デジタルガジェットとウェブサービスに関する最新ニュースを、電子雑誌『フリック!デジタル』と連携してお届け! [ Flick! 毎月10日発売 ]

« オリンパスのタフな防水デジカメ正常進化でTG-5に | メイン | EOS 6DとM5結論から言うと両方欲しいが、身体は6Dを欲しがった »

2017年6月15日 (木)

Teslaの自動運転を、USで体験した(後部席だが)

話は逸れるが、Teslaの自動運転を、シリコンバレーの水先案内人、元Evernoteの外村仁さんに乗せてもらって(同乗者として)体験することができたのでひと言書いておく。

まだまだ日本ではあまり見ないし、そもそも1000万円超級の高級車だから、私のような庶民が買えるクルマではないのだけれど、デトロイトの自動車産業の時代が終わり、メイド・イン・ジャパンが霞んできた今、一番注目されるクルマといえば、シリコンバレー製EV、Teslaだという意見に異論はないだろう。

Model Sから外村さんが乗り換えたのは最新のModel X。セダンのModel Sとプラットフォームを同じくするそうなのだが、7人乗りのミニバン(TeslaはSUVというが)だ。

Img_6378

この写真ではそれほどに見えないかもしれないが、全長5m超、全幅2m超だから、サイズ的にはメルセデス・ベンツでいえばSクラス級、BMWなら7シリーズ級。乗用車としては最大級のクルマである。

エンジンはなく、バッテリーはすべて床下にあるので、そのフロアの上に7人がゆったり乗って、前後のトランクには荷物を十分に詰むスペースがある。

にも関わらず、外村さんが買ったP90Dは馬力にすれば470馬力、0-60mph(時速にして97km)が3.2秒というスポーツカーも真っ青のパワーの持ち主というのだから、やはり内燃機関は、EVに道を譲る時代になったのかもしれない。

しかし、なんといっても一番の注目はその自動運転のテクノロジーだろう。カリフォルニアの比較的自由な道交法と、シリコンバレーの先進的な法制度のおかげもあって、Teslaはもっとも先進的な自動運転のテクノロジーを搭載した市販車だといえるだろう。少なくとも、日本では体験できないレベルの自動運転を公道上で体験することができる。


実際、後部座席で体験さえてもらっただけだが、自動運転は驚くほど進んでいた。

Img_5988

外村さんによると、法制度上、ルール上の問題はいろいろあるが、高速道路でなら、運転をクルマに任せたまま、本を読んでいたって大丈夫なぐらいだという。

今は、特に以前の自動操縦中の死亡事故によって、ハンドルを離したままだと、ハンドルをちゃんと握るようにアラートが出るが、機能としては、ハンドルを離して、ペダルの方も足を離しても、クルマは前のクルマを追走し続けて、コーナーは曲がり、ウィンカーを出すだけで、自動的に車線変更まで務めて走りつづけるのだという。

これが、ウィンカーを出すだけで、車線変更をしているという様子。


では、自動運転は、どんな運転なのかというと、(クルマ好きの我々からすると)今はまだ運転があんまり上手じゃない人のレベル……というしかない。

コーナーがあれば、その曲率に沿ってゆっくりとステアリングを切っていく、そしてコーナーが終わると戻す。こういう運転だと、揺り戻しがあって気持ち悪くなる。車酔いしてしまうのだ。

本来、クルマのコーナリングは、スパッとハンドルを切ることで舵角を付けて、旋回モードに入り、そこからスロットルワークでトラクションを生み出し、旋回に移って行くものだ(というクルマ好きの蘊蓄(^_^;))。そしてステアリングの戻しは揺り戻しで振れないように運転するものだ。現状のままだと、ゆらゆらと一杯揺れてしまって、やっぱりダメだと思うのだ。

コーナーの曲率に合わせて、ハンドルを切られても困る。

ともあれ、ハンドルを切らなくても、アクセルから足を離していても、前を見ていなくても、Model Xは延々と道に沿ってハンドルを自動的に切って、周囲の状況に合わせて加減速して走りつづける。

しかし、きっと機械学習で、上手い運転を学んで、そのうちルイス・ハミルトンより、フェルナンド・アロンソより、セバスチャン・ベッテルより上手になってしまうに違いない。

外村さんによると運転時の疲労は格段に減るそうだし、これからの時代、高齢者の方、運転の苦手な方が乗る場合に大きな助けになることは確かだろう。

とはいえ、運転好きとしては、やっぱりあんまり好意的には受け取れないのだなぁ……。

ともかく! Model Xはテクノロジーを満載した、最先端のクルマとして十分にカッコいい。

センターコンソールには、17インチのどどーんとデカイ液晶。地図はGoogle Mapsで、立ち寄れるスーパーチャージャーの位置が自動的に表示される。

Img_6365

7人乗りに快適な乗り降りを提供するファルコンウィングは、ドアノブを引くだけで大きく開いてくれる。

Img_6372

このファルコンウィングは単なるガルウィングと違って、上の角の部分にヒンジを持ち、上や、左右にスペースがなければ、それに合わせて折れ曲がりつつ、可能な限り広く開く……という気の利いた機能を持っている。



クルマ好きとしては内燃機関が愛しくもあり、上手に運転することことが男としての矜持でもあるが、もはやそんなことを言ってられない時代は、すぐそこまで来ているのかもしれない。

(村上タクタ)

コメント

コメントを投稿

flick_twitter+facebook



このチームが作っている本のブログ

  • 【このチームが作っている
    本のブログ】




flick! editors

  • 村上タクタ

    村上琢太。ガジェット好きの雑誌屋。'92年入社以来趣味誌ひと筋。バイク雑誌RIDERS CLUBから、現在はコーラルフィッシュRCエアワールドの編集長も務める。機能を突き詰めてカッコよくなったガジェットと、アイデアと楽しさに満ちたウェブサービスを紹介する本『フリック!』の編集活動に奮闘中。twitterアカウントは@flick_mag

flickの広告バナー


  • サイドリバー