デジタルガジェットとウェブサービスに関する最新ニュースを、電子雑誌『フリック!デジタル』と連携してお届け! [ Flick! 毎月20日発売 ]

« miniなのに容量同じ!?『ひらくPCバッグmini』登場! | メイン | 「僕らはサービスを作れる!!」Yahoo! HACKDAY 2016開催!(前編) #hackdayjp »

2016年2月16日 (火)

趣味の初心者を増やすという難業に挑んだイベント【ワンドラフェスティバル】

『のりものとホビーのブログメディア——ワンダードライビング』通称『ワンドラ』の主催する『ワンダードライビング・フェスティバル』に行ってきました。

場所は秋葉原のアーツ千代田3331。開催日は2月14日。そうバレンタインデー。

ウェブサイトの方のワンドラは、クルマ、ラジコン、ミニ四駆、バイク……などが主なテーマになっていますが、今回の軸はミニ四駆とラジコン、そして電動自転車……というところでしょうか。いろんな展示があって、終日楽しめるようになっています。

Dsc00792
アーツ千代田3331は元中学校。ご覧のように今回のイベントは広い体育館のスペースを使って行われました。

とにかく、感心したのは、初心者、エントリーユーザーに対して親切だったこと。

僕ら趣味の本を作っている人間としては、非常に天ツバな話なのですが、多くの趣味は、基本マニアの方が偉くて、エキスパートほど幅を利かすことが多いものです。だから、初心者に対して敷居が高いことが多い。

たとえば、峠道のバイクだって、ヒザをズリズリ擦りながら偉そうにしてるし、ラジコン飛行機だってベテランさんがエライものです。初心者がちょっと河原で試しに飛ばしてみたりすると誰に許可とって飛ばしてるんだよ! って怒られたりします(2.4GHzになる前は、電波が混信して高価なベテランさんの飛行機が落ちる可能性があったので、本当に烈火のごとく怒られた)。海水魚趣味だって、小さい水槽でカクレクマノミ(ニモね)さえ死なせちゃう人は、「もっとちゃんとした設備で飼おうよ」って怒られます。

みなさんも、そういう気持ちありませんか? 僕も、信号待ちで横に250ccのお兄ちゃんが来てあおって来たりしたら……そんな気持ちにならなくはないような、あるような。まぁ、申し上げにくいですけど、ベテランエライな気持ちはあるような気がします。

実はミニ四駆もそうなんですよね。昔、小さかった頃の子供を連れてミニ四駆サーキットに行ってみたことがあるんですけど、大きいお兄さんたちがすごい勢いで走らせてて、とても息子のほぼノーマルのミニ四駆をコースに入れられるような雰囲気ではなくて、トボトボと帰ったことがあります。

速いモーターとか一気に入れて、リベンジしてみたんですが、やっぱりレベルがまったく違って「邪魔! 邪魔!」ぐらいにあしらわれて。いや、こっちがそう感じただけで、ベテランの人たちに悪気はないのかもしれませんが、やっぱり常連のひとたちがコースを占拠しているところに入り込める感じではありませんでした。

が、これじゃあ、絶対にいかんのですよね。

思い起こせば、初心者の時が一番楽しいんです。250ccのバイクで、転びそうになりながらトコトコとツーリングしていた時。30cmの小さな水槽でドキドキしながらニモを飼った時。言ってみれば、初めてiPhoneやMacを買った時もそうかも。そういう一番ドキドキしながら最高に楽しい時に、冷たくあしらわれるととっても残念な気持ちになる。

『ワンドラフェス』は、その『初心者のドキドキ』を味わわせてあげたい、初心者の人、初体験の人にも、この趣味を楽しんで欲しい……という精神が端から端まで行き届いて素晴らしいイベントでした。

ミニ四駆のコースでも、初心者にめっちゃ親切に対応してました。買ってその場でミニ四駆を作ることもできました。

さらに、たとえば、これ(右側の電池)。

Img_5247
MaBeeeというIoTデバイスなのですが、簡単にいうと出力をiPhoneで調整できる電池なんです。

これを使うと、ミニ四駆でも、プラレールでもiPhoneで速度調整できるようになる。実は単三サイズの中に単四サイズの電池を入れて、その隙間にBluetoothモジュールなどの回路を詰め込んでるんですが、速度調整できたら、おもしろくなるオモチャっていっぱいあると思うんです。

Dsc00801
こちら↓はコンクールドエレガンス。ミニ四駆(やラジコン)の外見を競ってます。

Dsc00810
さらにこっちは以前にもご紹介した、CerevoのBluetoothチップを積んでミニ四駆をラジコン化するワークショップ。

Dsc00862
工作ブースは他にもあります! このイベントのメインスポンサー常石グループさんから、常石造船さんのペーパークラフト。常石造船といえば、ドローンで船の製造工程の進捗を撮影する技術を投入していたり、常石グループでは実は島国日本においては非常に興味深い10人乗りの小型水上機KODIAK100を製造するアメリカのメーカーを買収したという点においても非常に興味深い企業さんです。

Dsc00819



入門用のラジコンカーもあります。僕も操縦してみましたが、すごくゆっくり走るので、ラジコン初体験の人でも楽しめます。

Dsc00815
思えば普通のラジコンカーって、速すぎるんですよね(笑)昔、これがあったら、私もラジコンカーにハマったかも。ちなみに、タミヤのライトニングホークという車種だそうです。

Img_5251
1万4800円+税で、プロポまで付いてます。Amazonで買うともっと安いようですね。



もっと速いラジコンのデモランもありましたし、ドローンのカメラをVRゴーグルに連動させたのを体験させてくれる展示もありました。

Img_5255
後ろに置いてあるドローンのカメラが、ゴーグルの方向に連動します。

Img_5253
こちらはヤマハの電動アシストロードスポーツYPJ-R。想像していたより軽くてビックリですよ! どっちにしろ24km/hまでしかサポートしない(法律上)ので、ロードスポーツだとゼロ発進や坂道で威力を発揮するようです。外で乗ってみたいなぁ……。

Dsc00826
こちらはCerevoの3Dプリントを利用して作られたIoT自転車ORBITREC。センサーは別売りもあるようですが、スマホと情報をやりとりするインテリジェントな自転車。実際に自転車を傾けたら、画面上の自転車も傾きます。

たとえば、特定地点でサスのダンピングをアジャストしたり、周囲の明るさを感知してヘッドライトを点灯したり、落車を検出したら仲間に通知を発信するとか、いろんなことが可能になるようです。

Dsc00843
このユニークな乗り物は『下町ボブスレープロジェクトチーム』作った『nbike』という乗り物。左右のペタルを上下にふみふみすることで推進します。折り畳んで手軽に持ち歩けるし、キックボードより自転車に近い感じで移動力も高そうだし、おもしろそうです。

Dsc00859
アルミ削りパーツだらけの現在の状況だと1台50万円ぐらいかかるそうですが、今後もっと安価な製造が可能になれば流行りそうです。

Dsc00881

趣味のイベントっていろいろあるんだけど、初心者向けって利益が出しにくいから(100万円の自転車を買う人向けのイベントの方が、5万円の自転車買う人向けのイベントより儲かる)なかなかないんだけど、本当にこういうイベントが盛り上がっていって、いろんな趣味のスタート地点になるといいなぁ……と思いました。

趣味は上を目指すから、どうしても『エキスパートエライ』になってしまうんだけど、こういうイベントを、多くの企業さんが盛り上げて、さらに多くの初心者さんが楽しめるようになるといいですね。と、心から思った『ワンドラフェスティバル』の取材でした。


コメント

コメントを投稿

flick_twitter+facebook



このチームが作っている本のブログ

  • 【このチームが作っている
    本のブログ】




flick! editors

  • 村上タクタ

    村上琢太。ガジェット好きの雑誌屋。'92年入社以来趣味誌ひと筋。バイク雑誌RIDERS CLUBから、現在はコーラルフィッシュRCエアワールドの編集長も務める。機能を突き詰めてカッコよくなったガジェットと、アイデアと楽しさに満ちたウェブサービスを紹介する本『フリック!』の編集活動に奮闘中。twitterアカウントは@flick_mag

flickの広告バナー