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2016年11月23日 (水)

都会のど真ん中、六本木のミッドタウンでバラ満喫

『花を咲かせるのは男の仕事で、女の人はその花を見て喜ぶもの。そうだったよね、ダディ。』

とは、浅田次郎の小説『薔薇盗人』で、主人公の少年が遠洋航海に出ている豪華客船のキャプテンである父に宛てた手紙の一節。

都会で日々クルクルと変わる最新のデジモノに囲まれて暮らしている私たちにとって、手間ひまと長い時間のかかるバラの栽培なんて、もっとも遠い趣味かもしれない。

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なんて、思いながら今、六本木の東京ミッドタウンウェストの FUJIFILM SQUAREでやっている企画写真展『バラ大国日本 輝くバラたちの庭』に立ち寄ってみた。

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唐突に、そこはバラの香りに包まれた、安らかな世界が広がっていた(そういう印象かと思ったら、あとで聞いたらバラの香りのアロマが焚かれていたらしい)。

我々男性にとっては、バラの花といえばなかなか縁遠い世界で、それこそ少女マンガの背景のようなイメージしかないのだが、話を聞いてみると相当に奥深い世界が広がっている。

日本には数々のバラの庭園があって、一般の人が見に行けるものも数多いのだという。

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しかし、本来の季節はわずか2週間ぐらい。ましてや、こういったピークの咲きぶりを写真に撮ろうとすると、本当に数日のタイミングを狙わなければならないのだろう。

※四季咲きのバラというのもあり、なるべくシーズンを長くするように工夫はされているとのこと。

そんな、公開されているバラ園を見に行くにしたって、なかなかタイミングが難しそうだ。バラの季節で天気が良い週末があったら、バラ園に行こうと思った。

天候も良い日で、光の向きもそのバラを、庭園を美しく照らすタイミング……と思うと、さらに短いに違いない。展示されている写真では、私はこの写真がとっても好きだった。

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イギリスの有名な園芸家の方の庭園だそうだが、日陰にはいってるところと、逆光気味になっているところの、明度、彩度のコントラストが非常に美しい。バラが咲き誇り、一部の花びらが芝に散り、そしてこの光が再現されるなんて、1年に数分、いや天気などのことを考えると、数年に一度。もしかしたら、一期一会の瞬間なのかもしれない。

こうなるようにバラを植えて、それが上手く咲くようになるまで、肥料をやって、虫を取って、剪定して……と考えると、どれほどの手間がかかってこの写真の光景が実現しているのだろうか?

まず、植わって華やかに咲くまで3年ぐらいかかる。たとえ小規模でもバラの庭を作るには3年かかるのだそうだ。ここに写真が展示されているような庭園を造るには、土地の造成、建物の建築も含めたら、いったいどれほどの年月がかかるのだろう?

この展覧会の開催に協力しているBISES副編集長の倉重香理さんによると、若い頃から始めて、ご子息の代もご一緒に庭園の世話をされるような例も多いのだという。

そんなぜいたくなプライベートガーデンをお持ちの方もいらっしゃるようで、今回の展覧会では、そんな庭の写真も展示されている。

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さらに、突き進むと自分だけのバラの品種を作る……なんていう世界もあるようで、これは交配して、種を植えて育ててて、品種を固定するまでそれを何世代か繰り返す必要があるのだそうだ。こうなると、もはや人生がかかっている。

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1秒に何億回も計算をさせるコンピュータの世界に普段からいると、この雄大な時間単位の趣味の世界もまた魅力的に思える。

会場には、そのバラ園を紹介した本や、ガーデニング趣味誌の本も売っていた。

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忙しい日々の中、バラの香りにつつまれて、バラ園の写真を満喫するのはとっても癒しになった。歳をとったら、バラの世話をして暮らすのもいいかもしれない。

……その前に、バラを植えられる庭園を手に入れないといけないが(笑)

会場は、写真撮影ほぼ自由で、SNSでの公開もOKだそうだ。これはうれしい。

バラのトンネルの大型パネルもあり、記念写真も撮れるようになっている。

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右の文字を避ければ、六本木にいながらにして、『バラ園に行ってました』……なんていうアリバイ作りも可能かもしれません(笑)

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flick! editors

  • 村上タクタ

    村上琢太。ガジェット好きの雑誌屋。'92年入社以来趣味誌ひと筋。バイク雑誌RIDERS CLUBから、現在はコーラルフィッシュRCエアワールドの編集長も務める。機能を突き詰めてカッコよくなったガジェットと、アイデアと楽しさに満ちたウェブサービスを紹介する本『フリック!』の編集活動に奮闘中。twitterアカウントは@flick_mag

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