? どっちが最終的に我々のビジネスコミュニケーションを支えてくれるのか? まだまだ、分からないと思います。

いっそのこと、EightとLinkedInが連携してくれれば、最強なんですけどね!

(村上タクタ)





2018年8月21日 (火)

フリック!9月号Vol.83本日発売です!

フリック!9月号、Vol.83、本日発売です。

こちらからどうぞ(https://www.ei-publishing.co.jp/magazines/detail/flick-470553/)。

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さて、ひさびさ! みんな大好きカバンの中身の特集です。

今回ご登場はSansanのエンジニアの千葉祐大さん、そして意外やこれまでご登場いただいてなかった(出てもらったと思い込んでた)トリニティCEOの星川哲視さん、大ヒットアプリLCD Clockを作った人でもあり、トレタのロゴなどをデザインしたアートディレクターの金田進哉さん、TwitterやEvernoteの日本導入に携わったフリーランス・マーケターの上野美香さん、ブロガーのてんび〜さん、そして元マイクロソフト社長であり慶應技術学院メディアデザイン研究所教授の古川享さん。

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今回もいろんなアイテムを紹介させていただいています!

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第2特集はMacBook Pro。

どこがどうかわったかを細かくレポートしています。

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例によって、いろいろベンチマークテストしています。意外な結果が出ている部分も。ベンチの結果から言うと、今回は13インチがお買い得であります。

また、Blackmagic GPUもテストしております。速いよ!


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それから、iOS 12とmacOS 10.14 Mojaveの詳細レポート。何がどう変わるかを細かくレポートしています。詳細に読むと他には多分出てない情報もあるハズ。

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ちなみに、パブリックベータを使う人は、記事を書いたり、パブリックベータについて他の人に話したりできない守秘義務がありますが、本記事は別途アップルのレクチャーと承認を受けた上で書かれております。

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その他、新製品としては、Amazon Echo Spot、BuffaloのAir Station connect、Gatebox GTBX-100など盛り沢山です。

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今回も200円前後の割に、盛り沢山なフリック!であります。ぜひ、お楽しみ下さい!

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(村上タクタ)

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  • 村上タクタ

    村上琢太。ガジェット好きの雑誌屋。'92年入社以来趣味誌ひと筋。バイク雑誌RIDERS CLUBから、現在はコーラルフィッシュRCエアワールドの編集長も務める。機能を突き詰めてカッコよくなったガジェットと、アイデアと楽しさに満ちたウェブサービスを紹介する本『フリック!』の編集活動に奮闘中。twitterアカウントは@flick_mag

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