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2018年2月28日 (水)

取材記者感涙の自動バウンスストロボ『470EX-AI』

キヤノンから、EOS Kiss Mが発表されたのと同時に、世界初の自動バウンスストロボ『SPEEDLITE 470EX-AI』というのが発表された。発売は4月下旬で希望小売価格は5万4800円(税別)。

これが実はめちゃくちゃ面白くて、我々取材の記者は、実はこっちが気になったほどだ。

Speedlite_470exai_1_2このストロボの何が面白いかを説明する前に、まず、バウンス撮影とは何かを説明しておかねばなるまい。

ご存じのように、ストロボの光というのは基本的に点光源で、本体についたままの状態で対象に照射すると、明るくはなるが影は全部反対側にできて、しかも硬い光……つまり、カッチリとした明確な影が出てしまう。

そうならないようにするために、プロカメラマンは本体から離れた位置に光を柔らかくするために、ライトボックスを使ったり、大きなトレペを垂らしたり、その光をレフ板で回したりする。また、メイン光源に対して、副光源を作って、メイン光源の影を柔らかくしたりする。

つまり広い範囲から光が来たほうが、全体に柔らかい光になる。

ちないに、機械などは硬い光で撮った方がシャープな感じになって迫力が出るし、人物、特に女性や子供などは光を回して柔らかい光で撮った方が優しい感じになるし、ディテールもよく出る。まぁ、それを追及していると、往々にして回し過ぎて、メリハリがなくなってしまうというのもあるが……。

ま、それはともかく、本体備え付けのストロボを付けると、テカったり影が硬くなるのは確か。しかし、大掛かりな多灯のライトボックスを用意できない時に、天井などにストロボを反射させて疑似的に光を回して撮ることをバウンス撮影という。

まぁ、テクニックではあるのだが、完全に意図したライティングではないので、その場任せな感じではあるが、それなりに撮影の成功率は上がるので、我々取材記者のように、大掛かりな機材が用意できない人が、取材場所で、それなりの写真を撮る時に使うテクニックだ。

図にすると、こんな感じ(iPadで5分で描いたので雑なのは許されたし)。

Photo

直接光を浴びてペカペカになった左側より、右側の方がカタチやディテールが分かりやすいということがお分かりいただけるだろうか?

まぁ、いずれにせよ、天井が白っぽくて、それなりに低くないといけないし(だから発表会会場の天井画高かったり、黒かったりすると、我々は密かに舌打ちをしている)、赤や青などの色味があると、その色をカブってくるので、やっぱり完全なプロカメラマンの使うテクニックではない。現場で雑に取材する、我々ヤクザな取材記者のテクニックなのだ。

で、このSPEEDLITE 470EX-AI。なんと、その雑な取材記者にターゲットを絞ってきた。AI.Bフルオートモードで撮ると、プリ発光して、周囲の環境(天井のまでの距離や、対象までの距離など)を確認して、自分で向きを調節するのだ。

面白い(笑)

キヤノンが我々の雑な撮影に、ここまで迎合してくるとは……(笑)

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まぁ、雑、雑と卑下してみたが、本格的なストロボライティングをしようと思うと、とっても大変なことは確かで、簡易的なバウンス撮影は、仕事で撮影をする人間にとっては非常に役に立つ機能だ。一般の『ストロボはテカテカな写真になるからイヤ』と思っている人が、バウンス撮影を習得できれば、失敗でない写真を撮るのには大きく役に立つ。

つまり、本機はキヤノンの『もっと手軽にストロボ撮影を楽しんで!』というメッセージなのだと思う。

さて、編集部で、ちょっと女性にモデルになってもらって、こんな感じで撮影した。

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周りが広くて、基本的によく光の回る場所ではあるが、一応、直接ストロボを焚くとこんな感じ。

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背後に影はできているし、頬の上の方は少しテカってしまっているし、顎の輪郭の線も強く出る。

に対して、天井にバウンスさせたのが、こちら。
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少し光が柔らかく回っているのがお分かりいただけるだろうか? 頬から顎にかけてのグラデーションも緩やかになり、女性らしい柔らかさが現れてくる。

ちなみに、プリ発光から撮影までのルーチンはこんな感じ。


さらにに、AI.Bセミオートモードというのもあってこちらは、カメラを縦アングルで構えても、正位置に手動でセットしたように、ストロボが動くというモード。

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ちなみに、私の6D Mark IIだと本体のボタンでプリ発光させることができたし、ファインダー内にAIバウンス撮影の準備ができたことが表示される。

みなさんも、ぜひこのAIバウンス機能を使って、訳知り顔&ハイテク感を全開で醸し出してみて欲しい。

(村上タクタ)




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  • 村上タクタ

    村上琢太。ガジェット好きの雑誌屋。'92年入社以来趣味誌ひと筋。バイク雑誌RIDERS CLUBから、現在はコーラルフィッシュRCエアワールドの編集長も務める。機能を突き詰めてカッコよくなったガジェットと、アイデアと楽しさに満ちたウェブサービスを紹介する本『フリック!』の編集活動に奮闘中。twitterアカウントは@flick_mag

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