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2017年6月12日 (月)

WWDC 2017で発表された、ポケモンがちゃんと地面に立つiOS 11

iOSは、何十億人の人が使っている。Androidユーザーのうち7%しか昨年の夏発表された最新のバージョン7 Nougatを使っていないことを考えると、86%が最新のiOS 10を使っているiOSは世界最大のプラットフォームといえるだろう。その影響は、途方もなく大きい。

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新しいiOS11の恩恵は、iPhone/iPadを持っている人なら誰でも(あまりに古い機種は多少切り捨てられるが)、世界中の人が受けることができるのだ。iOS 11の登場タイミングは『秋』とアナウンスされている。従来の例に添うなら、9月のiPhoneの発表後、発売の1週間ほど前にリリースされるように思う。

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※開発者向けにはWWDC基調講演当日から、パブリックプレビューは6月中。

今回のiOS 11の重要なポイントは3つある。

『iPad』、『AR』、『機械学習』だ。



最初のiPadの話はこちら(http://blog.sideriver.com/flick/2017/06/ipad-pro-105-5f09.html)ですでに書いた。

ドックが便利になり、マルチタスクの活用がしやすくなり、さらにFilesというファインダー的なアプリケーションが使えるようになった。クラウドサービスからファイルを持ってきたりという運用もしやすくなった。

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Apple Pencilも便利になって、ロック状態からペンでワンタップするだけで、インスタントメモを使い始められるように設定できたり、メールやさまざまなアプリケーション上に、Apple Pencilで、すぐに書き込めるようになった。

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とはいえ、実際に可動しているデバイス数的にはiPhoneで使えるアップデートの方が影響が大きいだろう。

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ARKitによって実現する、AR機能は、これまで我々が思いもしないような機能を実現してくれるはずだ。たとえば、メモがあたかも机の上にあるような表現もできるし、実空間にあるものに注釈を付けたりというアプリケーションも作りやすくなった。

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非常に分かりやすい例でいうと、Pokémon GOのモンスターが、路面の面の上に3Dの生物としているような表現だって可能になるのだ。

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iPhoneを向けると、いつも横に寄りそっている3Dオブジェクトのペットや、アシスタントのような表現も可能になる。

ARKitによる表現は、我々が思っているよりさまざまなアプリで使えるようになるだろう。そして、おそらくそうやって、AR空間上の情報量が充実してきたあとで、iOSで使える3Dゴーグル型デバイスとか、グラス型デバイス……という未来がやってくるのだろう。

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3つの重要なポイントのうち、最後のひとつは機械学習。『CoreML』としてリリースされたデバイス上の機械学習機能によって、予測能力や学習能力を備えたアプリケーションも開発が容易になる。

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機械学習による成果は、iOS 11それ自体にもふんだんに使われていて、デモでも機械学習によって話し方がより自然になったSiriが使われていたが、微妙なイントネーション、ピッチ、強調、速度が調整されることによって、ドキリとするほど話し方が自然になっていた。

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また、ついにSiriによる翻訳が可能になった。英語の単語や語句を、中国語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語に翻訳することができる……とのことで、残念ながら日本語は含まれていないが、日本語の翻訳が可能になるのもそう遠い日ではないだろう。

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iPhone上では、学習機能はよりさまざまな情報を統合的に扱い、Safari、News、メール、メッセージなどの情報は連動するゆになるようだ。たとえば、SiriはユーザーがSafariで検索したトピックや場所に基づいて、提供する情報の候補を選んだりするようになる。

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さらに、Apple Payでの個人間送金、運転中のおやすみモード(運転中であることを自動認識し、画面を暗くして通知を無音にしたりする)、コントロールセンターのデザイン更新(より多くの情報を1画面で扱えるようになっている)、SiriKitにより一般のアプリケーションもSiriの機能を使えるようになる……など、数々の機能が実現する。

秋になると、次世代のiPhoneでこれらの機能が使えるようになると思うと、非常に楽しみだ。

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加えて、すでに使うことができるようになっているが、App Storeも刷新されている。

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9年ぶりの大改変ということで、デベロッパーも新しいフォーマットに対応したグラフィック素材を用意したりと手間がかかるようだが、新しい世代の、優れたアプリケーションが、豊かな表現で閲覧できるようになったということで、これも歓迎すべき変更だろう。ユーザーベースがあまりにも多いことを考えると、当初使い方に戸惑ったりして、変化を好まない人も多くいそうだが、言われてみればApp Storeが少し古めかしくなっていた。変化は多少の苦痛を伴うものなのだ。

(村上タクタ)

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  • 村上タクタ

    村上琢太。ガジェット好きの雑誌屋。'92年入社以来趣味誌ひと筋。バイク雑誌RIDERS CLUBから、現在はコーラルフィッシュRCエアワールドの編集長も務める。機能を突き詰めてカッコよくなったガジェットと、アイデアと楽しさに満ちたウェブサービスを紹介する本『フリック!』の編集活動に奮闘中。twitterアカウントは@flick_mag

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