プロフェッショナル向け入力デバイス『Orbital 2』登場!
作業効率は入力デバイスによって大きく変化する。汎用的に提供されるデバイスは、ここ30年ぐらいキーボードとマウス(もしくはトラックパッド)だ。
しかし、トラックボール、マルチボタンマウス、HHKB、トラックポイント……のような、使っているだけで気持ちのいい入力デバイス、より効率的な入力デバイスから離れられないという人もいるハズだ。
30年でコンピュータは驚くほど進化し、昔と違って多様性のある入力デバイスに対応することが可能なのだから、もっと便利な入力デバイスがあってもいいハズだ。
というところで、Photoshop、Illustrator、InDesignなどAdobeのアプリを使っている人に特にお勧めなデバイスが発表された。それがこの『Orbital 2』(略称 O2)だ。
8方向に傾けることができ、スティック部分は回すことができる。その操縦桿的使い心地が、新時代の入力デバイスを感じさせる。
たとえば、下の写真はPhotoshop用にプリセットされているものだが、右に傾けて、スティックを回すと画面拡大縮小、右の斜め前だとブラシの不透明度、手前だとブラシサイズを変えることができる。『傾けて回す』という、身体が覚える動作だから、とてもスムーズに出来るのだ。
これまでだと、あのPhotoshopの細かいメニューをたどるか、ショートカットを使わなければならなかったのが、『傾けて回す』それだけなのだ。
身体性を伴う動作だから、身体が覚える。私が会場で触った数分の時間で、『ああ、これは明らかに気持ちいい』と思ったぐらい。
また、傾けるために必要な力、それに応じるバネ感も絶妙だし、操作時に振動モーターによって与えられるバイブレーションも操作感を向上させている。ボタンのクリック感も良好。手にするデバイスなので、そこのところがとっても大事なのだ。
リングはRGBフルカラーで光り、Photoshop用の操作系になっている時は青、Illustrator用になっている時は黄色……などと、デバイスのプロファイルに基づいて発光設定を変更することができる。このあたりも一目みて、どういう状態で動作するか分かるということで、動かした時の『あれ? 違う?』という操作のミスを減らしてくれる。
ボタンやスティックの操作には、キーストロークによるショートカットの他、プログラムマクロや、テキストブロックを登録しておくこともできる。
ちなみに、今どきのBluetoothではなくUSB有線接続なのは、デスクトップで操作するには確実に繋がり、充電の必要もない有線式の方が確実性が高く、快適だからということだ。
この『Orbital 2』を作ったのは、ベンチャー企業のBRAIN MAGIC。
代表は、デジタルハリウッド大学院を卒業した神成大樹さん。
このデバイスは10月25日午前10時から『Makuake』でクラウドファンディングをスタートする。最速お渡しコースのパック1(動画制作講座付き/イラストレーター向け講座付き/フォトグラファー向け講座付き・各50個)2万7800円から。
販売サイトはこちら。
https://www.makuake.com/project/brainmagic_o2project/
(執筆時点では、まだ繋がってません)
デジタルハリウッドでは、卒業生に限定したインキュベート機関『D ROCKETS』を設立しており、最初の卒業生輩出から1年11カ月で、20社を起業、3億2500万円を調達しているという。支援は資金だけにとどまらず、メンターとの繋がりを作ったり、ハッカソンを行ったり、パートナー企業からさらなる出資を募ったりと多岐に渡る。
その結果、現在デジタルハリウッド大学は、学発ベンチャー創出数で全国10位、私立大学としては早稲田に次いで2位となっているとのこと。
大学を卒業して、単に大企業に入るだけが人生ではない時代、大学・大学院が起業の道を支援するというのは、これからもっと必要となるアクションかもしれない。
(村上タクタ)
コメント