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2014年11月28日 (金)

EGG JAPANイベント『日本とUSのコミュニティマネージャに聞くコミュニティの力』レポート

三菱地所さんがベンチャー企業を支援する、EGG JAPANさんの『The Power of Community 日本とUSのコミュニティマネージャーに聞くコミュニティの力』というイベントにお邪魔しています。

SNSが普及した現在、ユーザーコミュニティって、すごく大きな力を持っていると思うので、そのユーザーコミュニティとのコミュニケーションに携わるコ ミュニティマネージャーってすっごく重要な立ち位置……のはずですが、そのあたりを上手く行なえてる企業さんって少ないですよね(ウチを含めて)。

そんなお話が聞けるイベントであります。

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三菱地所さんとしては、東アジアの中で、昔ほどのプレゼンスがなくなってきた日本の東京という街を、成長企業が集まる場所にしたいということで、ベンチャー企業に場所を提供し、アドバイスを出したり、資金を援助する人との間を取り持ったりしている。それがEGG JAPAN。

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そんな成長途中の企業にとっても、ユーザーとのコミュニケーションって、とっても大事ということでの今回のイベントのようです。

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さて、最初のセッションは、名刺のクラウドサービスでおなじみSansanの日比谷さんのモデレートで。

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登壇者はピンタレストのコミュニティマネージャー大石結花さん、ツイキャスのモイの事業企画の丸吉宏和さん、クックパッドのレシピ投稿推進室の中山亜子さん。

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どうやって、人を集めて、盛り上げていくのかっていう話なのですが、どの方も非常にいいコミュニティを作ることに腐心されているようです。

いい雰囲気を作るために、いいエントリーを上げてくれる人を目立つようにしたり、荒れそうな雰囲気を意図的に火消ししたり、介入したり、NGな人のアカウントをBANしたりするより、いいエントリーを引き上げたり、なごやかな雰囲気の人をピックアップしたりするような手法の方が有効なようです。

他社コラボについては、クックパッドさんはユーザーさんが喜ぶ、料理が楽しくなるなら積極的に。ツイキャスはテレビやマスメディアでなくても、ツイキャスなら伝わるというようなメディアになってきているので、アーティストの人が弾き語りを配信したりという実例があるという。Pinterestは『Pinner First』というキャッチフレーズがあって、ユーザー優先。ビジネスユーザーにはビジネスアカウントの仕組みを用意しているという。

それぞれ、いい感じのサービスだったなぁ。実は私(タクタ)はそれぞれ、あんまり使った事ないんだけど、今後使ってみよう。

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さて、次はエンドユーザーさんだけでなく、企業さん相手のコミュニティの情勢というテーマでBEENOSの前田絃典さんのモデレートで、Linkedinの広報ご担当の長谷川玲さんと、Zendeskの柳澤晶子さんが登壇。

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Linkedinは日本ではうっかりすると転職サイトのように取られがちですが、個人の仕事に関して伝えるサイト。たとえば、500人の社員のいる会社で、380人の人がLinkedinをやったいら、一次の繋がりに12万9282人がいる。その個人個人の能力の集積が会社ということで、個人個人が会社について伝えてくれる。個人が発信する社会なのだから、その能力を活用する時代だということだと。

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Zendeskはカスタマーサービスのためのクラウドサービス。とてもコミュニティを大切にする社風だという。

会社のカルチャーをどうやって浸透させるか? Linkedinでは、広報の中で社内広報と、社外公報に分かれていて、社内広報は人事部とコミュニケーションして、非常に密に活動している。全社のミーティングは週に2回で、コミュニケーションを密にとっている。

Zendeskでは月に1度全社ミーティングがあり、社風コミュニティを情勢されるためのミーティングが行なわれる。結婚したり人を祝ったり、子供が産まれたことを祝ったり、それはワールドワイドの全社員800人に配信される。透明性を非常に重視する。

Linkdinではエヴァンジェリストとうのはなくて、インフルエンサー(安倍首相など日本で7人)はサポートしている。Linkedinがあれば、社員がアンバサダーになって、会社の価値を伝えてくれる。

企業のコミュニケーションが大事。会社としてのメッセージをどうやって伝えていくのかが大事。企業文化、社員へのメッセージをしっかり伝えていかないと、社外に伝わっていくイメージが違ったものになっていく。広報はそういう社員の指揮者でなければならない。

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3つ目のセッションは、再び前田絃典さんのモデレートで、シリコンバレーにある3社のコミュニティマネージャー、Evernoteの上野美香さん、Uber Japanの北尾恵子さん、Airbnbの帯刀嘉晃さんが登壇。

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テーマは新しいコミュニティのカタチと可能性。

質の担保はどこから? まずAirbnb。最初の数百人をより我々のファンになってもらうように、定期的に会ってコミュニケーションした。質については自然淘汰されるようなカタチにプラットフォームができている。アクセスが多いと、検索で上に上がるし、ダメなところは下がっていく。

Uberもユーザーがドライバーを評価し、実はドライバーもユーザーを評価していて、その相互評価の仕組みで、プラットフォームとして、自然とクオリティが高いサービスになっていく。

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Evernote上野美香さんは、Evernoteなどでのマーケティング、広報などでの長い経験からのエピソードを披露。当初USのCEOであるPhil氏などは、リアルでのイベントなどに積極的ではなかったのだという。広い国土のアメリカではユーザーミーティングを行なっても、それほど人が集まるわけではないという印象なのだそうだ。しかし、東京でのユーザーミートや記者発表は大盛況。その後、ソーシャルメディアに力を入れていくようになったという。それ以外にも日本独自の施策も多いという。

成功事例、失敗事例についても語られたが、各社、基本的には自分たちのスタンスをブラさないこと、すべてのことに真摯に対応すること、などが語られた。上野さんは「思い出したくはないエピソードですが……」と、ハッキング被害に遭った際に、全アカウントのパスワードをリセットした事を例に挙げた。当日、ユーザーとしては急にアクセスできなくなったりしたわけで、最初は非常に混乱を招き、批判もあったが、事態が収束するにつれ「ユーザーのデータの安全性が一番大切」と、意を決してパスワードをリセットの判断を迅速に行なった点が評価されたという。真摯にユーザーのメリットを考えたからこそ、結果的にユーザーから以前より高い信頼を得られるようになったという。

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最後に南一哉さんが登場、「非常に濃厚な3時間でした。また、それぞれのコミュニティマネージャーの人が非常に魅力的で、こういう魅力的な人がコミュニティを作っていくんだなと思いました」とおっしゃいました。

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みなさん一人一人がコミュニティマネージャーになって、東京のIT企業の魅力を伝えていきましょうとのこと。


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イベント全体として感じたのは、サービスそれ自体を真摯に運営すること。ユーザー、顧客のことを大事に考えること、いい体験ができるように、コミュニティを醸成していくこと、ネガティブな要素を切るのではなく、ポジティブな要素を盛り上げていくってことが大事なんだなって感じでした。

お話を聞いていて思ったんですが、日本の場合って、なかなか会社というワクの中で、個人が情報を発信していくっていうのって難しいと思うんですよね。

私なんかは極めて特殊な例だと思うのですが、ウチみたいな出版社でさえ、自分の名前で発言しないという人はとっても多いし、普通の企業だったらもっとそうだと思うんですよね。

そのへんが、アメリカの企業さんとか、こういう先進的なIT企業さんと違うという気がするのですが。また、会社自体も個としての社員が情報を発信することをすごく嫌うケースも多いですしね。我々が取材してても「ちょっと広報に確認しないと……」という発言って多く聞きますしね。

おっと、でも逆にいえば、そういう情報発信ができる『個人』を作っていけて、さらにそういう個人が強力に情報発信できるような企業風土を作っていければ、この日本の中では非常に強力に輝ける企業になるってことなのかもしれませんね。


【更新終了……のはず】

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  • 村上タクタ

    村上琢太。ガジェット好きの雑誌屋。'92年入社以来趣味誌ひと筋。バイク雑誌RIDERS CLUBから、現在はコーラルフィッシュRCエアワールドの編集長も務める。機能を突き詰めてカッコよくなったガジェットと、アイデアと楽しさに満ちたウェブサービスを紹介する本『フリック!』の編集活動に奮闘中。twitterアカウントは@flick_mag

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