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2011年1月 9日 (日)

アクアリストなら驚かない人はいない@沖縄さんご畑

現実の方では、仕事始めの挨拶をしてから沖縄に行って
そのまま、2泊3日、戻ってきてその夜に某所で秘密の会合(これは別の本のお仕事)
翌日タモンさんとショップめぐり取材……というアリサマで
ブログの更新の余裕がなかったのですが
そちらの方はツィッターで、微妙に察していただけたら……って
それは無茶か(笑)

沖縄に行ってビミョーにネットから離れているウチに
Mac App Storeは始まっているし
CESは開催されてて、デジタル家電っちゅーかAndroidなどの新製品は
続々発表されているし、新年早々とっちらかっている
ワタクシではあります。

ま、でも大事なことからコツコツと……という感じで
沖縄の、サンゴ畑の取材の件から。

2年前に作り始めたばかりの
『サンゴ畑』は取材させていただいてました。

これは沖縄で金城さんがされている移植活動のためのサンゴを養殖するための
水槽で、キチンと沖縄の海から採捕許可をとったサンゴをもとに
数世代にわたって、養殖を繰り返したサンゴを
さらに増やすための陸上の養殖施設です。

001

が、むしろ、『サンゴ礁を陸上に作る』というコンセプトで作られていて
以前の糸満の設備のような陸上のタタキ池でサンゴを養殖している
という感じではなくて
ホントに沖合いにあるサンゴ礁が
陸上にあるというノリです。

金城さんが『ポケットに2000円しかない状態だったんだけど
作り始めたら、いろんな人が手伝ってくれたり、
協力してくれたりした』という、陸上のサンゴ礁です。

002

いや、これが、マジでものすごい。
いろんな、テレビ番組などでも紹介されていますが
この陸上イノーの凄さを一番、理解できるのは、
間違いなく我々アクアリストです。

では、どうぞっ!

003

総水量1000tの水槽に、約2万個の養殖サンゴです!
アクアリストなら、もう見ただけで鼻血ブーです。

004

ああっ! この凄さが伝えられないのが
もどかしいっす!

我々が、スキマーやメタハラ、クーラーなどを
活用して運用しているシステムを
金城さんは、うまく他のものを利用して構築しています。

メタハラの代わりに太陽光
クーラーの代わりに、地下にある年間を通して
海と比重が同じ、清浄な地下海水を使っています。

しかし、それがそんなに簡単な話じゃないことは
アクアリストなら分かるはず。

運用を間違えると太陽光であっという間に高水温だし
藻だらけになるかもしれない。
温度が低くなり過ぎても困るし、比重だって
正しい状態で運用しないといけない。
流れが滞るところがあればデトリタスが溜まるし
溶存酸素量だって、うまくコントロールしないといけない。

それを上手く運用できているのは子供の頃からサンゴ礁の海で育ち
小学生の頃から海水魚を飼育し、サンゴ飼育に長年情熱を燃やし
海のサンゴを観察し、大規模な養殖活動をしていた金城さんだからこそ。

その理解度の深さは
やっぱり、余人をもって代えがたしなかんじ。

005

だって、この魚の量! 信じられます?
サンゴを養殖するっていうのに、
魚が大量に入っているんですよ!

金城さんによると
適正なサンゴの飼育のためには
適正な栄養塩が必要とのこと。
しかも、アイゴが藻類を食べ
スズメダイが、サンゴの間を通ることで
サンゴはちゃんと枝間を保ったり
たまに枝が折れたりすることで、却って成長が促進されたりするそうなんですよ。
チョウチョウウオや、テングカワハギさえ入っているんですが
それらは、サンゴをただ食べているわけではなく
痛んだ部分を除去したりと、トリミングというか
陸上の植物でいう剪定のようなことをしているのだとか。

いやもう、目からウロコがポロポロと。

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しかも、養殖用にサンゴを増やすだけでなく
この設備は地下海水で付近の海より水温が低いので
仮に、温暖化による高水温で付近のサンゴが壊滅的なダメージを
受けるようなことがあっても
(それは、あってほしくないことだけど)
ここのサンゴは生き残り
産卵の季節には、卵を海に供給することさえできるのです。

ある意味サンゴのノアの箱船となるわけです。

事実、もう昨夏にはこのサンゴ畑のサンゴが産卵し
その卵が海に向けて流れていっているということです。

サンゴ礁は海全体の0.2%しかないけれど
このサンゴ礁に魚種全体の65%が住んでいると言われています。
さらに、そこで育ったプランクトン、微小甲殻類、魚や甲殻類の幼魚や幼生は
世界中の魚のエサになって、食物連鎖のスタート地点になっています。

もし、サンゴ礁がなくなった時、
それらの食物連鎖の鎖が断ち切られたら
大洋のマグロだって、北海の鯨だって
生きていけなくなる可能性が高いというわけです。

サンゴ礁がなくなると、世界中の海は
どうなってしまうのでしょう?

海がそうなった時、本来海から生まれ出た我々陸上生物は
生きていけるのでしょうか?

そう考えると、このサンゴ畑は
サンゴだけでなく、すべての命のノアの方舟なのかもしれない
と、思えてくるのです。

(続く)

※注意
この設備は、入場料を払うことで観覧可能ですが
今回は特別な取材許可を得て取材させていただいています。
映画やテレビなどさまざまなメディアに取り上げられたこともあり
金城さんは、今非常に多忙な状態にあるようです。

くれぐれも飼育などに関して、

直接、金城さんや海の種の方に尋ねることは
ご遠慮下さい。

コーラルフィッシュに取材をされてからアクアリストの方々からの
質問が多くて、養殖や、移植の作業が滞るといったことになっては大変です。
本当に少ない人数で膨大なお仕事をこなしてらっしゃるので
ぜひ、ご理解のほどお願いいたします。

コメント

タクタさんの感動が文章からいっぱい伝わってきました!
金城さん素敵すぎます!!
DVDすごく楽しみです!!

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  • エイ出版社の海水魚飼育専門誌『コーラルフィッシュ』(偶数月 20日発売)編集長のblog。 誌面の自宅水槽に関する連載『水槽日記』のblog版のつもりでしたが、もっと幅広く、日常の話から、取材の裏話、デジタルガジェット、バイクやクルマの話など。いろんな趣味を横断的に共有しています。僕自身は魚の飼育についてはシロウトなので、飼育方法に関する質問には責任をもって答える能力はありません。ご了承を(笑)。TwitterでもさらにHOTな話題を情報発信しています。アカウントは@ei_coralfish。ぜひフォローして下さい。

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コーラルフィッシュ編集部

  • 村上タクタ

    村上琢太。'92年入社以来、趣味誌編集ひと筋。'03年末から海水魚を飼い始め、いきなり深みにハマり、現在もサンゴ水槽を中心に自宅自室でも2系統計600ℓほどの水槽を回す……が、未だ初心者の域を出ず。'04年春からコーラルフィッシュの前身となるシリーズを創刊。海水魚を多くの人が楽しめる環境を整える情報を提供するのが使命だとおもっている。今、ロックビューティ、スミレ、ベラの仲間とミドリイシ、小さな魚食魚などを偏愛。他の趣味についても、好みの偏る傾向あり。

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