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2014年9月26日 (金)

MetaMoJi浮川専務に聞いた、iOS 8の他社製日本語IMEの仕組み #mazec

タクタです。

iPhone 6/6 Plusを使ってるみなさん、iOS 8をダウンロードしたみなさん、手書き入力mazec使ってますか? 8.0.2にしてから、キーボードの変更で落ちなくなった気がします(まだ、断言できるほど使えてませんが)。

僕はiPhone 6 Plusで使っているのですが、画面が広いんでかなり手書きが使いやすいです。

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さて、先日ちょっとMetaMoJiさんにお邪魔して、浮川初子専務にiOS 8のキーボード切り替えの仕組みについて、聞いて来たので解説しましょう。

まず、iOS 8における他社製キーボード(IME)は、他のアプリよりちょっと複雑です。

基本的に、iOSのアプリは従来サンドボックスという仕組みに入っていて、他のアプリと接触しないようになっています。データもすべてそのアプリに従属する仕組みなわけです(このあたりは『本当に役立つ!! iPad活用術』に詳しいです)。

しかし、iOSの他社製キーボード(IME)は、他の一般的なアプリとはちょっと異なり、キーボード・エクステンスション(KBE)と、コンテイニング・アプリ(CApp)という2つのモジュールで構成されています

Byy3slacmaaz__v_2コンテイニング・アプリというのは、アプリとして登録され、タップして開くと各種設定や、辞書登録や字形登録などができるようになっています。

対して、キーボード・エクステンションの方はもっとOSの深い部分に係わって、(他の)アプリケーション側から文字入力する時に呼び出されて、手書きストロークの入力、認識や変換などの処理をする部分です。いわばここがIMEとしての本分ですよね。

この2つの部分がアプリグループとして連携して動作できるようになっているところが、新しいワケです。アプリグループは同じ企業の作ったアプリをグループとして組み合せることができる新しい仕組みです。

キーボード・エクステンションの方は、常駐してユーザーに利用される、いわばOSに近い部分なので、セキュアにするために、かなり厳しい制約の中で動作しているようです。

もちろんサンドボックスで他のアプリと分断されており、この部分に文字を入力するような機能開発ができない(多重の入れ子状態になるため)など、制約が多いわけです。おそらく、当然、このあたりはATOKや、simejiなども同様のハズです。

ゆえに、この部分で辞書登録ができないわけです。現状、辞書登録はコンテイニング・アプリ側で動作しています。

キーボード・エクステンションとコンテイニング・アプリは協調して動作させたいところですが、通信機構が存在しません。唯一の方法が、その領域の外にあるデータ共有領域です。

ただし、このデータ共有領域にアクセスするには、キーボード・エクステンションに『設定>一般>キーボード>mazec』の中で『フルアクセスを許可』をONにする必要があるわけです。この許可が出ると、アプリグループ内で、データ共有、ネットワークアクセス、位置情報や連絡帳のアクセスなどかなり自由度が高いことができるようになります。

フルアクセスを許可すると『開発元に、過去にこの内容を含めたすべての入力内容を転送することを許可します〜云々』という大げさなメッセージが表示されるのはそのためです。

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このあたり、以前のAndroid携帯での中国のバイドゥ社が制作したSimejiが、入力データをバイドゥに送信していたという事件などもあり、アップルのメッセージもそれを踏まえたシビアなものになっていると思われます。

MetaMoJiとしても辞書登録を可能にするためには『フルアクセスを許可』の状態にせざるを得ないのだそうですが、浮川専務は「MetaMoJiでは、この中のデータ共有の仕組みのみを使って辞書登録を実現しており、キー入力内容の送信や、位置情報の取得などは一切行なっておりません」と、おっしゃってました。

iOS 8の初期の不安定さも含め、若干使いにくいにように見える部分もあるスタートになってしまいましたが、とにかく日本語入力システムを自由に選べるようになったのは大きな前進。実際、開発元でも現在のiPhone 6/6 Plusの仕様などは発表されて初めて知るわけで、その状態でよく完全に動作するプログラムが作れるなぁと、取材してる僕もビックリするほど。

おそらく、現在各IMEを作っている会社では、その動作する端末をやっと入手して、必死で細部の調整を行なっているハズです(将来のアプリについては、ストアに並ぶまでコメントすることはNDA規約で禁じられているのか、インタビューでも将来の仕様については聞けませんでした)。どんどん、使って、フィードバックを返して、日本語入力の仕組みを進化させて行きたいものです。

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(上記は、MetaMoJiで浮川専務からうかがった話を元に私が構成したもので、文責は私にあります。公開範囲に関しては浮川専務のTweetをベースにしており、これは守秘義務の規約の範囲内で発言されているものです。またtweetの引用の許可もいただいています。)



コメント

とても参考になる記事なのですが、
誤「本文」→正「本分」
誤「分析」→正「文責」
などの誤字が気になります。

やすのりさん

ご指摘ありがとうございます♪ 修正しました!

フラッシュ フィル機能でデータのフォーマットを変えたり、並べ方を変えたりといったことがますます容易になりました。ユーザーが入力したデータのパターンを認識し、数式やマクロを設定しなくても次に入力したいデータを自動で作成してくれます。

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  • 村上タクタ

    村上琢太。ガジェット好きの雑誌屋。'92年入社以来趣味誌ひと筋。バイク雑誌RIDERS CLUBから、現在はコーラルフィッシュRCエアワールドの編集長も務める。機能を突き詰めてカッコよくなったガジェットと、アイデアと楽しさに満ちたウェブサービスを紹介する本『フリック!』の編集活動に奮闘中。twitterアカウントは@flick_mag

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